現役リタイアした、でもアクティヴな、いわゆる(近頃の用語を用いるなら)「アクティヴなシニア」が6年程前からやっているこのお宿は、トゥールには数少ない恐らく最高の立地のシャンブル・ドート。
駅から歩けるし(ただし大荷物を引きずって歩くなら、「近くですいません」とタクシーに乗った方が良いかも)、語学学校CLE(
Site Web)の目の前、何より市内の観光地の小さな穴場の広場に面し、カフェ&レストラン街も間近なので食べるにも遊ぶにも困らないし、その辺の、星があるんだかないんだか分からないような小さなホテルより遥かに便利な位置づけなので、なるほどヨーロピアン観光客に人気だというオーナーの話も充分納得が行きます。
ついでに書き添えると、先日のトゥール名物「ニンニク&バジル祭り」開催地の真っただ中でもあります。
しかも、話に気を取られて写して来るのを忘れましたが、窓からの眺めがまた圧巻で、トゥールが誇る、そしてカトリック界でも人気者のサン・マルタン(聖マルティヌス)が眠るとされるサン・マルタン・バジリカ教会(La Basilique St.Martin)が押し寄せて来そうに間近に見られて、市内の名所は網羅したつもりの私も「おおっ」と唸ったくらい。
お客さんを迎える前でお部屋を準備したばかりの所に伺ったので、お部屋からバスルーム迄案内して下さったマダムが、
「この部屋の名はシャルルマーニュ、シャルルマーニュの塔が間近に見られるから。 こちらのお部屋の名は3つの塔、ここからね(と窓を開けてお部屋付属の小さなプライヴェートテラスに出て)、サン・マルタン、時計塔、シャルルマーニュの塔と3つが一度に見られるでしょう?」
と言うのもナルホド!
17世紀のお家で、元々は2つのアパートとして賃貸していたのを丁寧に改装してデコレーションして2つのシャンブル・ドートとしたので、それぞれのお部屋にダブルベッド1つと専用バスルームないしシャワールーム(小さい方の部屋はシャワー、大きい方の部屋は広いバスルームにバスタブ)が付いています。
先日のベッドはシックで清潔で落ち着いた内装に広々したスペースの大きい方のお部屋、今日のベッドはこぢんまりしたもう一つのお部屋。
お部屋それぞれを覗かせて頂いた際、どうにも気になった各部屋にある小さな白い階段がありまして、そちらも覗かせて頂いたところ・・・
基本的には2人迄のお部屋ながら、各々の部屋の階段を上がると、3人目が使える屋根裏のベッドが用意されているんです。
「上のベッドは年配者と身体の大きな人には向かないけどね」
とマダムが言っていた通り、屈んで上がったものの、一旦上がってしまえば、昔木の上に作った「トムソーヤごっこ」にも通じる「ワタシだけのスペース」気分。
しとしと雨降りの日に、ここだけ借りて1日とっぷり読書に浸ったり書き物に没頭するのに丁度良い! なんて狂喜して叫びそうになって、「否、きっと手間ひまかけて改装してデコレーションを施した下のメインのお部屋を無視してこっちに飛びついたりしたら失礼だわ」と寸でのところで留まりましたが。
街のど真ん中で無かったら、綺麗な星空を楽しめそうな天窓もあって、小さな小さな「穴場」気分に浸れそう。
よっぽどの高所恐怖症サンには、階段を降りる際ちょっと怖いかもしれないのでお勧め出来ませんが、ちっちゃなスペースに潜り込むのが好きな人にはたまらない雰囲気。
木組み剥き出し&漆喰の屋根の裏側は、旧市街の古いお家ならではの内装で、屋根裏部分だけでなく、他の写真にも写っている通り、下のお部屋でも見られますし、この界隈のレストランなどでもよく見られるスタイル。
以前ディジョンの街に到着してすぐ乗ったタクシーの運転手さんがわざわざ指定して「僕はね、よくここディジョンとトゥールを比較するんだよ」と言っていた通り、他の街にも見られますが。
最後に、オーナーさんとの共有スペースの一つで、今の時期と〜っても気持ち良いテラス。
1階にあります。 ええと、つまり日本で言う2階に。
私がお邪魔して一番最初に迎えて頂いたのも、その後お部屋を案内して頂いて、上の大きいお部屋専用ミニテラスのグリーンの水やりをしていたムッシュも合流してしばしお話したのもこのテラスでした。
暖かくなる頃から夏は、ここで朝食を楽しめるそうです。
冬やお天気の悪い日は、勿論屋内のテーブルが用意されていて、その他お客さんの希望次第ではお部屋の前に朝食を届けてくれるそうです。
いわゆるルームサーヴィスね。
最後に。
訪れたのはあくまでも個人的な興味でのことなので、ここをご覧になって興味を持たれた方がいらしても、私は問い合わせや予約の仲介はできません。
そういう目的の掲載でもそういう職業でもありませんし、質問ばっかり伝えて結局予約が行かなかったら、単なる好意でお手伝いしても気分が悪いから。
代わりに、日本語が通じるその道のプロに情報を伝えたので、近々そちらを介して日本語でのやりとりが可能になることと思います。 日本語連絡が可能になった際は通知をもらえるよう頼んであるので、届き次第連絡先をこのブログに明記します。
殆どいきなり訪問させて頂いたお礼のつもりで、そのくらいは礼儀として伝達(宣伝?)するつもりですので。
どうしても今すぐ連絡を取る必要があるの! という方は、ゲストブックにメッセージを残して頂ければ、どこへ連絡すれば良いかお知らせします。 それで良ければどうぞ遠慮なく知らせて下さい。 私のヴァカンス中でなけばすぐお返事しますので。