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蕎麦米のタブレ



フランスではクスクス、レバノンでは引き割り麦を使う「タブレ Taboulé」。
先日書いた通り、どちらも我が家でよく作るサラダですが、その延長で、クスクスでも引き割り麦でもない別の食材で似たような感覚のサラダも楽しんでいます。




今回はそのひとつ、蕎麦米を使ったタブレ風サラダ。

蕎麦米というのは、今丁度花盛りの蕎麦(そば)の実の殻を外したもの。
このサラダに使うのは、ロシア料理によく用いられる「カーシャ」と呼ばれる、殻を外した蕎麦の実を軽く焙煎したもので、フランス国内ではその辺のスーパーマーケットに置いている程はポピュラーではありませんが、BIOショップでなら大抵見つかる筈です。

ロシアでは、お粥状に煮て食べるのが主たる用途らしいのですが、加熱すると柔らかく少しトロッとした独特の食感と優しい味わいが楽しめます。
半ば炊くように火を通して、余計な水分を切って、刻み野菜やハーブ、今回はトマト、キュウリ、細切りニンジン、平葉のパセリたっぷりとフレッシュサリエット(セイボリー。中央にあしらったハーブ)少々を加えて、レモン汁とオリーヴ油でさっと和えて。
レモンを効かせるとお塩の量をかなり控えられるので、よりヘルシーな仕上がりに。

ピーマンやフェンネル(株状になるお野菜の)、セロリ、タマネギやエシャロット等、あれば&好みに他のお野菜を使ったり、ハーブもなにもパセリに限らず、バジルやオレガノ、ミント、コリアンダー、ヨモギ(の仲間。時々アラブ人が売っている)など、使う素材によってまた違った風味を楽しめて、ヴァリエーションはいくらでも可能。
椰子の木の芯の瓶詰めや缶詰を加えることもあります。 買い置きがあればね。
クミンやパプリカ、或いはカレー用のミックススパイスの香りを添えても良いです。
或いは、ハードタイプのチーズを刻んで加えても。

以前も書いたかもしれませんが、軟質小麦粒やスペルト小麦、ワイルドライス等で作っても美味しいので、スペルト小麦版やワイルドライスの似たようなサラダいくつか、サイトにレシピを掲載しています。
蕎麦米を使った際の特徴は、粘りとも違えば納豆のように糸引くのとも違うけれど、蕎麦ならではのトロリとした独特の食感とプチッとしていながら柔らかで素朴かつ香ばしい実の味わいをストレートに楽しめるところかな。


<本日の仏単語>
・蕎麦 sarrasin サラザン/blé noir ブレ・ノワール
・カーシャ Kasha カシャ
・椰子の木の芯 coeur de palmier クール・ドゥ・パルミエ
・カレー粉 (mélange de/ épices pour le) curry キュリー
・クミン cumin キュマン
・パプリカ paprika
・ピーマン poivron ポワヴロン
・フェンネル fenouil フヌゥイユ
・タマネギ oignon オニオン
・エシャロット echalotte エシャロットゥ
・コリアンダー coriandre コリオンドゥル


<本日のバックミュージック>
FaudelフォーデルのAlbum「Un autre soleil(アノートル・ソレイユ 直訳:もうひとつの太陽)

夏になると南の音楽を聴きたくなるので、今日は北アフリカの香り混じるRaï ライのプランス(Prince)的存在のフォーデル。
ちょっぴり憂いを帯びた、でもうつむいた感じのないフォーデルの若くて素朴な歌声と、何より可愛い屈託ない笑顔には私、好感たっぷり。
「Un autre soleil」は少し前のアルバムですが、この頃の方がアラビア風メロディーが多かったので、夏向きの1枚。

Web上で見つけたVIDEO:
Un autre soleil (sur Youtube.com ※映像は誰かの夏休みの想い出で無関係)
Je veux vivre (sur Dailymotion.com)
Je veux vivre (sur Youtube.com)


by mmetomato | 2007-07-23 00:43 | 料理


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