パリのアール・ヌヴォー:その2


昨日のエクトール・ギマールによるメトロPorte Dauphineポルト・ドーフィヌ駅の続きです。
同駅は、同駅とNationナシオン駅とを結ぶメトロ2号線西の終点駅。 ちなみに2号線のここから2駅先はCharles De Gaulle-Etoileシャルル・ドゥ・ゴール・エトワール駅でArc de Triompheアルク・ドゥ・トゥリオンフ(凱旋門)の足元かつシャンゼリゼ通りの先端。
エトワール駅とナシオン駅を結ぶラインは2本あり、2号線はセーヌ右岸(パリ北半分)をカバーし、もう一本の6号線はセーヌ左岸(パリ南半分)をカバーしています。
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上のポルト・ドーフィヌ駅は、昨日書いた通りいくつか異なるデザインの既存メトロ駅の中でも大分見栄え良く、細部を観察するにもピッタリなので、パリでアールヌヴォー作品巡りをするなら、市の端っこだけれど足を伸ばす価値あり。

パリ・ドーフィヌ大学キャンパスがあるので、パリ郊外と市内を結ぶ電車RER(エール・ウ・エール)C線も通り、その駅界隈がまた、大きなアヴェニューが複数行き交うパリの西の入り口そしてパリ16区という大分お金持ちめな地区ということもあり、RERや国鉄SNCF駅周辺は胡散臭い雰囲気が多い街の中心と違って、なかなか優雅な雰囲気なんですよ。 殊にお天気が良いとね。

さて、そのメトロ駅のファサード、とは呼べないのかしら、入り口の屋根というのかしら。
細部をちょちょっとご紹介。
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全体のデザインもしかりですが、文字もアールヌヴォースタイルのフォントでデザイン性高いでしょう?
METROPOLITAINメトロポリタンの文字の右端には、写真では読み取れないかもしれませんが、ちゃんとGuimardの署名入り。
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1800年代末築のお屋敷が立ち並ぶこの界隈、街の中心より遥かに大きく立派な建築で溢れているので、建築好きなら散策して飽き足らないことでしょう。
ちなみに我が新居は(市内どの区かまでは知らせませんよ!)、建築家の署名も年代刻印も見当たらないけれど、電気契約のために電気公団EDFに電話した際、通知した住所とその住所に含まれる多数のアパルトマンの中でどっちの建物かを特定すべく話していた中で、同社にて登録されていたそうで1878年築と知りました。
木造建築に比べて長生きする石造りの家。パリは地震も殆どないので(場所によってはメトロが通る度に振動を感じるところもありますけど)、その辺りの年代築の家で溢れています。
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上、メトロを利用すべく階段を降りようとすると出くわす景観。
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やや色あせたオレンジには、いかにもアールヌヴォーらしいあしらい。
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絵画が有名だけれど、お家の壁画も多数手がけている、同じ時代のアーティスト、ハンガリー出身のAlfons Muchaアルフォンス・ミュシャ(ブリュッセルの高級め住宅街にいくつか大きな壁画が見られます)を連想させません?
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外側は、全体に落ち着く類似したトーン。
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ランプもレトロな感じでしょ。

イギリスなどもそうですが、ほんの1世紀ちょっととはいえ、古くに作られたもの、例えば「ガス灯」などを、電気の時代に適合させてもきちんと以前の姿を残したまま今も利用していることがとても多いのが、ヨーロッパが世界中の観光客を惹きつける大きな要素の一つなのではないかと思います。

国境を越えて違った文化に触れる楽しみに加えて、日本と同じ先進国でありながら、タイムスリップしたような感覚を味わえるんですもの。

オマケにもう1枚、
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こちらは同Porte Dauphineポルト・ドーフィヌ駅3つの出口に挟まれたAvenue Fochアヴニュー・フォッシュ。
ちょっと前に読んだ本によると確か、「パリで一番幅広い通り」なんです。 横幅何メータだったかな、去年の手帳にメモしてあった筈なのだけれど今手元にないので、いずれ確認します。

向こうに見えるのは、旧名エトワール広場Place de l'Etoile、現Place Charles De Gaulleシャルル・ドゥ・ゴール広場の凱旋門(Arc de Triompheアルク・ドゥ・トゥリオンフ)。
暇さえあれば十分歩ける距離です。徒歩20分位かな。人によるのと日本の人って往々にして歩くの遅いので、フランス人的リズムなら20分ほど、日本人の女の子リズムだと30分かも。
もっとも、ここで言う「フランス人リズム」は、「オフィスへと朝急ぐフランス人」が念頭なので、ちんたらちんたらシャンゼリゼをお散歩するようなスピードとは異なります。
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# by mmetomato | 2010-03-08 01:10 | アールヌヴォー