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パリの本屋さん


「coup de coeur」、いわゆる「一目惚れ」の1冊を常に捜し歩いていることもあって、本屋を見かけるとどうしても軒先の陳列が気になって仕方ないのは私のどこに居てもの常。

パリに来るとどうにも私は見逃せないのが書店巡りでして、トゥール(Tours)よりも規模が大きい街なのでおのずと数が多いから、というばかりでなく、書店チョイスが多いだけに巡り当たる確立が高くて嬉しいのが、

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こういうエチケット(etiquette:ラベル)。
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書店の店長だったり店員だったりの評価メモが、星やハートマークで記されていたり、短いお勧めコメントが手書きで添えてあったり、似ているようでお店によって多様な評価ラベルが沿えてあると、単に本を手に取って背表紙を読んだり、新聞や雑誌を買い求めて書評を丹念に読むよりも、グッと身近な人のお勧めに耳を貸すようで嬉しくて。

どうもフランス人って、読む人はとことん読書するけれど読まない人はほんっとに読まない両極端が多くて、殊にトゥールの私の周囲の人たちって、日本に居た頃の仲間達に比べると読書率がかなり低い印象が拭えず・・・ 読む人は勿論居るんですけどね、「ざっと眺めての比率」じゃ、日本人の方が断然読書家と思えてなりません。
日本で私が知的な人との出会いにとりわけ恵まれていた、というわけでもないと思うのに(どこに居ても知能指数が低い人との友人関係は長続きしないけど、だからといって別に私が並以上に賢いわけでもなし、その辺、当方平々凡々)。

物知りな読書家のマダムが切り盛りしていた、雑多にびっしり本が所狭しと積み上げられた行き着けの古書店が弊店してしまって、飢えに飢えていた私(トゥールでね)。

最近でこそやっと、脱線話弾む仕事仲間に好みの近い読書家君を見つけて、お勧めのタイトルを尋ねたり書評交換しているものの、1人のオピニオンだけに頼るのもどうもね、なんて贅沢を言うがためもあるのかもしれませんが。

ちなみに上の最初の写真の右上の「L'ombre du vent(風の影)」は、グルメ・ガーデンサイトのほうのゲストブックでお勧め頂いて気に入った1冊です。 スペインの作家著(名前は何だったかな・・・ なんとかマニュエル・バスケーズだったか、スペイン系の知人の名とごっちゃになって、すっかり混乱したまま分からなくなったきりで)。
残念ながらここのお店(バスティーユ広場近くのサンタントワーヌ通り)ではラベルを添えていなかったものの、ポケットブックが出版されて数年経過するのに軒下の店頭に並べているところをみると、お勧め扱いなのでしょう。

もう一軒パリで時間があるとよく寄るのが、ルーヴル近く、サントノレ通りにある比較的大きな書店。 そちらは店頭でなく店内の陳列に評価ラベルが添えられています。
それから、ラベルこそないけれどお店の前のテーブルに並んだチョイスが楽しい(私好み)のは、モンマルトルのアベス広場すぐ脇の書店。

ぶらっと寄ってちらっと眺めて買って帰るのが好きなので、いずれにせよお店の名は気にしたことすらないので不明。

本屋の人がちゃんと本を読んで色々知っている、という点では、日本よりフランスの方に軍配が上がります。

ちなみに最近読んだのが、今更ながらに私には初のトゥルーマン・カポットTruman Capote、
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上出の読書家君お気に入り作家で、ひと月ほど前にそんな話をしていたので、じゃ試しにと読みやすそうなのを2冊選んできたうちの1つで、先日会った際に実はこれはまだ読んでいないというので、トゥールに持って帰るのも荷物が多くなるし、たまには仏語で読みなさい(母国語が英語の人なので、同国人作家の作品は英語版で読むのだそうで)、と彼の手に託してきました。

そのうちもう一回読んでみたくなるかもしれないけれど・・・
これを終えた途端、“夏、17才の女の子”というキーワードからの連想なのでしょう、急にFrançoise Sagan(フランソワーズ・サガン)の「Bonjour Tristesse:悲しみよこんにちは」を思い起こし、15年~20年ぶりかしら、目下もう一冊と共に毎晩いずれか手にしています。

文章のクオリティが高くて物語構成の良い、推理小説じゃなくてできればベストセラーでもない、「隠れた宝石」と呼びたくなるようなオススメの本が思い当たる方、是非タイトルと著者名を教えて。
日本語でも仏語でも英語でも良いので、是非是非お願いします!
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by mmetomato | 2009-06-27 23:02 | パリ Paris
Paris:土産物屋巡り


雨の後には太陽。
いくらお天気が悪くても、数日待てば太陽は巡って来るもので、お昼頃にトゥールの友人達から「一人の日曜、パリで何するの?」とかかってくる電話の合間に必ず挟まれるのがお天気の話。
「暑いでしょ、そっち(パリ)はどお?」
日曜の朝は前日の同じ時間に比べて蒸し暑くて、夕方にはひと雨来るかな? と思いきや、雨雲っぽい雲はちょろっと出現するも雨粒は落とさず陽光に恵まれた一日でした。

観光客はわんさか居るパリながら、「日曜はお休み」というカトリックの伝統には執着する国だけあって、ショッピングできる地域は主たる観光スポット界隈だけ。
仮住まい中のアパルトマンにはカフェ兼ティーカップが揃っておれど、朝はた~っぷりのカフェがないと1日目覚めない私。
それだけに、ホテル暮らしじゃないのがしみじみ有難い。出張毎にアパートを借りてくれる会社に感謝! ホテルじゃ、「朝食のカフェは毎日6~7杯は用意して下さいね」なんてわけには行かないので。

「I Love(赤いハートマーク) Paris」とプリントされたマグカップを買うのだ!

と意気込んで、今回の滞在場所からほど近いモンマルトルまで坂を上り、Saint Michel(サン・ミシェル:ノートルダム寺院の西隣の観光客と学生で賑わう界隈)に出ても、胡散臭い土産物ショップを巡るも、案外ないものなんですね。
Tシャツはあるのに。

あ、一応マグもありましたが、私が欲しいのは白地に黒文字の単純なものなのに、黒地、紫地などばかりで白はなし。
しかも幾つ土産物屋を巡ろうとも、どこも置いているものって一緒なのね。
なぜびっしり同じ品揃えの店が並ぶんだか不可解・・・ いっそ「土産物屋デパート」でも作っちゃえばいいのに なんてヘソを曲げた愚痴を心の中でボヤいたりして。

場所を変えても同じと分かり、すぐさま諦め、そのうち発見するまでStarbucksの巨大なマグで我慢することに。

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買った時には意識しなかったけれど、夜アパルトマンに戻ってパッケージをほどいてみると、なんとまぁ巨大なこと。
今月に入って間もなくだったか先月終わりだったか、仕事用パソコンの画面が壊れてしまって、ポータブルパソコンなのに外付けスクリーンがないと使い物にならなくなってしまい、真新しいパソコンを会社が買ってくれたので、パリに来てから(パソコンはパリのオフィスで待っていたので)それを持ち歩いているのですが、新しいモデルなので益々小さく軽くなっていて、それと比べるとなおマグが巨大。

そしてなんとまあ重たいこと!

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サイズがサイズだから仕方ないのか、早速今夜並々と赤いフルーツ(苺、ラズベリー、チェリー等)のティーを注いだら、片手じゃまるで筋肉強化トレーニングとばかり。 両手で抱えて傾けることに。
カフェオレボウルじゃないんだから・・・

デカデカとParisとプリントされているものの、欲しかった「世界中の観光地にあるI Love (都市名)」でないのがなんとも悔しく、「もっと胡散臭ければ良かったのに」と、買った直後に電話してきた友人に買い物報告をしていたので、メールで写真を送ったら、
「分からない。こっち(スターバックスのマグ)の方が断然デザイン、マシじゃないの!?」

いわゆる「ダサい」のが、どうしても欲しかっただけ・・・

ちなみに、自宅にはTOKYO版とCHIBA(千葉)版があります。
東京版は私用。朝はカフェ、午後と夜はティーと、家で仕事する時は常に手元に置いています。

何故か千葉版より東京版の方が大きくて、今回は更にそれらより大きくて、スターバックス(全然ファンじゃありません。マグを買ったのは、単に各町シリーズを売っていると聞いていたのと、どういうわけか白地に黒文字が欲しかったから、というだけ)のマグって、サイズが統一じゃないのね。

どなたか、I ハート Parisと白地のスタンダードな寸胴のマグに黒文字&赤いハートマークが書かれた、よくあるTシャツと同じマグをパリ市内で見かけたら、売っている場所を教えて。
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by mmetomato | 2009-06-15 07:45 | パリ Paris
ある、雨の日のパリ


とある雨降りの日、仕事帰りの夕方、ピガールPigalleからrue des Martyrs マルティール通りを南下していたところで鳴り出した電話に立ち止まって応答しつつ、ふと目に留まった少年。

ちっちゃいパリジャン Parisien。

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左を見て、

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右を見て、

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クルリクルリ

夕立のようなどしゃぶりに、大人たちが肩を縮めて歩く中、長靴に雨傘、なんだか彼ひとり、ものすごく楽しそうでした。
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by mmetomato | 2009-06-13 07:42 | パリ Paris
結婚直前のアバンチュール


毎週土曜にほぼ必ず幾組みもの結婚式が市庁舎(市役所)で行われる、気候の良いシーズンに入ったので、今週末も例外でなく、次から次へと花嫁花婿が市庁舎へ入ったり出て来たり。
その脇をゲイ・プライドのパレードが行進して行くのを眺め(後日ここに登場します)た後、夕食のためにテーブルを予約しておいたレストラン近くでもう一人合流する友人を待つ間、ちょっと先に見掛けた、何やら不可解な着ぐるみ。

「ゲイ・プライドの面々が解散した残りかな?」
なんて、友人と言い合っていたら、こちらへ近づいて来る着ぐるみ。

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「Free Hug」のサンドイッチマン。
大きな足でテケテケと走りよって来る肌色の着ぐるみにピンクの帽子の若いお兄さんと抱き合っていると(フリー・ハグって何だか、皆さんご存知よね?)、ぞぞろとやって来たその仲間達曰く・・・
「こいつの足、撫でてやってよ、今朝しっかり剃って来たから」
素肌は顔と長袖の先っちょの両手しか見えないのに、毛を剃っていようがいまいがどうでも良いんじゃ? と思いつつ、一歩離れてよくよく見てみれば。

もしもこれが日本で、彼等が仮装をあまりに実物に忠実に再現したりしたなら、断然、公然わいせつだと問題視されるモノに化けているのだと初めて気がつきましてね。
剃ったのは、足の毛じゃナカッタ。

ワハハと笑いながら写真を撮らせてと頼んだら、全員集合したのが上です。
「僕、来週結婚するんだよね」
ハハハ、ナルホド。

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結婚前の最後のアバンチュール。
結婚前の最後の、男仲間だけでの馬鹿騒ぎでもあり。

まるで学生のノリだけれど、ほんの1週間将来の新婚君、この仮装のまま一人だけ置き去りにしたりしないで付き合ってくれる楽しみ好きなお友達に恵まれて、幸せ者よね。

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何に仮装しているか遠目に気付いて笑い出す人達を呼び寄せたりそちらへ寄ったりして、あっちの女性、こっちの男性と男女無差別にせっせとハグを重ねながら、より人の集う広場へと、彼等は繰り出して行きました。
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by mmetomato | 2009-06-07 19:03 | トゥール Tours
カフェ・グルマン


2週間ノンストップだったので、やっとこ巡って来た週末は金曜をプラスして三連休。 前夜、「ちょっと長めに読書して、明日は9時まで朝寝坊しよう!」と目覚まし時計を9時10分(10分はオマケ)にセットして前夜眠りについたのに。
シャキッと目覚めるは朝8時。 いつもより10分早いじゃないのっ。

起きちゃったものはしょうがない。
前夜、「悪いけど急ぎなの、助けて!」と友人に頼まれていた英仏翻訳チェック(仕事外。友人の求職活動とは言え面倒臭いことを・・・と前夜少々気分を害して無視していた用件)を朝一番のカフェを用意しながらチャチャッとメールで返送し、急用があるといけないので一応仕事メールもチェック。
さて、4ヶ月越しのランチの約束を果たすべく、友人に、何時にどこで落ち合うか電話しようかと思ったら。

毎度毎度、知っていて時を選ぶわけじゃなく単なる偶然でしかないので文句は言えないながら、ストレス全開の時に限って出没する知人からメールを受信し、また我がままな頼まれ事を片付けないと絶対応対が無理な忙しさの時に電話とメールの更なる連発を受けて、今度こそ喧嘩腰で応えてしまいそうなので、折角の久々の休暇によるゴキゲンの鼻先を折られつつ、頼まれたファイルを送付すべくCDに焼き付ける間に約束通りに友人に電話した途端、ほろっと口をついてしまったのが、
「ランチおごるからサンドイッチじゃなくてレストランに付き合って!」

「Qu'est-ce qui te met si en colère ?:なにをそんなに怒っているのよ?」
はっ、筒抜けだった・・・ 大人げない。

というわけで、気軽な雰囲気の割にはちょっと高めの市内のレストランへ、口先ばっかりの「軽く食べよう」に出かけてきました。
かれこれ数ヶ月前から、「たまには、カフェじゃなくてゆったりレストランに行こう」と言いながらお互い何かと忙しくて、ようやく時間を見つけても出費がかさんだ月末でディナーに投資するのを躊躇する時期ばかりだったため、ちっとも食事が実現せず延び延びだったんだから、たまには奮発したって良いじゃないね、という心理もありで。

当初は、マクドかケバブ、「ジャンクフードを食べに行こう!」計画だったのだけど。

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ストレス解消には美味しい物を食べるのが一番。
コース(フランスではMenu ムニュと呼ぶ)じゃなく、目当ては「カフェ・グルマン(Café Gourmand)」なため、ちょっと高めながらもヘルシーめな「Salade Océane:サラドゥ・オセアヌ(オーシャン・サラダ)」をメインプレートにチョイス。

手長海老の身、むきエビ、帆立貝がワシャッと散らされた、サラダとしては、見た目はともかく内容的には一応ちょっぴりゴージャスめ。 価格もサラダの中じゃ、鴨フィレや鴨の砂肝のサラダよりも高いんですけどね。

一体どの口で食べているんだか? というくらいに、味わうのもそこそこにひたすら話し込みながらペロリと平らげて。
いかんせん、二人共狙いは次の「デザート」なものだから。

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これです、「カフェ・グルモン」。
ちょっと前にこのブログに載せた(写真を別サーバに置いていたら消えているかも)、シャンゼリゼ通りの「アトリエ・ルノー」でも楽しんだ、ここ2年足らずかな、国内でちょろっと流行している「ミニ・デザート盛り合わせ&コーヒー」のセット。

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ここのレストランではちょっと前まではババ(お酒入りシロップを含ませたフランスのパティスリー)も盛り合わせに加えていたらしいのですが、割とアルコールが強いので、明日ここで目覚めたくないもんね、なんてふざける私達にギャルソン(ウエイター)曰く、「ババね、もうやめたから無いよ」とのことで一安心。

上、左から、カフェ(エクスプレッソ)とオマケのクッキー、クレーム・ブリュレ、マカロン添えのムース・オ・ショコラ(チョコレートのムース)、フルーツのコンポート、クレーム・シャンティイ(ホイップクリーム。ミントの葉が乗っている白いの)、そしてスプーンの端っこが写っている場所にあって、写真を撮る前に食べてしまったミニガトー(小さな焼き菓子、ドライフルーツ入りの一口サイズのシナモン入りフルーツケーキ)。

お皿全体には、デコレーションにカラメルソースと粉砂糖が散らしてあります。
カフェ含め一皿盛りで6ユーロ。
ここのお店はカフェじゃなくてレストランなので、デザートだけを狙って来られないのが残念だけれど、朝から晩までいつでも食事ができてカフェ(コーヒー)だけのためにも立ち寄ることができる、いわゆる「カフェ(日本で言う喫茶店)」にも、似たようなものを用意しているところがあります。

ちょっとずつ色々食べられるっていうのが、「グルマン(食いしん坊)」の名の由来。
いかにも女性向きでしょ。

そして、まんまとカフェ・グルマンにつられて食事に寄ってしまう私達は、正にレストランの思うツボ。
だけれど、私はすっかり気分を立て直し、せっつかれて出かける直前にCDに焼き付けたデータの郵送をケロリと忘れて帰って来たのでした。
「ま、たまの休みくらい、自分と友人の楽しみに費やしたって良いわよね。連日仕事(喜々としてやっているものの)に投資しているんだから」と、帰宅して言い訳をつぶやきつつ。

お友達を招いてのランチやディナーでも、こういうデザートプレートを用意すると大ウケします。
お料理は大したことなくても、「へ〜、あなた料理上手いのね〜」なんて言ってもらえたりすること請け合い!

あまり手をかけずに、例えば今の時期だったら、目一杯簡単に済ませたいならルバーブのコンポートだけ用意して、お皿に市販のカラメルソースかアングレーズソース(作ってもさほど手間じゃないのと自家製の方が美味しいですが)を広げ、買って来た(作っても良い)パン・デピス、マカロン、フレッシュな苺か間もなく出て来るフランボワーズ(ラズベリー)とミントの葉でも散らせば、「殆ど手間をかけていないのに、そう白状しても謙遜にしか聞こえない、“一見ゴージャス”なデザートプレート」がホイと出来上がります。

あとはアイデア次第でいくらでもヴァリエーションあり。 暑くなって来た今から夏なら、アイスクリームを主軸に盛り合わせても良いし、黒や濃紺のおチョコに杏仁豆腐、なんていうのも、フランス人には目に新しいのでウケが良いです。
「ちっちゃい」っていうのもミソなのね。

腹ごなしの後は、午後いっぱいウィンドウショッピングに。
明日も別な友人とほぼ同じカリキュラムを予定しています。
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by mmetomato | 2009-06-06 05:40 | デザート
Tarte au citron タルト・オ・シトロン


これも、サイト一時閉鎖後ちょこっと話題にして下さった方がいらしたので、データストックから引っぱり出してきました。「レモンのタルト」です。
「タルト・オ・スィトゥロン」なんて書くとややっこしそうですが、とってもシンプルな、フランス菓子の定番の一つ。

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フランスのお菓子屋さんだけでなく、パン屋さんのパティスリーコーナーやランチに行列ができるサンドイッチ屋、カフェやレストランのデザートにもよく見掛けます。
家庭のデザートとしても親しまれるものだけに、配合は様々。

私なりに試作を重ねて、現在ほぼ落ち着いたのがこちらのレシピだったのですが、近頃はすっかり調子づいてレモンだけで、一口食べたら顔のパーツが全部真ん中に寄ってしまいそうに酸っぱいのを楽しんだりもしています。

ひとまず、サイトに掲載していたオレンジ果汁入りのマイルドヴァージョンを更に単純化したバージョンをば。
レモンの芳醇な香りを残しつつも冷や汗が出そうな酸味を少し抑えています。

材料 : 24cmのタルト1つ
<タルト生地>
薄力・強力粉半々:140g
バター:60g
冷水:大さじ3
打ち粉(強力粉):少々
<アパレイユ>
皮ごと使えるレモン:1個
オレンジ果汁:大きめ1個分
レモン果汁:4個分
卵黄:3個
グラニュー糖:150g
コーンスターチ:大さじ4

<必要な道具(目安)>
・中サイズの鍋
・ゴムべら
・ボウル(1個)

<賞味期限>
保存は冷蔵庫で、3〜4日を限度に

作り方
<タルト生地を用意する>
ボウルにバターを刻んで入れて湯煎にかけ溶かす。
溶けたら冷水を加え粉をあけ、菜箸でざっとかき混ぜてからひとまとめにし、手の平の間で生地を平たく潰して3度程折り畳んでから打ち粉をし、めん棒でのしてタルト型に敷き込む(この際決して生地を引っ張らないように注意)
型からはみ出した生地を切り落とし、ラップをかけて30分休ませる

オーブンを熱した後、生地の膨らみ防止にまんべんなく底をフォークでまばらにつついてから、180度程(中段)で15分程空焼きする。
膨らみ防止のパイウェイトがあれば利用する。

<アパレイユを用意する>
レモン(無農薬・ノーワックス)2個、皮の上層の黄色い部分だけを下ろし金でおろして集めて鍋に入れ、卵黄とグラニュー糖少々を加えてよく混ぜ合わせる。
これにオレンジ、レモン果汁を絞って加え、残りのグラニュー糖とコーンスターチを加え、ダマがなくなるまでよく混ぜたら鍋を火にかける。
中火弱程度で、焦がさないように一定方向に底からよく混ぜながら熱する。

底が焦げやすいので火加減は適宜調整し、鍋底まんべんなくこそぐようにして丁寧に混ぜること。
ややもするととろみが付き始めるので、火力を少し落とし、時々火から外してしっかりと全体を混ぜながら最大限にとろみをつける。

火から外して空焼きしておいたタルト型に流し込み、均一になるようゴムべらなどで表面をならし、そのまま冷ませば出来上がり。


注意書き
※レモンとオレンジのサイズ(果汁の量)によって、微妙に仕上がる固さが異なります。 心配だったら、コーンスターチを少し増やして下さい。 トロトロな仕上がりよりは、少し固めの方が無難です。
※レモン3個にすると、オデコに汗が出るような酸味になります。 それはそれで酸味が好きな人&酸味に慣れた人にはとっても美味しいのですが、一般的な舌にはちょっと強すぎると思います。 フランス国内で一般的なレモンのタルトには、割と酸味しっかりめが多いので、本格的にしたいならお砂糖で酸味をカバーして(要するにお砂糖たっぷり)酸味もしっかり効かせたレモンだけのものをお勧めします。
レモンの皮をすり下ろす時は、白い部分はこそがないように要注意。 黄色い部分は香りが良いのでお菓子作りには貴重な風味の元ですが、その下にある白いフカフカした部分には苦みがあるので、ケチらず多少黄色い部分が皮に残ってしまうくらいの方が良いです。 板状のチーズおろしのような、目の細かいおろし金をお勧めします。
※オレンジは、レモンよりも無農薬・ノーワックスの流通が少ないので、このレシピでは皮は使わず、果汁のみを用いています。 その場合も、作業する手にワックスがついてしまったりしかねませんので、あらかじめ丁寧に丸ごとぬるま湯で洗ってから絞りましょう。
※焼き時間はオーブンによって前後します。 日頃お使いオーブンの特徴を考慮して適宜調整して下さい。 こればかりは私から、「チョッキリ○分焼けば良い」といったアドヴァイスはできません。
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by mmetomato | 2009-06-05 05:13 | デザート
ベーグル:プレーン


今更Lycosを恨んでも時既に遅し、10年を迎えたと我が事ながら半ば呆れ、半ば時の経過の早さにため息をついた(しょっちゅうながらも10年と思うとさすがに気付かなかった事が恐ろしく思えて)ウェブサイト、マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”の復旧作業は一応手元では進んでいるものの、公開ページ復活にはまだしばらくかかります。
当初「1ヶ月ほどで・・・」なんて言っていたのに、待っていて下さった、或いは今も待っていて下さる皆さん、ごめんなさいね。

更には先日、サイトのゲストブックで気持ち良いおつきあいをして下さっていたお一方からこちらのブログにメッセージを頂き、サイトとは別サーバにあるレンタル掲示板が生き残っていることをお知らせ頂いて舞い戻ったところ、レシピ復活のリクエストも頂いていて、あちらにも書きましたが、皆さんの暖かいメッセージにしんみりと感謝しています。

さて、そんな皆さんからのメッセージの中にお一方、ベーグルのレシピを知らせてという声を寄せて下さった方がいらして、サイトのほうに複数掲載していたのでどれを・・・と迷ったのですが、ひとまずこちらにプレーンベーグルのレシピを転記しておきます。

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ベースだけ作れれば、あとはナッツやシリアルを散らすなどして、色々アレンジできるので。 
ただし、粉を全粒粉などに置き換える場合には、機転や慣れが必要かもしれませんのでご注意を。

ある程度作り慣れてしまうと、生地の準備はパン作りと大差ないので、黒砂糖を使ったり、トマトピュレを混ぜてみたり、ヴァリエーションはアイデアが沸く分だけあり得ます。

一応サイト復旧を目指しているのと、ブログだと平気でレシピを横取りする(コピーペーストして我がものにしてしまう)不届き者が多いので、あまりこちらには掲載したくないのですが、いかんせんサイト復旧の目処が芳しく無いので、復旧がまだと知りながらリクエストをして下さった方への感謝の気持ちをこめて、こちらに、大急ぎの転記ですが記載します。


材料 : 直径8cm程4つ分
強力粉:200g
塩:小さじ半
砂糖:大さじ半
ドライイースト:小さじ半
ぬるま湯:110〜120cc

<必要な道具(目安)>
・ボウル
・鍋
・オーブンペーパー

<賞味期限>
乾燥を避けて2〜3日(夏場はビニール袋に入れて要冷蔵)、でもさっさと食べてしまうのが一番。
結構食べごたえがあるので、サンドイッチにするなら1人1個で足りてしまうかな。

作り方
1)オーブンペーパーを10cm強の正方形に切り、これを4枚用意しておく
40度弱くらいのぬるま湯にイーストを入れて5分置く
ボウルに粉を入れ、塩、砂糖を入れてさっとかき混ぜる

2)イーストを入れたぬるま湯をひと混ぜして、1のボウルにあけて菜箸でかき混ぜる
あらかた混ざったら、手で生地をまとめて、手のひら(手首の付け根付近)で生地を押しつぶし、端を内側に織り込むようにして再び押しつぶし、これを3〜4分繰り返してなめらかな生地にする
3)生地がまとまったら、4等分し、10分ベンチタイムを取る(生地を休ませる)

4)生地を丸めなおし、中央に菜箸を刺して穴をあけ、指を入れてクルクルと回し(上手にできそうなら、菜箸に刺して皿回しの要領でクルクルと回しても良い)、3cm穴のドーナッツ型にする
形成したら、切り分けておいたオーブンペーパーに置いて、20〜30分程発酵させる(発酵の目安は、普通のパン作りの1次発酵のように倍になるまで待たず、極軽く一回り大きくなった程度)
発酵を待つ間に、直径の大きな鍋にお湯を沸かしておき、オーブンにも余熱を入れておく

5)各ベーグル生地が乗ったペーパーごとそっと手に取り、湧かしておいたお湯に裏返して(ベーグルの表面が下になるよう)生地を落とし、30秒ずつ両面を茹でる
続いてすぐに穴空きレードルなどで生地をすくいあげ、オーブンペーパーを敷いた天板に並べて、200度・中段で15〜20分程(時間はオーブンによる)、こんがりきれいなきつね色に焼き上げれば出来上がり
オーブンから取り出したら、ケーキクーラーなどに取って、あら熱を取る

※フランスの粉を使う場合:
私は、TYPE55(バゲットに使う粉)だけで作っています。 その他の粉を混ぜるのは、別なベーグル作りの時のみなので、このレシピには該当しません。
※丸めた生地に穴をあけてドーナッツ型に形成すると、生地を長く伸ばしてつなげたり(つなぎが甘いと、出来上がる迄にほどけることもあるので注意)、平たくのして巻いたものをリングにするよりも、仕上がったベーグルが固くなりません。 生地が密でむっちりだったりもっちりしているのがベーグルの特徴とはいえ、あまり固すぎても美味しくないので。
※水(ぬるま湯)の量は、粉の質や状態によって多少前後します。 生地の様子を見て、110〜130g程の間で調整して下さい。 多すぎるといくら捏ねても生地がベタついて扱いにくいので、加えすぎたら強力粉を少し追加して調整します。 水分が多いと焼き上がりは柔らかめ、少ないと固めになるので、その辺りはお好み次第。

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サイトで「ベーグル特集」をしようと思い立ったひと頃、このパンの配合を色々試作(というか模索)していた時には、週に3度もベーグルでランチやディナーを繰り広げたものでした。

ベーグルサンドって、普通のパンで作るサンドイッチよりも「カフェ風」気分を味わえません?
なにも「オシャレ」とまでは言わないけれど、おヘソ(膨れて穴じゃなくなってしまった時)ないし穴があるパンって、フランスではフーガッスくらいしか一般に見掛けないので。

甘いベーグルよりもサンドイッチにした方が、ベーグルを食べつけないフランス人(パリのマレ地区をよく知る人達はさておき。でも、マレのベーグルはアメリカンタイプよりももっと「パン」というか、パサッとしたのが主流でモチッとしたベーグルとはちょっと違う)にも食べ易かったようです。

一般的フランス人には、もっちりタイプのベーグルは全くと言って良いほど知られていません。 そもそも「ベーグル」という名からして知られていないので。

その他のベーグルレシピも、出先から戻ったらちょろっと載せようかと思っています。
忘れていたら、リクエストして。
(ちなみに、ゲストブックのほうには書きましたが、出先に持って行くパソコンにはウェブサイトの方のバックアップは入れていないので、トゥールに戻ってからでないと手が付けられません。パリの写真だったらアップデートできるのだけど)
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by mmetomato | 2009-06-04 06:46 | 料理