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カルドン


冬野菜のCarde カルドゥ又は Cardon カルドン。
フランス国内でも土地によって多少馴染みの食材にはヴァリエーションがあるもので、この辺りではこのカルドンは、あまり一般的なお野菜ではありません。 ですから普通のマルシェでは殆ど見かけず、アラブ系移民ないしその他移民達が集うマルシェへ行かないと買えないお野菜。

また、「Carde カルドゥ」と言えば、この辺りだけでなく全国的に、スイスチャード(不断草/フダンソウ)をこう呼ぶこともあります。
他の地方の人と話していて、時々途中で「あら? どうも別な野菜の話らしい」と気付いて確かめてみると、案の定ちょっと違う野菜の話をしていた、なんてこともたまにあるくらい。

フダンソウの方は、幅が広くて色白の長い茎の先に大きな濃いグリーンの葉を付けたお野菜。 これも土地によりますが、一般にBlette ブレットゥと呼ばれます。 そちらはビーツの仲間。
今日のカルドンは、キク科のアザミの一種で大きなつぼみをお野菜として食べるアーティーチョークの仲間、でも茎を食べるもの。



遠目には、薄ら白っぽい産毛に覆われたセロリの茎といった感じ。 かなり長さがあって、今回買って来たのは根元から60〜70cm程、葉の先端は切り落としてあります。
野原に自生している野生の様々なアザミの多くがそうであるように、このカルドンの葉には鋭い棘が付いているので、それらと、太い茎の縁にヒラヒラとついている葉っぱを除いて、筋をさっとこそぎ取ってから使うため、そうした作業を手間だと言って好まない人もいますが、同じ仲間のアーティーチョークに似た独特の風味がなかなか美味。



普段のマルシェで買えるなら頻繁に使うのですが、上記の通りこの辺りではあまり親しまれていないので、見つけると2kg弱(大きなの1〜2株)ほど買って来て、グラタンにするのが我が家の常です。
棘と葉をお野菜の皮剥きで外し、ささっと固そうな筋をよけて厚めに切り分けて下茹でし、ベシャメルソース Sauce béchamel、チーズにパン粉を散らして焼けばグラタンに。
よく使う土地では、トロリとした牛の骨髄を使ったグラタンも人気です。

上は、中途半端に残っていたソシッソン・ア・ライユ Saucisson à l'ail(ガーリック風味の加熱済ソーセージ)をベシャメルをかける前に散らしてあります。
ハムやベーコンを使うことも。
下は、たっぷり5種類のチーズプレートが控えていたのでチーズもパン粉も抜きで作った時のグラタン。



下茹でしたカルドンの茎は、ほんのり暖かいうちに、或いはすっかり冷めてからでも、ドレッシングを添えるかさっと和えて、アントレ(前菜)にしても美味。
ほんのり甘味ある独特の風味は、アーティーチョークの蕾みの芯に比べれば淡いものの、よく似ています。
アーティーチョークよりも準備の手間はかかるけれど、一気にたっぷり用意できるのが利点かしら。
この辺りでは、北アフリカ系が集うマルシェで冬に見つかるお野菜です。


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by mmetomato | 2008-02-27 20:56 | 食材
拾う神あれば・・・


普通は「捨てる神あれば拾う神あり」。
「捨てる」と「拾う」の漢字を使う時にいつも迷うもので、漢字などパソコン頼みの私、つい最近もどちらの文字だったか漢字が書けず、たった1文字探すためにパソコンの電源を入れるのもねと仏和辞書で見つけ出して、「拾うものより捨てるものの方が(画数が)多いのだ」とブツブツ唱えながら2文字覚えたつもりでいます。

今日の写真は道端で出会した「捨てる神」。



「Servez vous ! C gratuit(正しくは Servez-vous ! C'est gratuit.)」
「ご利用ください、タダです」

中身は、



お野菜と果物。

フランス人家庭には珍しい食材が一つゴロゴロッと転がっています。 何か分かるかしら。
海外県の人達は割とよく使う食材なのだけど、フランス本土ではどちらかというと海外県から越して来た人やアフリカ系移民の食材店の定番のサツマイモ(スイートポテトと言うべきかな。仏語ではpatate douce パターットゥ・ドゥース)。

目下ヴァカンス期間なので、どこかへ出かける前に冷蔵庫を空にする住民の仕業なのでしょう。
持ち帰った人が居るのかどうかは分かりませんが、結構居るんじゃないかと思います。


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by mmetomato | 2008-02-25 19:18 | トゥール Tours
クリムト


つい最近久しぶりに新しいCDを入手し、毎日少しでも暇があると聴いてはゴキゲンでいます。
色々な経緯絡んで出会ったクラシックの作曲家で、万人受けしそうにない音楽。 「何故この人の曲が気に入るんだろう?」と思い始めたら、色々考えてしまいましてね。
そこから派生して好きなものを指折り数えてみると、どうも共通点がある。
そこで、“自分発見”とばかりに暇を見て好きなものを列挙している真っ最中で、そんな中から少しだけ、ここ数年手をつけていない自己紹介ページに入れ替えるものを作ろうとチョコチョコ書き始めたら止まらなくなってしまって。

準備がてらに、時々ここにメモしておこうかと思い立った次第です。

というわけでまたお料理からは脱線して、今日はGustav KLIMT (1862 - 1918):ギュスタヴ・クリムト。
アールヌヴォーを追っていて出会ったオーストリア人画家です。
100%全ての人が知っている筈、とまでは言えないのかもしれませんが、かなり有名なのでご存知の方は多い筈。

ええと・・・ 私、アートのウンチク家じゃないので、絵についてさして語れることはありません。 むしろ、絵にまつわる想い出話といったところですのであしからず。

実物はやはりウィーンで見ました。 ブリュッセルにも壁画があったのですが、当時一般公開されていなくて(今も特別な時期だけの模様。数年前に一度だけ一般公開したという情報をたまたま見つけたのみで、現在どうなのかは不明:Palais Stoclet ストックレ邸、279/281 Avenue de Tervueren, Bruxelles、20世紀初頭築。建物自体もオーストリア人建築家による)、そのお屋敷の前を通る度に恨めしく眺めるばかり、或いは当時いくつか持っていた芸術書の写真を眺めるばかり、というかなり悔しい思いをかきたててくれた画家でもアリ。

「le Baisé:接吻」(すぐ下)はあまりに有名。









ウィーンへは、スイスの山にヴァカンスで出かけた折り、ちょっと足を伸ばせば見られる! と行き当たりばったりに電車に飛び乗り(※)ほんの一泊して。
(※ 文字通り「飛び乗り」。チケットを買っている間に到着していて、ホームに着いた時既にそろりそろりと走り出していて、列車末尾にいた車掌さんに「あんた一人か! 荷物はそれだけか?」「はいっ!」「じゃ来い!」と電車を追いかけ引っ張り上げて頂いて。 良い時代でした。 どこぞの真っ赤な二階建てバスでも同じようなことしていたっけ)




しかし、何の下調べもせず「観光案内所へ行けば全て分かるだろう」と極めて安易に到着。
駅前にすぐインフォメーションを見つけ、まずは宿を確保し荷物を置こうと示された住所を目指すもサッパリ分からない。 この辺であろうと思しき地区をウロウロしていると、何やら配達中だったオジサンが走りよって来て「道分からないの? どこへ行きたいの?」と助けてくれる上々のウィーン滞在第一歩。 お陰で安宿に辿り着き荷物を置いてインフォメーションへ舞い戻った途端、「クリムトの壁画を収納する建物の名前を英仏語ですら知らない」という間抜けなことに気付いて途方に暮れ、「仕方ない、折角来たんだから宮殿くらい見ないとね&宮殿にもクリムトはあったもんね」とのほほんとベルヴェデーレ宮殿観光の後、「過去30年で一番暑い猛暑の日」と言われた凄まじく暑くてそこら中にゴミが散らばった汚い街でトラム(市電)に乗ったりその辺を歩いたり、適当に道に迷ってから目的地へ帰るという当時趣味のように楽しんでいた「TOMATO、孤独にウキウキ迷子ごっこ」を楽しみつつ宮殿ほど近くまで辿り着いてブラブラしていたら、ひょっこり出現した「名称不明の行き先の建物(後出)」。

スイスのキャンプ場では朝見知らぬオジサンに「カッフェ?」と叩き起こされ、ブラッド・ピットなど蹴散らすようなハンサム揃いの山岳隊のお兄さん達(オジサンはそのリーダー)に囲まれてコーヒーにブレックファストをたっぷりご馳走になったり、ベルンの宿では朝晩退屈しない多国籍な若者グループに出会って意気投合、ささやかな、でもかなり本気で憧れていた「真夏に半袖でスキー」の夢を実現したり、高山植物に囲まれ氷河を見下ろし etc. etc.、何をやっても何処へ行っても恵まれた旅でした。
これほど嫌なことも困ることもひとつもない旅ってあり得るのかしら?というくらいに。
ちょっぴり屁理屈な、でも純朴な日本人青年(どう見てもおぼっちゃま君な大学生、でも果敢に一人旅に初挑戦だった模様)にも出会ったりも。

更には電車の中のトイレにまず絶対に紙が無かった理由を教わり、なんともつまんない事ながらも事情を知っていたく感動したことも。 当時ウヨウヨしていた貧乏学生バックパッカーがクリネックス代わりに盗むからで、スイス国内を移動中の電車でトイレを覗いて紙がなく、やれやれと席に戻ろうとしたら同じ車両の若者に「あ、トイレットペーパーでしょ、さっき僕が最後の一つを盗ったから無いに決まってるじゃん。はいよ(と気前良く1m程ぺらっと千切って分けてくれて)。これ1つあると結構便利なんだ、君も他の車両を覗いて盗ってくるといいよ」ですって。

これまでの人生で1、2を争う楽しい時期だったわ。

そんな旅の想い出が絡みに絡んだクリムト鑑賞なので、単純に絵画だけを語ることができません。
ただ、その後の絵画鑑賞にある意味大きな影響をもたらしたのがクリムト鑑賞&この時の旅行。 これは絵画の傾向云々ではなく、「建築と違って絵は移動できる。だから、どうせこちらがあちこちへ出向くなら、向こうからやって来る可能性が少しでもある絵画よりも、まず移動することのない建築か壁画のために動こう!」と思ったためです。 折しも、やはり同じ旅行のついででだったかな、スイスで1枚、実物を見たかったダリの絵画があることを知っていて入った美術館で、よりによってその絵画が他での展示のために「貸し出し中」の札しかなくて、それはそれは悔しい思いをしたからなおのこと。
言い換えればヘソを曲げたのね、私。 同じ美術館は他にも数枚ダリを所有していて、他は全て見られたのに。 せめてレプリカでも良いから展示しておいて欲しかった。

というわけで、当時も興味津々だった建築へこの後系統して行くきっかけになった旅でした。
近くへ出かければ、やっぱり絵を見に足を伸ばすのは抑えられないけど。



なお、ウィーンのその建物は「le Palais de la Sécession(仏語名)」。 日本語不明。
Site Web : http://www.secession.at






オーストリアに於けるアールヌヴォーの先駆けとなった建築物。 見事です。
今はオーストリアの50サンチーム(0.50euro)コインにも描かれています。
壁の装飾はいかにもゲルマン系アールヌヴォー、ドイツ、ルクセンブルグに見られるアールヌヴォースタイルそのまんま。 屋根がとてつもなくステキで(私の好みではね)、こちらはラテン系アールヌヴォーの気配。
後にこの屋根にそっくりのメタルのバレッタ(髪留め)をブリュッセルで見つけて、高かったのに奮発して買い求め、しばし貧乏したものでした。 アート系オブジェのお店で、同じ所でクリムトの絵をモチーフにしたバレッタも買った記憶があります。 当時は多少髪を伸ばしていたので使えましたが、もしもショートカットでバレッタの使い道など無くても買わずにいられなかったことでしょう。


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by mmetomato | 2008-02-22 03:23
ポークとリンゴ煮込み


秋の終わりだったか冬の始めだったか、coingコワンことマルメロとポークの煮込みをここに載せた後に、いざレシピページを作ろうとしたところ、分量をいつものメモ帳に記したつもりがどうやらデスクにあった紙切れにでもメモしたらしくて見当たらなくなってしまいましてね。
雑多なメモは、まとめて書類ボックスに入れておいて、時々見直して整理しているのに、すっかり行方不明に。
仕方ない、マルメロのシーズンは終わってしまったので、調理時間は大分違えど味付けの分量チェックくらいはできるだろうと作り始めたのに・・・

お肉の賞味期限が翌日に控えていたので、作り掛けで「火を通しておけば持つから全部使っちゃおう」といつもの行き当たりばったりで追加し、結局また厳密な配合チェックができずに終わりました。



そんな、マルメロならぬ「ポークのリンゴ入り煮込み」、二日前の夕ご飯です。
四人分強まとめて途中まで作っておいて、半分だけ取り分けてリンゴ入り、残りは明日の晩にでも夕べ下煮したブラックアイピーかポテトを加えてさっと煮ることになりそう。
こういう煮込み系のお料理は、2〜3回分一気に作り始めて、途中で取り分けて2つ3つの似たような、でも違うお料理にして週中の限られた時間を少しでも稼ごうという魂胆実現に便利なものです。

初めの半分は、マルシェで3キロ買って来たリンゴ、タルトやらその他焼き菓子やら1週間で残り2つというのも我ながら恐ろしいペースだと思いつつ、最後のかなり小さめの粒2つを仕上げに加えてさっと煮てあります。
味付けは、普段はトマトピュレを使うところ、切らしていたのでお塩を控えてケチャップで代用。
元々少し甘味を加えたソースなので、ケチャップでも全く問題なしでした。

添えたご飯はバスマティ、香り米です。 少しでも素材ヴァリエーションをと粟粒を混ぜているので、明かりの加減のせいではなくライスが少々黄色めに写っているのはそのためです。
アマランスやらキノアやら小粒のレンズ豆やら、雑穀ライスが好きで、たまに作る海苔巻き以外は我が家のご飯はいつもこんな調子。

ご飯といえば「炊くもの」という傾向強い日本から来た人の中には、「フランス人って、ご飯をパスタみたいに茹でてザルに取るのね〜」と驚くけれど、我が家では日本のご飯のように炊いています。 殆どいつも。
炊飯器を買うほど白米にこだわりが無いので、お鍋で。

ちょっと甘くて酸味はこなれて、酢豚のパイナップルが嫌いな人でも、リンゴが好きなら楽しめることと思います。
次回こそはきちんと計量しないと、いつまでたってもレシピページが作れない・・・
作り方はシンプルです。 タマネギクシ切り、ニンジン輪切り、ポーク角切りを厚底鍋でソテーし、沸かしておいたお湯を注いで塩、ケチャップとお砂糖少々にシナモンを加え、サリエット(セイボリー)かタイムの葉っぱを散らしてコトコト煮ること30分程度。味をみて塩コショウ(の代わりに私はオールスパイス使用)を追加、リンゴを加えて更にコトコト10〜15分。
マルメロないし花梨を使う場合は、果実が硬いのでもっと時間がかかるため、フルーツは早めに加えることになります。


<本日のMusique>

しばしば登場しているLeonard Cohen レナード・コーエンのカバー曲2つ、Album「Leonard Cohen : I'm your man (soundtrack)」より。

以下のVidéosはいずれもコーエンを巡るドキュメンタリー映画からのピックアップ。 インタヴューの後で歌が聴けます。

link A) " Everybody knows " covered by Rufus Wainwright
( & interview of Wainwright & Cohen)

link B) "Chelsea Hotel" covered by Rufus Wainwright
( & interview of Cohen)

link C) "I'm your man" covered by Nick Cave (CDとは別version)
link D) 映画紹介クリップ

Rufus Wainwrightを知ったきっかけがこの映画。 Cohenは、ここでもサイト内でも折りに触れて書いている通りベタ惚れアーティストなので、コーエンの映画が出来たと知ってネット中駆け巡ってやっと見つけ(今はオンラインで観られるページは削除されてしまいました。残念!)、元々曲が好きなのに加えてカバーも良くてCDをget。 Cohenの「More best of〜」と共にコンピュータにコピーして原曲&カバーを交互に、週に1度は聴いているお気に入りの1枚。


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by mmetomato | 2008-02-17 02:55 | 料理
“臭い” トゥール


この場でこんな話題も如何なものかと迷ったのですが。

下は、日曜日にマルシェへ出かけるも現金の手持ちが全く無かったので、広場の端にあるキャッシュディスペンサーへ向かって歩いていた歩道で出会したものです。
モノがモノなので、その部分だけモザイクをかけています。



「Tours qui pue:トゥール・キ・ピュ」、訳すと「臭いトゥール」。
Pue ピュは動詞Puer ピュエの三人称単数、もうちょっとまともな表現を使うと「sentir mauvais ソンティール・モヴェ」なのですが、口語としてよく使われる表現。

フランスを、或いは一昔以上前に近隣国を歩いたことがある人なら、100%何だか分かる筈。
ベルギーではもう10年も前に禁止になったのに、未だフランスではその辺に当然のように転がっている、犬の落とし物です。

道端で「ギャッ!」と声が挙ると「あ、踏んじゃった?」とニヤニヤしながら振り向いたり、他人を笑っていた筈が自ら膨れっ面して砂地や芝生に靴の裏をゴシゴシ擦り付けて掃除する羽目になったり・・・
そういうのにウンザリしている人が、憂さ晴らしに地面に書きなぐったのでしょう。

不思議なもので、あまりにその辺にありすぎる状況では、常に足下を見ていなくても上手い具合によける術を身につけるもの。
それでもやっぱり知らぬ間に踏んでいる可能性はあるので、玄関こそないけれど、我が家では日本流に靴は脱ぐことにしています。

そんな地面をカメラに収めて、現金も入手してマルシェを巡っていたら、そろそろ1ヶ月を切った市長選のパンフレット配りが盛んに行われていました。



他の政党からの候補者も勿論居ますが、主要候補者はこの三人。
上右から時計回りに、社会党派の現市長ジョン・ジェルマンJean GERMAIN。 私が思うに、同意するかは別として再選間違いなしと思しき人物。
やたらに感じの悪い人なんですけどね。市長としてはちゃんと役目をなしています。
たまにその辺で取り巻きを引き連れているのに出会して、あちらはこちらをご存知ないけれどこちとら一市民ですからご挨拶でもと図々しく知り合い面して「お元気?」なんて握手の手を出せば、平気で知り合い面して無難な返事を返して来るもので、「政治家アティテュード(態度)」だけはバッチリ。

続いてまだ若い、去年の大統領選では極右政党の一つ(FN = le Front National に次ぐ極右第二政党)のスポークスマンだったフィリップ・ペルティエ Philippe PELTIER。 仏国内に住んでいて大統領選の一通りに通じた人ならご存知の筈。 党首の代弁者として話していたので彼個人の見解は私はまだよく知らないのですが、好き嫌いはさておき、若いのになかなか説得力ある話し方を身につけた人という点で(だけね。その他は知らないから)私は一目置いています。
市長選に当たっては、周囲の噂によれば主力政党UMP派の隣町の市長のバックアップを得ての出馬、しかも過去に所属していた極右政党FNを後にこき下ろしていながら地元のFNトップ、厳密にはFNから汚職のためにはじき出された県議とその取り巻きも味方につけて、やる気満々。
のし上がるためにコロコロと平気で寝返る風見鶏態度は、今後きっと勢力を付けて行くことでしょう。

三人目は与党UMP、前回2007年県議選で案の定落選した、元文部大臣で人気下降中のルノー・ドヌデュードゥヴァーブル Renaud Donnedieu de Vabres。
政界に「お友達がいっぱいいるの」が自慢の人。 「当選したら、政府の友人達の協力を投入します」が売りの他力本願を、一番ゴージャスなパンフレットにまで記して各家庭の郵便受けに放り込むお金持ち。
地元市民の中にも、自分を売り込むネタがないがために「Donnedieuとお友達なんですぅ〜」が自慢な人多し。 このフレーズを聞く度に、私にはオートマティックに「あ、それしか自慢できることがないんだ?」と、目前の人の価値がガタンと落ちる気がしてならないフレーズ。
トゥール界隈&国内あちこちに散らばるブログ仲間の間で「なんてこっちゃい!のヴァーブル」なんてニュアンスの軽蔑をたっぷり込めて、「Nom de Dieu ! de Vabre」と茶化しています。
文部大臣時代、著作権法の適用を訴えたところまでは良いのだけれど(この国、法律ばっかりせっせと作り改良しを繰り返すも、実際には適用しないことがもの凄く多いので、著作権法を犯すのなんて日本の比じゃないマナーの悪さなの)、フリーソフト/オープンソースまで禁止しようなんてトンチンカンなことを言い出したお陰で非難囂々。 国内のLINUX愛好家クラブなどが抗議活動を繰り広げていた上、Victoire de la Musique ヴィクトワール・ドゥ・ラ・ミューズィック音楽祭でネットでのダウンロードは辞めましょう発言して観客の盛大なブーイングを買っていたのも記憶に新しい。 時と場所は選ばないとね・・・ というよりも、オープンソースの意味分かっていないでしょう?というのが殆どのユーザのブーイング。
仏政府は、軍隊を筆頭に次々にWindowsを放り出してオープンソースに入れ替えているというのに、なんともパラドクサルな人。

もう一つ、マルシェでは細々と「緑の党」ことLes Verts レ・ヴェール、エコロジスト(自称ね)団体がポストカード仕立てのチラシ配りをしていましたが、写真には上記の主要3名だけにしました。

いずれを取っても、「しょせん政治家、汚れていない筈はナシ」というシニカルな眼はさておいたとしても、どうも胡散臭い。
現職市長が一番まともなのかしらね、と思いながらも、これら3人全てに1枚目の写真を送りつけてよくよく考えて頂きたいものだわ、と思えてならず。
というわけで、かな〜りこじつけですが、強いて今日はこの2つの写真を並べることにした次第。

選挙は第一回投票は来る3月9日(日)、決選投票は同月16日(日)です。
目一杯地元密着型選挙だけれど、間もなくやって来る県議選含め、このところ人気ガタ落ちのサルコズィ政権にそっぽを向く結果になるのか否かと、斜に構えながらも相変わらず目が離せない仏政治。


<本日のMusique>

ここ数日火がついたガスボンベ火力全開!とばかりにハードロックづいていて、「ちょっと時代を遡って」なんて80年代の曲を引っ張り出しながら、「え、80年代初頭ってもはや30年近く前になっちゃったの?」と愕然としつつ、そんな気分を奮い立たせてくれるゴキゲンなMusiqueに没頭中。
夕方はハードロック、食前(夕ご飯の支度中)&食後にクラシック、寝しなにハードロックというのがここ3日のメニューです。
目下のフランス政治にかこつけて、今日のチョイスは「Revolution」of Judas Priest ジュダス・プライスト。
Youtube.com clip 1
Youtube.com clip 2

オマケその1:もうちょっと懐かしの1曲。 ZZ TOPはどうも好きになれないけれど、同じような路線のお気に入りの1曲。
「You've got anothier thing comin'」 de Judas Priest
Youtube.com clip 1
Youtube.com clip 2

オマケその2:クラシックのほう。 César Franck セザール・フランク の Part 4しか持っていないけれど、好きなGuillaume Lekeu ギヨーム・ルクゥとその師匠のFranckより、リンクを見つけた「Sonate pour violon(ヴァイオリン・ソナタ)」。
不安をかき立てるような不安定な音程が彼等の魅力。 ええと、音楽は極めて雑食の私、クラシックはウンチクよりも「気に入るか否か」、この一語に尽きます。好みの傾向は、「メランコリック&ドラマティック」。 万事に於いて共通する通り、いかにも万人向けなのは苦手。
Sonate pour violon (part 1) (part 2) (part 3) (part 4)
 &
Sonate pour Violon et Pinano
(Lekeu, Franck, Chaussonに捧ぐ、だそうで、誰作曲かは??? Lekeu ルクー, Chausson ショソン2人とも共にFranck フランクに学んだ作曲家で、見事に同じ傾向なため、一つ気に入れば芋づる式に3人とも聴くことになる筈)
クラシックの弦楽器嫌いな相棒が渋い顔してキッチンから逃げて行く・・・


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by mmetomato | 2008-02-16 00:58 | トゥール Tours
L'orangette de St.Valentin


14日と言えば、いわずもがなのバレンタインデー。
折りに触れ書いているので、サイトをくまなくご覧の方にはくどいかもしれませんが、フランスのバレンタインデーはチョコレートに限らず、また、日本のように女性が男性に贈り物をするという一方通行の日でもなくて、もっとずっと幅広く「愛し合う人達の日」です。
ですから、恋人達でも夫婦でも、また、男性から女性でも女性から男性へ贈り物をするのもOK。

しかも贈るものはバラ、ショコラ、香水や装飾品といった物品という人もいれば、とっておきのキスだったりポエムだったり様々。
日本のバレンタインデーの発祥を思えばチョコレートが横行するのは分かるけれど、ここではあくまでも「愛」がテーマなので、物なんかなくても良いカップルも多いんです。



なんて言うのは一般的な話。
ショコラに目がない私は、ショコラを連想させることがあれば絶対に無視できないので、お誕生日その他お祝いのケーキももっぱらショコラなのと一緒で、日本風に便乗ショコラを楽しみます。
でも今年のSt.Valentinは、ケーキではなくオランジェット(Orangette)を用意しました。
デザートというよりもおやつですね。

相手がショコラですから、艶がどうの、温度がどうのと突き詰めれば難しくもできるけれど、オレンジピールさえ買ってくれば割と簡単にできるもの。
我が家の観賞用ミカンの実が落ち始めたので、ここ4〜5日中に落ちたかなり酸っぱくてやや苦みのある金柑(キンカン)サイズの蜜柑を甘煮にしたついでに、BIOのオレンジの皮を集めてオレンジピールを作うちの一部にショコラがけして。
元々、オレンジピールは12月の半ば頃からレシピを作ろうと幾度も試作しているフルーツケーキ用のドライフルーツ漬けに加えようと思って仕込んだものです。



上は、まだ仕込み中。 ショコラがけして固まるのを待っているところ。
後で剥がし易いようにアルミホイルを敷いてズラッと並べてあります。 埃がつかないように、固まるまでザルをかけて、キッチンはほぼ進入禁止。
日中留守でしたから、禁止もなにもありませんでしたし、ショコラがプンプン香っているキッチンに近づくな、なんて無謀な話だったけれど。

オレンジとショコラって、とても愛称が良いのよね。
しかし、手順は簡単でも、短冊切りのオレンジピールを1本ずつ適度に温度を下げた溶かしショコラに浸して並べる作業時間よりも遥かに早く消えてしまう・・・


<本日のMusique>


Sonata Arctica ソナタ・アークティカ の「Shy」

Clip on youtube.com
Clip on youtube.com (avec l'extrait du film Peter Pan)

ネット上でヒョッコリ出会したMetallicaメタリカの「Fade To Black」を Sonata Arctica がカバーしているのを聴いて、どんなグループなのかとYoutubeで検索していて見つけた1曲。
「Metallica(や類似グループ)に憧れてヘビメタグループになったけれど90年代で流行が終わっちゃったからバラードをやってみました! なの?」というのが、このグループを全く知らなかった私の印象で(今も詳しいことは全く知りません。見た所かなり若そうだからそう思っただけ)、他の曲もいくつか聴いてみたところ、「これだったら大御所の方がいいわ」と思いつつも、「Shy」はナイーヴでシンプルな所が気に入って。
Youtube.comのリンクを色々つついてみると、他にもバラードはあったみたい。 今後他に良さそうなものが無いか探してみるつもり。


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by mmetomato | 2008-02-14 23:43 | デザート
早春の花:ミモザ


先月末、早々に見つけた早春のお花二つよりももっと早くに咲くお花があります。
早春というよりももっと早いのではないかと思う「ミモザ」。



さほど寒さの厳しくないこの辺り(*1)では、12月中に早々につぼみを付けて、年越しの頃にはまだ花は咲かなくても、この木を知らなくても「黄色い花が咲きそう」と見て取れるくらいにつぼみが色づいて、早い年には1月中に、遅くても2月中に陽当たりの良い所から順に花をほころばせ始めます。

日本ではミモザアカシアとも呼ばれる通り、アカシアの仲間。 つまりマメ科の樹木で、ユーカリの葉と同じように銀色がかった灰色を帯びた葉は冬にも落ちることがないため、お庭の木として根強い人気があります。



花は房になって咲き、まばらなもの、密なものといくつも種類があって、冬の切り花としても人気。
独特の香りは好きずきで、香りは違うものの、好き嫌いが分かれるという点で私が思うのは菜の花の香り。 胸にムッと来る、どう表現したものなのやら適当な言葉が思い当たらなくて、言い表せないのがもどかしいけれど。

房になった花が根元から順に咲いて行くため割と花期が長く、月の満ち欠けによって時期が変わるカトリックの宗教行事「カーニヴァル」の頃を挟んで、しばらくの間あちこちのお庭やお花屋さんで楽しむことができます。
春らしいポカポカ陽気の強い陽射しを受けて、明るく眩しいほどの金色の茂みに見えることもあるくらい、フワフワとした小粒の丸い花は、早春の可憐なお花の中でもとってもハッピーな気分にしてくれるもの。

2月に入ってここしばらく青空と太陽に恵まれている上、「全国的に例年を3〜5度上回る気温」と言われるここ1週間ほどで、ほころび始めだったつぼみが一斉に開き始めています。



暑さ寒さ、雨や雪、時候のご挨拶だけでなく色々気にかけて下さる方もいらして嬉しい限り。
この冬は適当に寒さもあって湖の上を歩けたこともあったけれど、全体的に見れば極端なものではなく、幸いにもこの辺り(*1)はパリに比べても比較的空が安定している上、折りに触れしばしば書いている通り、全国ネットのお天気予報が良い方向に外れることが多くて、南仏の一部のとびきり太陽に恵まれた土地と同じものを望まない限りは、割と天候に恵まれています。

川、しかもヨーロッパ一大きな天然の流れと言われるロワール川を挟んで、同じトゥール市内でも北と南でお天気が違ったりするくらいなので、「フランスは」とか「トゥーレーヌ(トゥールを中心とするこの辺りの地方)は」と一概に言えませんが、少なくともこの辺りでは、もう冬は後ろ姿のようです。

上は、先週の金曜だったかな、郊外へお買い物に出かけた帰りに見かけた、沈み行く夕日です。
ロワール川が雲の流れを狂わせるため、丁度川近くの上空でサックリ切られた雲に映る夕日特有の暖かいオレンジが綺麗だったので。


注釈 (*1):
この辺りと言っても、中心街と街外れだけでも、日中も夜も気温が2〜3度違うことがよくあります。 家の近所で日中すっかり霜が解けても、街外れでは夜露が凍ったままの地面が真っ白だったり。 マルシェで隣町に畑を持つ人とお天気の話になると、これまた中心街とは大分違った空模様だったりして、一口に「トゥール(街の名)」だったり「トゥーレーヌ(この辺りの地方名)」と言っても、厳密には気温は大分違ってきます。 夏もしかり。
ちなみに明日の予報は朝0度、日中12度だそうです。 オマケに書き添えますと、日本と逆で夏はカラリとしていて冬は湿度が高め。
同じCNTRE圏に区分されるオルレアンなど、トゥールよりも内陸なため海からの影響がトゥールに比べて少ないのか、今時分だけを見ても、ここよりも1〜2度気温が下ということが多々あります。
更に「フランス」と枠を広げれば、日本では北海道と東京、沖縄を比べたら全く気温が違うのと同じことで、暑さ寒さにかなり幅がありますので、例えば「この辺りは今暖かい/寒いですよ」と言っても他の地方では違うことがままあります。国外から旅行に来られる方はお出かけ先に該当する土地の気候をその都度確認しましょうね。


<本日のMusique>



Alice Cooper の「School's out」
 from 「School's Out」
Publicité(こんなCMに出演していたなんて!)
a Clip ...(こんなことまでしていたなんて!)
Alice Cooperの数々のヒット曲のひとつ。彼の歌で一番気に入っているのは別なタイトルなので、そちらはまたいずれ。


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by mmetomato | 2008-02-13 21:00 | Nature
シメジ from Korea


茸栽培が盛んなこの辺りでは、シイタケなら生が見つかります。
一番欲しいのは、マツタケでもエノキでもなくナメコとマイタケだけれど、残念ながらこの2つはまず望めないみたい。
マイタケなんて、フランス料理にもおおいに活用できるから、栽培したら人気が出ると思うのだけど。

今日のシメジは、先日買い出しに出かけたスーパーマーケットでひょっこり見つけて、手に取ったら懐かしさから手放せなくてそのまま買って来たものです。
ラベルには「SHIMEJI BRUN(シメジ・ブラン、意味はブラウンしめじ)」とあり、韓国産の輸入品です。
韓国産と聞くと少々訝しく思えるのだけど(いかんせん遠いものだから)、目下日本で餃子スキャンダルを巻き起こしている中国産じゃないからいいか、と。



ブラウンと記されている通り、姿はシメジそっくりでも、日本で一般的なグレーの傘じゃなくて、ご覧の通りかなりの色白。
買って来た後知ったのですが、日本にもこういう色の淡いシメジはあるんですってね。

「香り松茸、味しめじ」とは言うものの風味淡めで、「しめじ」の名に期待したほどの風味じゃありませんでした。 決して不味くはなかったけれど。
同じ輸入元の他の茸も並んでいて、エリンギとエノキに目移りしながらも、色々買って来なくて良かったわ。 いずれも見るからに香りが薄そうだったから。

シメジと言えば、何より気に入っている使い道が一つあります。



それは、ほんのり暖かいサラダ。
日本に居た時には舞茸でも作ることがありましたが、このサラダには、プリッとしていて歯ごたえが良いシメジが一番!

汚れを落とすか洗ってしっかり水気を切ったシメジを、根元を切り落として小さなものはそのまま、大きなものは足から手で縦に裂いておきます。
フライパンにオリーヴオイルとスライスしたガーリックを入れて暖め(焦げないように、オイルが冷たいうちにガーリックを入れて一緒に暖めます)、シメジを入れてさっと油を全体に回してやや強めの火で炒めて、塩をして、ドレッシングにしてはややたっぷりめのワインヴィネガーを注いで一煮立ちさせたらすぐに火からおろしてほんの少し冷まし、サラダボウルに持ったレタス(ここではバタヴィア)に汁ごとパラッとまわしかけて、レタスが煮えないうちにすぐさま食べます。

まだ暖かい汁(がドレッシング代わり)と熱を持ったシメジに触れたレタスが多少焼けますが、暖かいサラダなのであまり気にせず、でも火からおろしてすぐでは熱すぎてサラダの見栄えが落ちるので、適当な温度を見つけるのがポイントかな。

「Champignon de Paris シャンピニオン・ドゥ・パリ」こと、日本で言うマッシュルームで作っても良いけれど、どういうわけか私は、このサラダはシメジが一番だと思っています。
やっぱり味わいかしら。

数年前から山ごもりしている父は、近所で採れるイッポンシメジなるものを毎年楽しんでいるそうで、旬になると「また採って来たよ」と自慢話が届く度に、「はぁ、シメジ食べた〜い!」とメールを前に地団駄していたので、何年振りかのシメジでした。
本当はシメジご飯も作りたかったのに、ほんの150g、全て一度の二人分のサラダに消えて行きました。


<本日のMusique>


よくよく考えてみたら、先週頭の中を巡り続けていた、むしろ停滞していたのはこちらでした。
The White Stripe の「Seven nation army」
 from the album 「Elephant」
Clip on youtube.com 1
Clip on youtube.com 2
ベースが刻む単純なリズムが耳にこびり付いたのに始まって、朝一番に、夕方に、そして寝る前にも一度と日に3度は聴くこと丸1週間。
アルバム丸ごとも気に入っている一枚。

Wikipediaでこの二人組の歌い手でギタリストの項目を見てみると、なるほど私の好きそうなギタリストの流れを汲んでいるのね、と今初めて気付いたところ。
てっきりブリティッシュかと思っていたら、ミシガン出身というのも今知ったばかり。 要するに、何も知らずにホイと聴いて気に入ったアルバム。

この曲のクリップを探していて偶然見つけたギターレッスンVidéo
昔、公園でひなたぼっこがてらに集まると誰かしら周囲にギターを抱えて来る人が居て皆で歌ったもので(近頃の若い子はあまりそういうことはしないようだけど)、私もチョチョッと弾けたらいいなと思いながらも、どう覚えたら良いのやら分からず結局つま弾いただけでろくに覚えないまま。 このクリップのように分かり易く説明してくれる人が居たら、今頃弾けたのかも? と眺めつつ感心したのでオマケリンク。


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by mmetomato | 2008-02-12 00:20 | 料理
風変わりなニンジン3つ


先日、久しぶりにいつもの所でなく少し足を伸ばした先のマルシェへ、モロッコ系の知人が恐らくその日店を出している筈だからと出かけ、案の定彼その他数人の顔見知りを見つけて「どうしてる?」なんて話に花を咲かせる傍ら、見つけて来た、ちょっと変わったニンジン三種類です。



上の写真の左下は、マルシェでもスーパーマーケットでもお馴染みの普通のニンジン。
色の違いが分かるように一緒にトレイに並べています。

一種類ずつ写したのが次の3枚。

当然ながら真っ先に目を引いたのがこちら。



ビーツのような赤紫で、サンギニアオレンジのように、皮を剥くと赤紫とオレンジが混じっていて、色濃いのは皮のほうで、芯に近づくと普通のニンジンと大差ない色でした。
話に聞いたことすらなかったもので、目について引き寄せられたら、丁度この3種類がワサッと山になった前に居たオジサンがつまみ食いの真っ最中で、かじっていない端をポキリと折って「美味いから食べてみな。 このね(と赤紫の皮を示し)、色が濃いところにヴィタミンが多いんだよ」
適当に見繕って2KG購入。



続いてこちら(上)は、普通のニンジンよりも色が薄い、カブの仲間のリュタバガRutabagaが混じったような色合いの、やはりニンジンです。

三つ目は、更に色白で青首ダイコンを縮小したような姿。



何年か前、今回出かけた所とはまた別の、でも同じトゥール市内で同じように移民がやたらに多い客層のマルシェでニンジンの山から良さそうなのを選りすぐっていたら、側に立った40前後のマダムが、「んま、なんて色の薄いニンジンかしら!」とボヤくのに遭遇し、「そぉ?」なんて口を挟んだら。
「私の国のニンジンはもっと赤いのよ、オレンジなんかじゃなくて赤なんだから!」
(ふむ。太陽を赤と見るか黄色と見るかからして国によって違うもんね・・・とは私の心の声)
「お国はどちら?」
「スペインよ。色だけじゃなくて味ももっと濃くてずっと美味しいんだから」
ははん、道理で顔を見ただけじゃ移民に見えないわけだわ、などと思いながらニンジン談義に花が咲いたことがあった通り、一口にニンジンって言っても、それもオレンジ色のニンジンだけを見ても、その風味もオレンジの色合いも様々なんですよね。
日本のニンジンは甘くて私はあまり好きじゃないし(そういう方が好きという人も居るでしょうし、和食を作るなら美味しいのは私も同感。ただ、生でサラダにするには今ひとつ)、この界隈で育つニンジンは皆、かじればカリカリポリポリとハッキリした音が立つパリッとしたテクスチャーは共通でも、味と香り、そしてジューシーさは季節によって様々ですし。

居合わせたお客さんに頂いた端っこをポリポリかじりながら帰って来て、早速お昼に色濃いのと淡いオレンジの2種類をおろし金で細切りにして、スライスしたフェンネルと共にオイルサーディンを乗せたサラダ仕立てにしました。
(イワシ缶にお醤油をちょろっと垂らして、鮮度の良い生野菜に乗せるだけ。美味しいパンを入手したら、こういうシンプルなお惣菜だけ3つ4つ並べて日曜のランチは簡単に済ませるのが、お昼の閉店ギリギリにマルシェへ駆け込む我が家の常)

いずれもニンジン特有の香りは思ったよりも薄くて、普通のニンジンよりももっと瑞々しくてサッパリとした味わい。
もうちょっと風味強めを期待して買ったので、その点では少々がっかりしなくもありませんでしたが、良く言えば癖がなくてサラダに極めて食べ易い風味でした。
パリパリの歯ごたえがすこぶる良いので、今夜はピーナッツペーストのクレオール風ピリ辛ルガイユ(ソース/ディップ)を添えて、スティックサラダとして楽しむ予定です。


<本日のMusique(久しぶりに)>


土曜の晩から耳を離れなくて、
どうしようもなく頭を巡り続ける1曲。
「The one you love」de Refus WAINWRIGHT

Clip on youtube.com 1
Clip on youtube.com 2
まだ巡っています。 普通、1、2度現物を聞いてしまうかシャワーの下でブクブク言いながら歌ってしまえばさっと去るのに、どういうわけか頭にこびりついて離れてくれず。

先週はアリス・クーパーで、二週間前はThe White Stripe(Seven Nation Army)、その前の週はレナード・コーエン(Everybody knows)、更に遡ればDeep Purple(The bird has flown)にThe Hollies(Bus stop)、そして鼻歌にして吐き出してしまうには難しいクラシック(Guillaume LEKEUの室内楽)までも。
取り憑かれたように毎週1曲脳裏にしつっこくつきまとうこの頃・・・
来週は何が来るのやら?


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by mmetomato | 2008-02-11 01:52 | 食材
冬の恵み


クイズ:これは一体、何でしょう?



選択肢:
A:萎んで木に引っかかった風船。
B:腐り行く林檎。
C:小鳥の餌。

さほど難しくはないかな。



収穫しては自家用にシードルを仕込んでいるという、街外れの知人のお庭の果樹園で出会った、林檎です。
冬のお天気に恵まれた日、敷地内を一巡りお散歩していた時に見つけたもので、木の下に落ちた実の他に、枝に辛うじて引っかかるように残る僅かな果実で、形を残しているもの、しなびているもの様々。
その全てがそれぞれに、ことごとく鳥についばまれて器のような形になって、皮ばかり残っています。



赤い実の木と黄色い実の木と混じるようで、いずれも冬の間の鳥の格好の餌になっているのでしょう。
秋には多様な果実をついばむ小鳥、公園や川原の鴨は一年中、お散歩に来る人々が放ってくれるバゲットにありつき、そのおこぼれのパン屑をスズメがついばんでいるのを見るけれど、食料が少ないであろう真冬に人にあまり近づかない小鳥は一体どうしているのかと思ったら。

普段から、街や野山に川原で見かける動植物には興味津々の私ですが、果樹園のように人が管理する場所を歩き回る機会がないので、ささやかなものながらも珍しくて、持ち主に「そんなもの写してどうするの」と笑われながらも、自然は上手くできているものなのねとカメラを向けて。
モチーフとしてはなんとも邪道なものながら、この日の晩、久しぶりにお絵描きを始めました。
以後ここ1週間ほど、久しぶりに夜な夜なデッサンやら水彩画、色鉛筆画に着手しています。
しかし。 元々下手の横好き、手先の器用さで誤摩化してなんとなく形に見えるかなという程度のものが、ここ2年ほど全く手がけていなかったのに加え、目指せ上達! と無茶なモチーフを選んで自爆するようなもので、日に日に出来上がりが不格好になって行き・・・
絵を習いに行く暇が欲しいと日々呟いています。

ひとつ何かに着手しながらも他にやりたいことがいくつもある時(毎日、毎時間、ほぼ常にですが)、時間を一時停止できたら良いのに、なんて無茶を願いつつ。
サイトの更新を滞るお絵描き熱、間もなくほとぼりが冷めると思います。


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by mmetomato | 2008-02-06 06:14 | Nature