<   2007年 10月 ( 14 )   > この月の画像一覧
オリエンタル・カフェ:その2


こちらは既にサイトにも掲載していますが。
まずは、私の大好きなスパイスのひとつ、カルダモン。




インド料理、クレオール料理、北アフリカ料理にも使われるポピュラーな、しかし、サフランやヴァニラと共に高価なスパイスと言われる、香り豊かな草の実です。

オリエンタル、カフェ、カルダモンと並べば、バラのつぼみよりもピンと来る人は多い筈。




ターキッシュコーヒーの名で知られるように、レバノンでもしかり、中東を中心に親しまれる「カルダモン・コーヒー」。

私は、お茶(主にミルクティー)にもよく使っています。
使うのは、一番香りの良いグリーンカルダモン。

カレーのような煮込み料理にもよく使う他、カレー風味、或いはその他の香辛料を効かせたシチューのようなものをご飯に添える時は、煮込みに使うスパイスにもよりますが、お米を炊くお鍋にこのカルダモンを数粒入れて香りを付けても楽しめます(炊飯器に放り込んでもOKよ)。

コーヒーには、コーヒー豆をお家で挽くなら、お豆と一緒にこのカルダモンを1〜2人分なら1粒一緒に挽いてしまえば、より強い香りを楽しめます。
そこまでしなくても、コーヒーメーカーにコーヒー豆を挽いたものをセットする時に、それと一緒に、適当に刻んだカルダモン(刻まなければより香りは淡くなります。その辺はお好みに調整を)を加えてスイッチをいれれば、或いはマシンを使わずドリップする際も同様で、普段のコーヒーにほんのりカルダモン風味を加えることが出来ます。

好き嫌いが目一杯別れるようなクセのある香りとは思いませんが、スパイスに馴染みの無い人は、まずは種を嗅いでから試した方が良いかと思いますが。

一度に大量に用いるスパイスでないので、つい最近、クレオール料理&食材店で50g程買って来たので、目下せっせとお料理やカフェ、ティーに使っています。
粉にしたものもスパイス専門店で見つかるかと思います。 用途と使用頻度・量にもよりますが、粒のままの方が香りが飛びにくいので、買うなら粒を、そして長く保存しなくて良いよう、少なめの量の購入をお勧めします。 初めて手を出すならね。

お茶については、お鍋に水とカルダモンを入れて沸かして、沸騰したら茶葉を入れて火を止め、葉をふやかして香りと味が出た頃にミルクを注いでさっと暖めると、チャイのようなミルクティーを楽しめます。 ガラムマサラなどを少量加えても。
そろそろ「秋の夜長」を満喫できる気候なので、お茶の方も毎晩のように作っています。
茶葉は、うるさいことを言わず、我が家では私好みのアールグレイ、又は燻し風味のラプサンスーチョンにて。


[PR]
by mmetomato | 2007-10-31 19:43 | 食材
幾何学的カリフラワー



そろそろ、旬を迎えたカリフラワーが山積みになる頃。
スーパーマーケットで特売していた白いカリフラワーの山に、普段はそれよりもちょっと値の張る「シュー・ロマネスコ」が並んでいたので、今年の初物をひとつ買ってきました。




日本では馴染みのないこのお野菜、フランスでの名は:
「シュー・ロマネスコ:Chou romanesco」(近頃はこちらが一番多い)、
「Broccoli ronamesco:ブロッコリ・ロマネスコ」
「Chou-fleur romanesco:シュー・フルール・ロマネスコ」。

「Chou-fleur」というのが仏語でカリフラワーのことで、その名が示す通りカリフラワーの仲間です。

見たら絶対欲しくなる美しさでしょう?




ブロッコリよりも明るいちょっと冷めた黄緑色。
あまり一般的ではありませんが、こんな色のカリフラワーもあります(去年だったか一昨年だったか、見つけてカメラに収めたので、写真が見つかったらそのうちここに掲載します)。

味もカリフラワーに近いけれど、風味はもう少しデリケート。
キャベツの仲間に特有の、茹でた時に顕著な独特の香りはカリフラワーに比べて少し淡めで、お花(つぼみ)の先端が歩染まっているため茹でるとより柔らかめでテクスチャーもややデリケート。
繊細で穏やかな風味です。

ですから、炒めても良いけれど、ワシャワシャ混ぜると崩れがちなので、蒸し煮や茹でて使う方が向きます。
毎年、見つけるとちょっと高めでも見た目の美しさにアッサリ負けて買って来るのですが、今年の初物はお買い得価格の1.30euros。
少しお塩を加えたお湯で下茹でしてからグラタン皿に敷き詰めて、ベシャメルソースをかけて、チーズ、パン粉を散らしてグラタンにしました。

残り半分はお野菜の蒸し煮にする予定。


[PR]
by mmetomato | 2007-10-29 20:24 | 食材
チキンとナツメヤシのタジーヌ



年の初めに、「日本語訓練のために(相棒の。&私も)毎日、30分でも良いから家で日本語を話そう!」と言う私に、「そういう事言うなら、もっと日本料理を食わせろ!」などと言い合いつつ、お互い「そうしましょう」と決意固くした筈が。

気がついてみれば、日本的な料理が我が家のテーブルを占めたのは、8月が最後だった気がします。
厳密にカウントはしていないものの、インスタントお味噌汁やトンカツソースやら頂きものがあったので、和食を作ろう!と意気込んでいた数日間を最後に。

決して和食は嫌いではないし、よそでご馳走になればそれはそれは嬉しいけれど、思えば日本でもあまり食べていなかったので、もはや食べつけない味というか、「献立は何にしよう?」と思った時に、和風なものが頭に浮かぶことがまず滅多になくて・・・。



年初めの抱負なんて、三日坊主を3度繰り返して「3×3=10日は頑張った、少なくとも三日坊主だけは脱出したわ!」なんてトンチンカンな満足で終わるのがオチ。
我が家だけということはないでしょう、まさか。

かくしてアフリカやらカリブ海やらに浮気している近頃、我が家の食卓はちっともアジアには寄らず世界を豪遊中といったところ。
今度は北アフリカはモロッコ風のタジーヌです。

ナツメヤシについては先日書いた通り。
このタジーヌ、ナツメヤシの甘味もしかりながら、蜂蜜を加えてあります。
スパイスはクミン、ジンジャー、ガーリック、ミントetc.
塩味ながらも結構甘いので、その旨予告しておかないとご馳走する人にギョッとされることと思いますが、案外病みつきになる味。
蜂蜜の甘さとお砂糖の甘さはまた違うので、日本の幾ばくかのお惣菜屋さんや家庭によってはたまに出会す極端に甘い肉じゃがに出会したような感じでいながら、蜂蜜独特の風味とスパイスが相まって、何とも不思議な風味になります。

添えるのは、私用にはクスクススムール(クスクス粒)、クスクスは飽きたという相棒には、炊いたバスマティ米(結局後に「やっぱりックスクスの方が合うなあ」などと言っていたので、その次の回から二人共クスクスに変更)。
バスマティ米は、短粒米は切らしてもこれだけは切らさない、というくらい気に入っているお米です。

フレッシュミントを使っても良いのですが、私は、このタジーヌにはドライミントを崩して一緒に煮込んで、手元にあれば(今回は無かったので抜き)フレッシュコリアンダーの葉を刻んで、盛りつけてからパラリと散らします。
ミントもコリアンダーも独特でより風味を複雑にするため、スパイスに慣れない人向けには加えないか、パセリに置き換えた方が無難かもしれません。


<本日の仏単語>
・北アフリカ Afrique du nord アフリック(ラフリック)・デュ・ノール
・モロッコ Maroc マロック
・デーツ/ナツメヤシ dattes ダットゥ
・クミン cumin キュマン
・ジンジャー gingembre ジョンジョンブル
・ガーリック/ニンニク ail アイユ
・ミント menthe モントゥ
・クスクス couscous クゥスクゥス
・コリアンダー coriandre コリオンドゥル


[PR]
by mmetomato | 2007-10-25 17:43 | 料理
「シュゥシュゥ」その2


昨日の「シュウシュウ」ことハヤトウリは、緑の他にやや黄色味を帯びた白いものもあります。
次の写真が白いもの。



ちなみにお値段は、大手スーパーマーケットで買って来た昨日の黄緑のが2.50euros / kg、上のクリーム色はアフリカ食材店で5.00euros / kg。
価格に幅があるのは、各々輸入元と仕入れ元に違いがあるのと、お店のタイプが違うためです(小規模なお店ほど原価からして高いので、おのずと販売価格も高くなる)。

また、フランス本土では知っている人が少なくて、知っていたとしても「Chayote:シャイオット」か「Christophine:クリストフィーヌ」という名前の方がポピュラーです。
英語でも同じ名。

トゥールでは、中心街のマルシェに来る小さな農家の売り手さんが、晩秋頃にちょっとだけ持って来て売っているのを見かけるのですが、数年前に売り手さんから伺ったところでは、案の定あまり知る人は居なくて、唯一の使い道として「トマト・ファルシ」のように詰め物用の挽肉ミックスを詰めて焼く、とのこと。
二つ割にしてくり抜くのがちょっと手間で、柔らかく焼けると形崩れすることがあるので、詰め物料理にはちょっと注意が必要です。

昨日書いた、我が家で作るのが次のお料理。



見た目も味も「中華」ですが、クレオール料理として教わったものです。
レユニオン島にはワンタンスープやシュウマイもあるくらい、中華の影響もチラホラ見られるんです。

お魚でも美味しいけれど、我が家では安価でお魚よりも冷蔵庫での寿命が長いチキンを使用。
細切りにしたクリストフィーヌ(ハヤトウリ)を中華のごとく強めの火で炒め、お醤油とオイスターソース(ブルドッグのトンカツソースでも案外イケます)に漬け込んだチキンを加えて炒め合わせて、ソース代わりにお水少々にコーンスターチ(又は片栗粉)を溶いて加えてとろみを付けて出来上がり。

まるで「中華料理」というか、日本の家庭料理としても充分通用しそうな味付けでしょう?

クレオール風ならバスマティライスを、アジア風に味わうなら短粒米を炊いたご飯を添える、という風に、違ったお米で変化を付けるくらいかな。

やっと最近、「フレンチエスニック:クレオール料理特集」をサイトに掲載を始めたので、近々そちらにレシピを追加します。


[PR]
by mmetomato | 2007-10-21 19:40 | 料理
お次は「シュゥシュゥ」


どうしてこう、アフリカの言葉って、同じ響きを二つ重ねた名称が多いんでしょうね。
前回の「サカサカ」も、今日の「シュゥシュゥ」も、擬態語のごとき響き。

「シュウシュウ」というのはこちら、「ハヤトウリ」のことです。



どこから輸入されているのやら、どうも今が旬らしくて、フランス本土では定番野菜から外れるものながらも、今あちこちで細々見かけるお野菜です。
クレオール料理にも、西や中央アフリカ等でも使う食材。

「シュゥシュゥ:Chouchou」というのは主にレユニオン島での呼び名で、同島では「Brède Chouchou:ブレードゥ・シュゥシュゥ」という名で、30〜40cm程の新芽もお野菜として使います。
「Brède:ブレードゥ」というのは、どうやらあちらでは「〜菜」というニュアンスで、「ブレードゥ・なにがし」と呼ばれるお野菜が色々あります。



こちらが新芽。
売っているハヤトウリには、上の写真のようにチョロッと芽を出したものも結構あります。
あまり伸びすぎているものは、ウリが古い可能性があるので避けた方が良いけれど、少しくらいなら大丈夫。

ハヤトウリは昔、日本で父が頂いて来たのを持て余したことがあって、「味噌漬けか漬け物にするらしい」と聞いていながらどうやって味わったのだったか、さほど美味しいものでもないわね、と残った一つを庭に埋めて育てた記憶があるのですが・・・

レユニオン島でもアンティーユ諸島でも、炒め物やグラタンにして味わうのだそうです。
グラタンはまだトライしていないのですが、教わった炒め物の味付けがあまりに意外で、ご飯に合うので気に入って作っています。

そちらについてはまた次回。


<本日の仏単語>
・ハヤトウリ(呼び名は複数あります)
 chouchou シュゥシュゥ(レユニオン島)
 christophine クリストフィーヌ(マルティニーク&グゥアドゥループ、仏本土 etc.)
 chayote シャイオット(仏本土での呼び名その2)
・グラタン gratin
・詰め物料理 farci(e) ファルスィ


[PR]
by mmetomato | 2007-10-20 00:31 | 食材
「さかさか」という食べ物


(忙しくてサボらざるを得ませんでした。度々覗きに来てくださった方、ごめんなさいね)

前々から使ってみたかった「お野菜」、フランス本土で食べるものでなければ、育てているものでもないので、きっと見つからないだろうとタカをくくること数年間。
西や南のブラックアフリカンの食材店を物色していて、思いがけず遭遇しました。

探していたものと知らずに手に取ったんですけどね。
「Saka saka:サカサカ」という奇妙な名が目にとまって。



こちらがその「サカサカ」。
英語で「Young cassava leaves:ヤング・キャッサヴァ・リーヴス」
仏語で「Jeunes feuilles de manioc:ジュヌ・フゥイユ・ドゥ・マニオック」
と書いてある通り、分かり易く言い換えれば「キャッサバ芋の若葉」です。

先日まで幾度かこのページに書いたクレオール料理にも、アフリカ料理にも使われる食材。

キャッサバ芋というのは、先月そのケーキをこちらに掲載した時にも書いたかな、タピオカの原料となるタピオカスターチの原料になる根茎です。
その地上部の木の葉がこの若葉。

探していたのは、話には聞いていても食べたことが無かったためで、もちろん飛びついて買って来ました。

「ホウレンソウのように使えるのよ」と、レユニオンンやマルティニーク、アフリカの人達からも聞いていたので、ワクワクしながら開けてびっくり。



中身はグシャグシャ・・・
いえ、刻んであります。

ベティちゃん叫ぶ「ポッパ〜イ!(ポパイ)」でお馴染みの、ホウレン草の缶詰もこんな感じですよね。

若葉と言っても、また、既に火は入っていても、木の葉ですから案外筋っぽい。
鼻を近づけると、どこか酸味を漂わせる少々青臭い香り。 不味そうではないけれど、かなり素朴な風味がしそう。
恐る恐るつまみ食いしてみると、なんだか懐かしい味。

他のおかずを用意しながらしばらく、何だろう? 何だっけ? と考えた末、やっと見つけたのは・・・
「急須に入れっぱなしにした、冷めたお茶っ葉だわコレ!」

お茶の出しがらを食べたことがある人もそうそう居ないかな。
私はお茶をいれた直後の熱々をつまんで食べてみたことがありまして(子供の頃ですよ)、なんだかそれに似た筋っぽくてちょっと固い葉っぱといった感じのお野菜です。
ほのかに酸味がありそうな香りに比べて味はさほど癖が強いわけでもありません。
既に加熱調理されているので、生葉の調理上の注意として「結構強い風味があるから最初はフタをせずに香りを逃がして調理するように」と聞いていた、強い風味もなくて。

缶に記載されていたレシピでは白身魚、アフリカの人に聞いた使い道もお魚を半ば蒸し煮にして軽く崩して一緒に調理するらしいのですが、我が家ではチキンと一緒に煮込んで、炊いたバスマティライスを添えて味わいました。

またいずれ買って来たら、入手できる方は少ないかもしれませんが(まさか本当にお茶の出しがらというわけにも行かないでしょうし・・・)、レシピを作れるようちゃんと計量して作ってみるつもりです。
チキン版だけど。


<本日の仏単語>
・キャッサバ manioc マニオック
・キャッサバ芋 manioc マニオック
・若葉 jeunes feuilles ジュヌ・フゥイユ
・根 racine ラスィーヌ
・木 arbre アルブル
・スターチ fécule フェキュル
・タピオカスターチ fécule de tapioca フェキュル・ドゥ・タピオカ
 又は fécule de manioc フェキュル・ドゥ・マニオック
・タピオカ tapioc タピオック
・タピオカパール perles de tapioc

ついでに。
・コーンスターチ fécule de maïs フェキュル・ドゥ・マイス
・片栗粉(ジャガイモのでんぷん)fécule de pomme de terre フェキュル・ドゥ・ポム・ドゥ・テール

ちなみに、フランスでポピュラーなタピオカは、タピオカパールではなくて挽き割り麦のような雑な粒です。 スーパーマーケットで売っているタピオカと、アジアのデザート素材として知られる綺麗な丸い粒のタピオカパールとは違うので、フランスでタピオカパールを探す方は気をつけてね。
タピオカパールはアジア食材店に売っていることがあります(少なくともトゥール市内では売っています)。


[PR]
by mmetomato | 2007-10-19 06:25 | 食材
ナツメヤシ


ダットゥ Dattes の名でフランスでも知られるナツメヤシは、北アフリカ含むアフリカ大陸(全てではなかろうかとは思いますが)で食用にされる、椰子(ヤシ)の木の実。

日本語の「ナツメヤシ」とは正に良く言ったもので、和名を知った時には恐れ入りました。
「ナツメ」という木の実を、木からもいで味わったことのある人は、今の日本の老若男女ひっくるめて果たしてどれほど居るのか、半数にも満たないかしら。

ナツメの木はアジア原産。
私の祖父母宅に生えていたので、子供の頃に赤く熟したのを父に木から摘み取ってもらって味わったものでした。

このナツメヤシは、正にそのナツメによく似た風味。
まるで木が違うのに、不思議なものです。



上は、フランス(本土)で最もポピュラーなドライフルーツとしてのナツメヤシの実。
写真のように、一本の紐にズラッと実を引っ掛けたような枝付きで売られていることもあれば、スーパーマーケットでパック詰めも見かけます。
この紐に連なったようなものが、更に大きな軸にどっさり束になって実ります。
この枝1本がバナナと思って、バナナが木になっているところを思い描いてみて。 そんな感じ、としか言葉で説明しようがないのだけれど・・・

生でも食べられ、強い甘味があります。
ナツメの実に似た味なのは、明るい黄色でほぼ真ん丸から多少楕円の生のもの。
ナツメの実は、木からもいだばかりの新鮮なものは多かれ少なかれリンゴのような(ちょっとボケリンゴ風だけれど)歯ごたえがあり、皮がパリッとしています。
生のナツメヤシも、多少ナツメよりも固めながら、サクサクした食感。 甘味に軽い渋み(嫌な感じがしない程度に)も持ちます。

ドライは更に甘味が凝縮され、こちらは、私に言わせると「干し柿味」。
干し柿も、同じ祖父母宅が東京以北にあって、寒いところでは柿の実が渋くなるとあって、庭の柿の木の実の皮をむいて軒下につるしていて、やはり子供の頃は毎年沢山送ってもらったり、たまに冬休みに出かけると、叔母におねだりしてつるした紐からひとつほどいてもらって、寒風の中頬張っていました。

加えてその叔母お手製のお正月料理の一つ(彼女はとことん和食党のお料理上手。しかも魔法使いの如く手際が良い)、「干し柿入り紅白なます」が美味しくて、毎年ここでナツメヤシを買ってきてつまむ度に、「あの紅白なますをデーツで!」と思うのですが・・・
どうも手が出なくて、未だ実行していません。 叔母お手製があまりに美味しいので、少しでもしくじって思い出の味を壊したくない、という気が働くのかも。
もっともその紅白なます、甘い食事が大の苦手だった子供の頃の私には、「塩辛くて酸っぱいのに甘いなんて滅茶苦茶だ!」と、初めて食べて以来数年は手をつけなかったんですけどね。
今年こそは、大根を入手してチャレンジを、と思っています。

デーツ(ナツメヤシ)の方は、中に細長い種が入っています。
縦に筋を入れて種を取り出して、中にカラフルな(大抵黄緑、ピンク、無色の3色)マジパンを挟み込むと、前回紹介したマグレブ国で親しまれるお菓子兼デザートになります。

ドライフルーツとして、お菓子としての他に、先日のタジーヌ Tajineのようなお料理にも用いられます。
フランス人にとっての(伝統的な意味で)ドライプラムのような感覚。 ドライプラムも、お肉で蒔いて煮込んだり、フルーツのパテを間に挟んだりという使い道をしますから。


[PR]
by mmetomato | 2007-10-13 19:03 | 食材
ナツメヤシのお菓子


「ナツメ」と言っても、今は知らない人も多いかな。
むしろ中国食材として知っている、という人の方が多かったりするかもしれません。
日本でも庭木として昔よく見かけた木の実です。

ナツメヤシは、そのナツメの実に似た風味のある、でももっと甘い椰子の実の一種。
ヤシと言っても、ココナッツとは大分違った小さな果実です。

先月始まったイスラム教徒の「ラマダン」は、昨夜の日没にて終了。
今やフランス第二の宗教(その人口数による比。トップはカトリック。逆転する日も遠くは無かろうと思える)とも言われるイスラム教徒の、禁欲期間のラマダン。 そうでなくても結構色々規制あるイスラム教だけれど、日が出ているうちは飲食しないというこのラマダン、日中食べない分、夕食はお菓子やドライフルーツ等も含めて盛大に食べるのですが、終了時にはご馳走でお祝いのごとき騒ぎとなるらしいです。

同僚なりにラマダン実行する人が居れば一目瞭然、その期間は一緒にランチに出かけられなくなり。
そうでなくても、学生など、ラマダン期間がもう少し遅くて日没の早い季節に当たった年などには、大学の授業の合間に、外がすっかり薄暗くなった頃、ビスケットやドライフルーツをいきなり頬張る人に遭遇したことのある人、あるいは毎日見ている、なんていう人も居るかと思います。

我が家は、全然関係ないので、せいぜい周囲のイスラム教徒から折りに触れ話を聞いたり、日中彼等の前でおやつを食べるのは控えた方が良いかな? と意識するくらい。
いかんせん、我が家の信仰(?)は、
「夜中に食べると怪物(デブ)になる!」くらいですから・・・

先月、ラマダンが始まって間も無い頃にイスラム教徒が多い地区の北アフリカ系(アルジェリア、モロッコ、チュニジア等)移民のスパイス屋さんへ出かけた時に、普段から彼等が親しみ、ラダマン中の夜のご馳走にもどうやら不可欠らしいデーツを少し買って来たので、彼等のデザートに私も挑戦。



いえ、実は「挑戦」なんて言うようなものでなく、それはそれは簡単なお菓子。
「デーツのアーモンドペースト詰め」です(上の写真)。

アーモンドペーストは、日本でマジパンと呼ばれるもの。 殻を外し薄皮をむいたアーモンドをお砂糖と一緒にすり潰したもので、製菓食材として売られています。
3色あるのは、幼稚園児向け粘土のように(テクスチャーもそんな感じ)、無色のクリーム色の他に、黄緑、ピンクと各々着色したものもあるから。

作り方は、もう見ただけで分かるくらい簡単。
デーツの実を茎から(茎が付いていれば)外して縦に切り込みを入れ、細長い種を取り出した中に、アーモンドペーストを詰めるだけ。
モロッコ辺りでは、これにさらにオレンジ花水で香りを添えたしろっぷがけをすることもあるそうですが、そこまでお砂糖をモリモリ追加するのは気が引けるので、私はドライフルーツにマジパンを挟んだところで終了。

北アフリカからの影響濃い南フランスのお正月のお菓子(ナッツやドライフルーツ等の盛り合わせ)にも、この詰め物や似たものが加えられているのを見かけます。
デーツについては、後日また別途書くことにしますが、元々、生でもかなり甘いフルーツで、干すとなお甘味が増します。
そこにお砂糖たっぷりのアーモンドペーストを詰めるのですから、それはそれは甘いこと確実。
北アフリカのお菓子には、暑い国だからかな、お砂糖やシロップたっぷりの甘いお菓子が沢山あります。


<本日のバックミュージック>
久しぶりに。


モロッコやアルジェリアで親しまれる「テ・ア・ラ・モントゥ」ことミントティーと思いつつ、同じくミントティーと題された1曲(仏語)。
La Cautionの「Thé à la menthe」。
La Caution(ラ・コースィオン)のアルバムが見当たらなかったので、代わりに見つけたのが右のコンピレーションアルバム。 いくつもヴァージョンがある曲なので、そのうちの1つの収録です。
CDジャケットはデーツ(ナツメヤシ)1粒というのが、いかにも北アフリカを象徴するようで気に入ったので、大きな画像を借りてきました。 CD紹介ページで試聴できます。

「Thé à la menthe テ・ア・ラ・モントゥ」は、北アフリカのミントティー。 フレッシュなミントの葉と角砂糖がたっぷりの、甘い緑茶で、日本の緑茶のように頻繁に飲まれるものです。

下のリンク先で1ヴァージョン丸ごと1曲クリップと共に聴けます。仏語の歌詞が分からなくてもリズムだけで充分楽しめる筈。オススメ!(クリップにはヴァンソン・カッセルVincent Casselも登場。彼、日本で一時期人気がありましたよね?)。
Youtube.comで見つけたVIDEO:
“ Thé à la menthe” de La Caution
同曲、映画Ocean's Twelveレーザーダンスヴァージョン

或いは、La Cautionのオフィシャルサイトでインストゥルメンタル版(ENTERをクリックすると)、又はENTER>videosと入って行くと、上と同じ「Thé à la menthe」、「Code barre:コードゥ・バール(直訳:バーコード)」のクリップが見られます。



<本日の仏単語>
・デーツ/ナツメヤシ dattes ダットゥ
・ナツメ jujube ジュジューブ
・ラマダン Ramadan / ramadhan ラマダン
・イスラム教 Islam イスラム
・イスラム教徒 musulmans ミュズュルマン
・マグレブ Maghreb マグレブ(モロッコ、アルジェリア、チュニジア)
・北アフリカ Afrique du nord アフリック・デュ・ノール
・アーモンドペースト pâte d'amande パーットゥ・ダモンドゥ
・アーモンド amande アモンドゥ
・マジパン massepain マッスパン


[PR]
by mmetomato | 2007-10-12 16:38 | デザート
オリエンタル・カフェ


つい最近の新発見、クレオール料理からちょっと離れて、フランス本土で恐らく、海外県を上回って親しまれている外国料理(かつては外国じゃなかった面もあれど)、北アフリカ料理に、バラのつぼみをスパイスとして利用するとの話を聞きましてね。

バラ水は、先日トゥールに居ながらにしてアフリカ縦断なんて話をした時に触れた、北アフリカのスパイスの品揃え豊富なマルシェでも売っていて、彼等には馴染みある食材とは知っていたのですが、一つ面白い使い道を教わったばかり。
早速見つけ出して買って来たのが、ブゥトン・ドゥ・ローズ Bouton de roseこと、バラのつぼみ(のドライ)。



モロッコからの輸入品、30gの小さなサシェ入り(Bonne Mamanのジャムの空き瓶に軽く1つ分弱のかさ)で0.80ユーロ。 全く迷わず買える価格でしょ?

その使い道は、見た目が可愛らしいのでポプリでも良いけれど、ちょっと変わった用途です。



こちら、名付けて「ローズ・カフェ」。 或いは「カフェ・オ・パルファム・ドゥ・ローズ Café au parfum de rose」とでも言いましょうか。
バラの香りのコーヒー。 自家製です。

作り方は至って簡単。
普段のコーヒーに、バラのつぼみをいくつかホロホロッとほぐして加えてドリップするだけ。

つぼみの持つ香りにもよるかと思いますが、マグカップ1つ分煎れるのにつぼみ3つ4つでほんのりバラの香りの立つカフェになります。

元々教わったのは、バラ水(バラの花のエッセンスを溶いた水)をカフェに加えて飲んでも良い という話で、だったらつぼみとカフェを併せて煎れても良いわけね、と解釈した次第。

朝、無理矢理目をこじあけるのに流し込む大量のカフェに使うのはいかがなものかと思いますが(我が家では500ml以上のカフェを毎朝消費するので)、午後のカフェタイムに、いつものカフェよりもうちょっと豊かな気分になれる香り、バラのつぼみを見つけられたら、是非お試しあれ!


[PR]
by mmetomato | 2007-10-09 02:04 | 食材
クレオール料理:カリー


Cari / Carri / Carry、いずれも同じものを示す、クレオール料理名です。
しかし、「同じもの」とは言っても、「カレーライス」と同じような「ある種の料理」を示す語なので、「〜のカリー」と、いくつかヴァリエーションがあり得ます。
焼き魚 と言っても、色々あるのと同じ感覚。 お魚程に膨大なヴァリエーションでもありませんが。

下の写真が、そんな「カリー」の一種。
先日少しここで紹介した結婚パーティーの食事の写真を撮らなかったので、我が家で再現したものです。
こんな感じのお食事でした。



さほど飽きっぽいわけでなく、一度夢中になったものは、一旦はほとぼりが冷めても常に頭のどこかに居場所を確保していて、そのうちまた適当な風が吹いた時に掘り起こしてマイブーム再到来、なんてことを、あらゆる事柄に繰り返している私。
先日夢中になっていたクレオール料理熱のほとぼりも、そろそろ冷める頃かな? と思った矢先のパーティーでまたクレオール料理に偶然にも出会して、鎮火しかけた火がぶり返し、早速いそいそと我流ながらも真似てみた3つの料理を一皿盛りにしています。

いや、厳密には、写真では2つの料理だけ。
この前日の夕ご飯が3種類の一皿盛りでした。

三種類の内訳は:
・クレオール風豆ご飯、でも先月ここに掲載したのとはちょっと違えたレンズ豆入り。
・クレオール風ルガイユ。 ルガイユという煮込みもありますが、もう一つのルガイユ、ソースの方。
・クレオール風チキンのカリー。

まず、この下に掲載する、複数あるソースの「Rougail / Rougaille:ルガイユ」。



厳密には、ルガイユの我流アレンジで、ピーナッツペーストを使うところを、買い置きの白ゴマペーストに置き換えています。
トウガラシ入りでピリ辛の、トマト入り練りゴマソース、といったところで、そのまま舐めてもナッツ好きにはたまらない美味しさなのですが、あくまでも付け合わせ。
写真のように、カレーのような香辛料風味の煮込み料理に添えて味わいます。
スティック野菜のソースにしてもOK。
本当はフレッシュトマトを使うのですが、このところ猛烈に忙しくてお買い物に行けず、生トマトを切らしているので水煮缶詰を利用。

一枚目の写真では豆抜きのイエローライス。 ターメリックで色と淡い香りを添えたバスマティ米を炊いたもので、今回は、しばらく切らしていて久しぶりに買って来たスターアニスこと八角をひとかけらお鍋に放り込んで炊いて、ほんのり甘い八角の芳香も加えています。
カルダモンを加えても良い香りを楽しめます(インド風日本風共に、カレーに添えるご飯に用いても美味)。

クレオールの煮込み料理といえば、ポピュラーなプレゼンテーションはこんな感じに、ご飯と共に煮豆も添えます。
白米だけよりもヴィタミン強化されて、ある意味ヘルシーと言えるかな。
ただし「ヘルシー」を「痩せる食事」などと解釈するのではなく、「ヴィタミン類が豆や添える野菜ソースによって増加されて、単品料理よりも健康に良い」という意味でね。

主役のカリーは、パーティーの際のより本物のカリーにはニンジンなど入っていなかったので、私の我流アレンジ。
買い物に行けない私に代わって、夕方帰りに買い物を請け負ってくれた相棒が、量り売りでちょろっと袋に詰めて買ってくれば良いものを、2kgもの袋入りを買って来たのでせっせと使っている最中だったこともありまして。
スパイスは、香り物だけで辛味は加えていません。
ソースが黄色いのはターメリックによるもの。
その他のスパイスは、クミン、ジンジャーパウダー、オールスパイスetc.数種類。
本当はコブミカンの皮があると良いのですが、買いに行こうと言いつつも、丁度売っているお店の近くで予定されていた打ち合わせの帰りに調達してくるつもりだったのが、延期されて出かける機会が遠のいてしまったので、やむなくレモンの皮のすりおろし少々で代用。

コブミカンというのは、日本でもフランス(本土ね)でも殆ど知られていないかと思います。
ライムに似た、でも名前の通り皮がゴツゴツしていてあまり姿の良く無いライム。 でも、香りはそれはそれは強くて、一度嗅いだら忘れられないんじゃなかろうかというくらい。
柚子ともカボスとも異なるシャープで強烈な芳香を持つので、ほんのちょっとだけ用いるのがベスト。
お肉にも魚にも合います。
丁度、前回クレオール料理&お惣菜専門店へお邪魔した時に、オーナーとそんな話をしていたら、居合わせたマルティニーク島出身のお客さんが「この間家でビーフの煮込みに使ったの、美味しかったわよ〜」と目を細めて自慢していました。

パーティーの時のトマトのルガイユ(ソースの一種)に、本物のコンバヴァことコブミカンが使われていて、未だにその香りが鼻腔に残っている気がするくらいで、その香り恋しさにカリーが食べたくなった連鎖反応のメニューでした。
次回はちゃんとコブミカンを入手してから作るつもり。

ちなみに、お豆も加えていますが、こちらは目一杯シンプルに、でも我流を少々加えねば気が済まない私は、乾燥インゲン豆を水煮し、水分を調整して薄い塩味を付けると共に、サリエット(セイボリー、タイムによく似た香草)の葉を少しだけ散らしています。
イエローライスの上にチョンと乗っている小枝がそのサリエット。
仏本土では、豆料理や野菜、肉の煮込みによく用いられる、香りの強いハーブです。

アントレ、メインとその付け合わせと、いくつもお皿を用意することなく、ド〜ンと一皿盛りにしてしまうこういう料理は、作り置きができる上洗い物も少なくて済むし、忙しい時にうってつけ。
週末に各々仕込んでおいて、暖め直せば良いだけですから。
電子レンジがあるなら、冷凍保存も可能。
チキンは、本当は骨付き丸ごともも肉で作りたかったのですが、スーパーマーケットの肉売り場から「丸ごと? ないよそんなの、売り切れなんだよ」と電話をよこした相棒がどうにか見つけて来たのが、鶏上腿だけのパックだったので、お肉が小さいんです。
お豆がその分十分カバーしてくれるでしょうから、結果的にはその方が良かったと言えるかな。

ワシャッと一皿盛りは、お客さんが来た時にも結構便利。
次々用意するために、折角の来客とのおしゃべりも楽しめない、なんてことにならないから。


[PR]
by mmetomato | 2007-10-07 01:17 | 料理