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フレンチエスニック・スパイス



クレオール料理にトライするに当たって、スパイス調達に出かける暇を見つける前に、どうにも気分が突っ走ってむず痒いほどジリジリしていたので手持ちのホールスパイスでどうにかできまいかと、当初手がけたのはミックススパイス作りでした。
下がその原料を小鉢に揃えているところです。



目指すは、クレオールのミックススパイス「マサレ:Massalé」。

日本では、インド料理の「マサラ」や「ガラムマサラ」がエスニック料理本やスパイスの本などによく掲載されているので、眼にしたことがある、知っている、使っている方もいるかと思います。
クレオールのマサレもそれと似たようなもの。
そもそも、クレオール料理というのは、色々な所から影響を受けて土地の食材や歴史と共に出来上がった「ミックス文化料理」のようなもので、インド料理、アフリカ料理、中華料理、マダガスカル料理、南米やポルトガル料理の影響まで含まれるくらいです。

粉末スパイスに切らしているものがいくつかあったのでホール(丸ごと粒や葉っぱ)、そして手元になくてすぐには見つからなそうなものは適当に代用して作り始めるも、さっと煎ってから粉にするのですが、ちょっとやそっとのグラインダーじゃ、見事な粉にはならないんですよね。
しかも手元にあるのはグラインダーじゃなくて、お野菜みじん切り用のミニマシン。
北アフリカのミックススパイスペースト「アリッサ Harissa」作りには困らないけれど、粒スパイスを粉にするには、よほどパワフルなグラインダーでないと難しい。

そこで、出来る限りを機械に任せて、茶こしを通した残りの粗い粒は、夜な夜なTVやネットで晩のニュースを観ながら、映画を観ながら、乳鉢でせっせとゴリゴリすり潰しては、出来上がった分から粉末をちょこちょこお料理に使用中です。



上はそのうちの一つ、一応、チキンのマサレ。
でも気分だけで、実際には、買い出し直前で貧しい冷蔵庫とにらめっこした挙げ句のあり合わせにマサレスパイスを加えただけなので、本物にはほど遠い、ちょっぴりカレー風味のチキンのトマト煮というのが本当のところ。

スパイスは、入手できる限り色々試して来てはいるのですが、一つ、このマサレに含まれ、インド料理でもよく使うフェヌグリーク(Fenugrec, 又は Méti)だけは、どうにも上手く扱えない、私にとっては苦手なスパイス。
香りが独特で、それだけを沢山使うようなものではないのですが、粉末なら良いけれど、種(小さなお豆)は誰に教わろうとも、いくらその通りに使おうとしても、望ましい結果が得られなくて。

今回のマサレミックスにも加えてあるのですが、これがまた別な意味で恐ろしいことに、一般的にどうなのか知りませんが、私の食欲を恐ろしくくすぐるスパイス。
香りだけならまだしも、お料理に使うと、今ひとつ良い香りからちょこっと外れたような香り(私の好みではね)なのに、食べている最中に益々お腹が空くような、妙な気分になる風味。
お料理が美味しければそれも良いんですけどね。 どうせ食べられる量なんてたかが知れているので。
しかしどうも、料理がどうのというよりも、家で準備するフェヌグリークの風味だけがそんな妙な効果を発揮するらしくて・・・

ちなみにこのフェヌグリーク、とても粒が小さいけれどお豆だそうで、発芽させてもやしとして楽しむ人も居ます。
私も試したけれど、独特の風味が少なからず鼻につくので、一度きりで以後試してはいません。

次回のマサレ作りは、ちゃんとカレーリーフを入手して(今回は、一番上の写真の通り月桂樹で代用。香りは全然違います)、粉末スパイスをベースにトライするつもりです。
その前に、既製品のマサレミックスを買って来る方が早いので、そこから着手しなおしますが。


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by mmetomato | 2007-09-28 16:34 | 食材
ココナッツのタルト



キャッサバ芋のケーキ同様、こちらも、いわば「フレンチ・エスニック」のお菓子。
カリブ海のアンティーユや、マダガスカルのお隣レユニオン島の郷土料理です。



そうとは言わずに相棒に出したら、
「美味い! アラブ菓子のアレンジ?」

南の島とは何の繋がりも無い彼ですが、ココナッツがそれはそれは好きなので、お料理やデザートにココナッツ風味があれば、もそれだけでゴキゲン。
タルトの底に敷いたアプリコット(あんず)のジャムが染み込んでしっとりしたフィリング部分は、なるほど、言われてみれば、シロップを染み込ませたセモリナ粉のアラブのお菓子に通じなくもない感覚。

ココナッツファインは、仏語で言う「(noix de) coco rapée(ノワ・ドゥ・)ココ・ラペ」。
ココナッツの実の固い殻を割って、殻の内側に貼り付いている白い果肉を干して細かく砕いたものです。
材料を混ぜた段階ですでにかなりもったりしたフィリングには、そのココナッツファインがたっぷり。
焼き上がるとこのフィリングは、ホロホロッとしたケーキ風生地に仕上がります。

アーモンドプードル(アーモンドの粉)やピスタチオ等のナッツ類に比べると大分安価で、例えばアーモンドプードルが500gで6ユーロ近くするのに対し、同じグラム数でもココナッツは軽いのでもうちょっとかさがあって、価格は1.5ユーロ。
ふんだんに使うのに迷わずに済むお値段なのも、嬉しいところ。

こちらも、目下準備中のクレオール料理特集のレシピリストに追加予定です。


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by mmetomato | 2007-09-26 17:31 | デザート
ポレンタ:Polenta



カリブ海、インド洋の島々を巡り、西アフリカに片足踏み入れ、中東と北アフリカでコーヒーにお茶を傾けること数週間、やっとヨーロッパに戻って来ました。

「我が家の食卓が」ね。

やっと単純にヨーロッパ料理に戻ったのはポレンタ。
先日、ゲストブックに質問を頂いて、家ではしょっちゅう作っていながら、レシピページを作っていなかったことに気付いてのことです。
キッチン&食卓でのアフリカ&南の島々巡りは、まだ続いています。 次回からはまた、その他の事も交えつつまたそちらに戻ることになろうかと思います。

過去の雑記に書いたことがあったのですが、もう大分前になるのでもう一度。
ポレンタ Polenta というのは、トウモロコシの粉。
粉と言っても、小麦粉のように粒子の細かい粉末ではなくて、コーングリッツのように粒が見える粒子の粗いものです。
南フランス含む南ヨーロッパで割とよく使われる食材で、お芋やお米、パン(ただしパンは何にでも添えるのでちょっと扱いが違う場合が多いものの)に代わるものとして、付け合わせにしたりメインプレートにしたり、デザートに使う場合もあります。

素材名がポレンタ、そしてこれを使ったお料理も、単純にポレンタと呼びます。
要は、生でも煮てもポレンタはポレンタ、ということなので、「〜のポレンタ添え」だったり、「ポレンタの〜ソースがけ」云々、何かしら添えて料理名を作ることになります。
また、練り物のようにして仕上げる料理名のポレンタが知られていることから、コルシカ島辺りで作られる栗の粉を似たような調理法で練り合わせたものは(恐らくコルシカ語の呼び名もあろうかと思いますが)「栗粉のポレンタ」などと呼ぶくらいです。

というわけで、写真はお料理の方のポレンタ。 グラタン皿に固めたところに、お野菜或いはお野菜とお肉の煮込みをかけてオーブンで焼いて。
我が家でポレンタと言えば、もっぱらこの使い道です。



食材としてのポレンタは、加熱にちょっと時間を要します。
一旦火を通して加熱調理時間を短縮できるインスタントと、コーンを砕いただけのものとあり、後者は、物によっては30〜40分煮るべし、というものもあるらしいです。
ベーシックな調理法は、箱入りなり袋入りなり買えば必ずパッケージに書いてありますので、それぞれの商品に適した加熱時間をある程度守って、あとは味見してテクスチャーや塩味、その他加える素材(バターやオリーヴ油、その他風味付けのハーブ等)の量を調整します。
メーカーによっては、詳細なレシピをパッケージに記載していることもあります。 Barillaのパスタのパッケージのように。

フランスの食品メーカーTipiakからインスタントが出ている(近頃、小さなお店から姿を決して、大型スーパーマーケットでしか見かけなくなりましたが)他は、この辺りではイタリアからの直輸入品が安く売られているので、郊外のショッピングセンターまで買いに行く機会がないと、私はイタリア産のインスタントでないものを使っています。
パッケージはイタリア語ですが、仏語とラテン語(ラテン語に関しては私の知識など乏しいものだけれど)感覚で全く問題なく分かるレベル・・・ だと思うのだけれど、つい最近、家から一番近いスーパーマーケットのレジのマドモアゼルに「使い方教えて! 入荷したのを見て使ってみたかったけれど、読めないから諦めてたの!」と言われてびっくり。
仏語が分かれば、イタリア語なんて特に話題のジャンルが分かっていれば40%位読めてもよかろうかと思うのだけど。 先入観の問題かしら(彼女は多分、外国語だから分からないと思っていて、私は、しょせん語源が一緒なんだからだいたいのところは掴めるでしょう、とたかをくくっているところアリ)。

ともかく、パッケージが読めなくても、おおよそのところ、生ならポレンタのおよそ4倍の重量のお湯を湧かし、塩を加えて、小雨のようにパラパラと少しずつポレンタを振り入れます。
この「小雨のようにパラパラ」を侮ると、お湯の中に固いお団子が出来て、後で閉口させられるので要注意。
あとはそのまま、シリコンべら(ゴムべらよりも加熱に強いので)か木べらで絶えずかきませながら、15分程煮ます。
最初は、分量が分量なので「殆どお湯じゃないですか!」と口を尖らせたくなるかもしれませんが、すぐにコーンの小さなかけらそれぞれがお湯を吸って膨らみ、もったり重たいピュレ状になります。
パッケージによっては30分も煮ろ、などと書いてあるらしいですが(知人曰く)、そこまで時間をかけずともちゃんと煮えます。 少なくとも私の経験上は。

お湯の量と煮詰め具合は、用途によって多少前後するかと思います。
お塩も、量は用途によりけり。 湯切りするわけでないので、パスタを茹でるように入れ過ぎないよう気をつけて。
濃厚に煮詰めた熱々をクネル型(舟形というか、船底2つを貼り合わせたような形)に形成して、お肉の付け合わせにしても良いですが、私は殆どいつも、グラタン皿に敷き詰めて、そのまま冷やし固めます。

濃いお粥状に煮えたポレンタは、熱いうちはドロッとしていても、冷えるとブリンッとした羊羹のような塊になります。
こうして冷やし固めたものに、真夏で新鮮なお野菜の味が良い時期ならラタトゥイユのようなお野菜煮をかけて、或いは、家で一番多いのは、太めのソーセージ(Saucisse de Toulouse)か、ソーセージに詰める前の粗挽き豚肉(Chair à saucisse)の肉団子とお野菜をトマトで煮込んだものをかけて、好みでチーズを散らして、オーブンで暖めると共にチーズを香ばしく焼き上げてサーヴします。

ソースをかけてグラティネする場合は、半日〜1日前にポレンタを用意しておきます。
出来立て熱々のポレンタにソースをかけてすぐにオーブンに入れていけないことは無いけれど、一旦冷まして固めていないポレンタは、ムチッと固まらないので、ミルクで伸ばしすぎたポテトピュレのように、盛りつけた時はちゃんと二層に別れていても、サーヴする時にソースと殆ど混じってしまうから。
それはそれで食べられるけれど、上のソース部分とポレンタの2層の違ったテクスチャーを楽しむなら、固めた方が私は好みなので。

作り置きできるし、食べる当日にはアントレとサラダだけ用意すれば良いのでかなり楽できるため、忙しい週を迎える前の週末によく仕込んで、冷蔵庫で寝かせています。
フランスの家庭料理の定番の一つ、「アシ・パルモンティエ」もしかりで、グラタンの類って案外便利。
この2つのそれぞれを多めに作っておけば、それぞれの残りを2つの小さめのグラタン皿にあけて、更にもう1日分楽できる・・・ と、我が家の「手抜き」は大抵こんな調子。

やたらに「手抜き」を意識して本当に手を抜くのが大嫌いなので、それぞれのお料理はきちんと作っておいて、あとは「残りものやりくり」を楽しむのが私流です。 こだわりでゴザイ! と言う程のことではないけれど、いや、少なからずこだわってはいるかな、「手抜き」という語を嫌うがために。
むしろ、大したことない手間を省いたとしても、味に影響が出るなら時間を犠牲にした方がマシ、という根っからのグルメというか食いしん坊というか・・・

長くなりますが話ついでに、ポレンタのデザート。
フランスの家庭のおやつに「ミアス」というものがあります。 あまりに家庭的であるがために、方言によって発音や綴りに違いがあり、「ミアッス/ミアスゥ」etc. オフィシャルな名が果たして1つだけなのかすら分かりませんが、トウモロコシの「粉」を煮て、上記ポレンタのように冷やし固めて、バターを敷いたフライパンでお砂糖を振ってソテーしたものを示します。
トウモロコシ粉だけでなくつなぎに少し小麦粉も加え、水よりもむしろミルクを使うことが多いようですが、感覚的にはポレンタと大差ありません。
バターで溶けたお砂糖が焦げて、バターとカラメル風味をモチモチしたトウモロコシ生地と味わう、日本の感覚なら「きな粉餅」といったところかしら。 とことん家庭的なもの。

少し素材が違うのであくまでも紛い物でしかないけれど、冷やし固めたポレンタも、スライスしてフライパンで同様にソテーすれば、似たような感覚のデザートにできなくもありません。
ただ、繋ぎに小麦粉を入れないと、ポレンタ粒がフライパンに多かれ少なかれ(固さ次第)逃げるので、扱いは少々手間取るかもしれませんが。

トウモロコシが原料のポレンタ、調理したものには、ちゃんとトウモロコシ風味はあるものの、不思議とフローラルな風味が加わります。
シリアル類に通じる独特な風味もあれど、何、と具体的にどうしても見つけ出せずにいるのですが、「フローラル」。
初めて食べた時は、それが鼻に付いて、トウモロコシが原料というところから待っていた味と全く違って、「ふむ。さして美味しくもないものだわ」と思っていたのに。
いつの間に慣れたのやら、いつしか我が家の常備食材の一つに加わっていました。

レシピ(1例)は、既にサイトに追加してあります。 「欧米料理:肉」&「欧米料理:その他」の2カテゴリに。


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by mmetomato | 2007-09-25 22:22 | 料理
クレオール料理:ルガイユ×2



クレオール料理で呼ぶ「ルガイユ」には、半ばサラダ、半ばソースとしても用いる、「生野菜のたたき、ピリ辛風味」といったようなものと、煮込み料理の二つの料理を示します。
その綴りも、Rougail、或いはRougailleと二つ。

更に奇妙なことに、煮込み料理の「ルガイユ」に、もう一つのルガイユをソース代わりに添えて食べたりもするとのこと。

本日は、そんなルガイユ2つです。



まずは上の、サラダ兼ソースのRougail / Rougaille ルガイユ。
厳密には、「Rougail tomate / Rougail de tomate」、トマトのルガイユで、こうした類のルガイユにも「〜のルガイユ」と色々あります。
使う素材は、未熟なマンゴーやパパイヤだったり、トロピカルフルーツ入りだったり、ベーシックな郷土料理だけに、日本の例えば「おひたし」にも、ホウレンソウやセリ、春菊のお浸しなど様々あるのと同じような感覚なのでしょう。

写真のルガイユは、フレッシュトマト、タマネギ、唐辛子ベース。
トマトは、トマトの肉詰めグラタン「トマトファルシ(フランス本土の料理)」を作った際に、くり抜いて行き場を無くしたトマトの中身と、くり抜くために切り落とした部分の果肉をリサイクルしています。




こちらがもう一つの、煮込み料理の方の「ルガイユ」。
煮込み料理のルガイユにも、やはり「〜のルガイユ」と様々ヴァリエーションがありまして、写真の時は、中でも恐らく最もポピュラーな「Rougail saucisse ルガイユ・ソシッス、ソーセージのルガイユ」。

本場では、レユニオン島で作られる塩味の強い薫製のソーセージを塩抜きしてから使うのですが、それを探すまではせず、国内でどこでも見つかるトゥールーズ風ソーセージSaucisse de Toulouseを使っています。
ええと・・・ 本当のところ、写真の時はそのソーセージでもなくて、形成していない粗挽きソーセージの中身「Chair à saucisse シェール・ア・ソシッス」の肉団子を使っているので益々邪道ではありますが・・・

その他の素材は割とシンプル。
香り付けに、クレオール料理によく使うコンバヴァ Combava、タイ料理のハーブ・スパイスとしても知られるコブミカンの皮を少し使ってシトラス風味を添えるのですが、手元に無いので今回は省略。

クレオールの煮込み料理には、こうしてご飯を添えて味わうものが多々あります。
盛りつけは、写真のように脇に盛ったり、ご飯を敷いた上にワシャッと煮込みをのせてしまったり。
カレーライスの盛りつけと同じような感覚。

ちなみにご飯も、この時はクレオールの郷土料理であるRiz Zembrocal(又はRiz Z'ambrocalなど、これにも名称がいくつかある)に。
いわば豆ご飯で、最もポピュラーなのは赤インゲン豆を使ったものなのですが、今回は、先日北アフリカ系食材店でスパイスと共に1kg買って来た黒目豆(ブラッくアイピー)を加え、黄色い着色はターメリックです。

レシピページ用のお料理写真撮影に、豆ご飯の写真も欲しかったので、どうせバスマティ米を炊くならと一緒に作ってしまった次第。
バスマティ米は、スリランカの香り米。
タイ米、インド米のような、ヒョロリと細長い長粒米の一種で、天然の豊かな香りを持つ、パラパラとしてくっつかないお米。
ジャスミンライスと共に、ベタベタくっつくお米を嫌う傾向の強いフランスでは割とポピュラーで、その辺のスーパーマーケットでもほぼ必ず見つかります。

そんな長粒米が大好きな私には、正にピッタリなクレオール料理。
まだまだ熱中は続いています。


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by mmetomato | 2007-09-24 03:34 | 料理
クレオール料理:インド洋とカリブ海より


「クレオール料理」と言うと、日本ではアメリカ・ルイジアナ州の「ケイジャン料理」とされているようですが、フランスでは、海外県のマルティニーク、レユニオン、グアドゥループ等含むカリブ海&インド洋の島々の料理。
突き詰めればむしろマダガスカルのすぐお隣の小さな島、レユニオン島の料理なのですが、アンティーユ諸島もひっくるめてクレオールとされています。

ケイジャン料理にもクレオールの流れが含まれるので、フランス外(特にアメリカと日本)ではごっちゃにされているらしい他、クレオールとえばピンジ語等と共に様々なルーツを経て出来上がった原語だから「ごちゃ混ぜ文化の事なのだ」のように捉えられる面もなきにしもあらずで、人によって解釈が違いかねない微妙なところではありますが。

興味津々でいながら、なかなかとっかかりが見つからずにいたところ、先日書いたように専門のお惣菜&食材店経営者をお友達から紹介して頂く機会を得て、目下少しずつ開拓中です。



子供の頃に親の転勤に伴ってしばらくレユニオン島に住んでいたという友人から、「子供の頃に住んでいたのに何故そんな味を覚えられるわけ?」と疑問に思いつつ、彼好みのホワイトラムの美味しさ談義に始まり、土地の料理の話を聞いていたので、最もポピュラーな野菜やメインプレートについてなら、それらの名前と共になんとなく程度に掴んでいました。
加えて、もうしばらく前に閉店してしまったけれど、中心街の外れにあったクレオール料理店のオーナーからも、その辺りの地元料理そのまま再現した味に舌鼓を打ちながら、或いは道端でたまに出会した折りに触れ話を聞いたものでした。

それでも「クレオール」という語が示すものが厳密に何なのかに始まり、どうにも掴みきれない点が多くて、専門のお惣菜屋&レストランで定番中の定番、フランス本土で最も知られる「アックラ Accras」と「コロンボ Colombo」を作るのが関の山で、相変わらず未知の世界。
市内にオープンしたお店はトゥール駅すぐ近くで、場所も分かっていて、すぐ近くへ行く機会は多いのに、いつも映画館の新着情報を辿って一本隣の道ばかりで案外通らない道。 お店の存在を聞いてから、数ヶ月後にやっとの訪問でした。

覗いてみると、アフリカ食材店にもアジア食材店にも通じる食材と共に、名前しか知らなかった、ネットで見かけたことしかなかった、或いは全く知らない食材やリキュールが並んでいて、私が狂気しない筈はナシ。
よりによってお昼にコロンボ(魚でも作るけれど我が家ではチキンを使う、ココナッツミルク入りのカレーのような料理)を食べたばかりとあって、気分は益々煽り立てられ、いくつか写真を撮らせて頂いて来ました。
他にもあるので、そのうちまたここに登場するかと思います。




インド洋も含むとあって、インド料理の流れを汲んだようなものもあれば、気候が似ているのかタイ料理でお馴染みの食材もチラホラ。
オーナーによると、薄々察していた通り、「スパイスは色々使うけれど、タイ料理ほど辛くないのよ」とのこと。
フランス人(本土の)の大半は、辛さへの免疫がないので、国内にあるタイ料理も中華(四川かな、辛いのは?)も、仏人の口に合うようにマイルドにアレンジされていて、本場風味のお店は少ないのですが、スパイスを使い慣れた彼女も、タイ料理の唐辛子によるダイレクトな辛さには閉口したそうです。

上は、商品陳列兼デコレーション用スパイス含む生鮮野菜の棚の一部。
手前の、筋の無いピーナッツのようなものはタマリンド、豆科の木の実で、タイでもアフリカ料理でも使う食材。
ゴツゴツした丸いグリーンのシトラスは、恐らくこれもタイの著名なスープ、トムヤムクンはじめタイ料理によく使われるコブミカン。 シャープながらも爽やかで、シトラスの中でもかなり風味が強い実で、果肉は苦いので、主に皮を少しだけ用います。 手で皮をこするだけで、スプレーでも散らしたかのように辺りに香りが漂うくらい。 葉は葉でまた一つのスパイス。

タマリンドの奥に写る茶変した葉っぱ。 てっきり、葉が二枚連なったような形が特徴のコブミカンの葉かと思ったら、オールスパイスの葉だそうで、種はお肉に合うスパイスとして我が家でもよく使っているけれど、葉を使うとは初耳でした。
フランスの海外県、フランス語を使うけれど、多少違った言葉も混じる地域のこと。 オールスパイスは一般的に本土ではToute épice トゥットゥ・エピッス(英語の直訳と思しき名称)、Poivre (/Piment) de Jamaïque ポワヴル(又はピモン)・ドゥ・ジャマイック、或いはPoivre (/Piment) de Mexique ポワヴル(又はピモン)・ドゥ・メクスィック(ジャマイカン・ペッパー、メキシカン・ペッパーの意味)と呼ばれるのに対し、「Bois d'Inde ボワ・ダンドゥ(直訳するとインドの木)」の名称が定着しているそう。
その場で揉み砕いて香りを嗅がせて頂いたところ、種より少しマイルドで、素朴ながらもオールスパイスの種同様にいくつかのスパイスを混ぜ合わせたような複雑な、食欲を沸かせる良い香り。
残念ながら商品として小瓶に詰めた分が売り切れだったので、そのうちまた入荷したら買って来て家で使ってみようと思っています。

ちなみに、もしもトゥール市内か近郊の方がいらした時のために、上記お店(お惣菜&食材店)の住所を記しておきます。
店名:Case Kréol(カーズ・クレオール)
住所:26 rue Michelet 37000 Tours
お店は毎日12時から(曜日によって多少前後するかも)、夜は19〜22時迄(曜日による)、日曜定休。
トゥール駅を出てマクド左手の道を辿って3本目の道を左折してすぐ左手、映画館のある道のもう一本先です。


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by mmetomato | 2007-09-22 18:57 | 食材
キャッサバ芋のケーキ



前回書いた、アフリカやカリブ海近郊の島々などでよく使われる食材、キャッサバ芋のケーキがこちら。



上は、焼き色のついた表面に粉砂糖を振ってあります。
焼き上げたばかりは、下のようなのっぺりした顔の素朴な焼きっぱなしのケーキ。



しかし「ケーキ」というよりも、なにせキャッサバ芋といえばタピオカの原料となりタピオカスターチ(コーンスターチや片栗粉のようなもの)の原料でもあるお芋ですから、でんぷん質が豊富。
このケーキの質感はモチモチして、ケーキというふっくらだったりホロホロッとした食感とは全く違う、外郎(ういろう)のような羊羹のような、不思議な食感です。

いずれレシピページを作るので、詳細はそちらに掲載しますが、作り方はもの凄く簡単かつソヴァージュ(ワイルド)。
皮を剥いた生のキャッサバ芋を、ひたすらおろし金でゴリゴリすり下ろし、卵やバターなど他の素材とワシャワシャ混ぜ合わせ、型に流して焼くだけ。

ジャガイモや長芋に比べて遥かに固い芋なので、すり下ろすのがちょっと手間で、のんびりしていると、おろし金の脇に飛んだ一滴の芋の汁が薄ら乾き始めてその場でタピオカスターチが出来上がるように見えるくらい(半ば以上に事実で、すっかり乾いた汁は、繊維がちょっと混じったスターチ粉になります)。

フランスの海外領土、レユニオン島やアンティーユ諸島のグゥアドゥループやマルティニークのお菓子なので、その辺りで採れるCanne à sucre カンナ・スュクル(カンヌ・ア・スュクル)ことサトウキビを原料とするラム酒で香りを付ける他はスパイスも加えないシンプルなもの。
私流には、シナモンパウダーを加えて。

モチッとした食感は、フランス本土、ブルターニュ地方のファーブルトンにも通じるので、レーズン、或いはラム酒に漬け込んだラムレーズンを加えたり、アレンジするともうちょっとソフィスティケイト(洗練)されたお菓子としても楽しめそうです。


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by mmetomato | 2007-09-21 00:16 | デザート
アフリカ縦断、食材収集



先日、北側から一気にアフリカを縦断してきました。 
目的は、食材調達。

なあんて言って、鵜呑みにする人が居ては困るので、早々に種明かし。
実際にはトゥール市内の中心街のほぼ外れ近く、 ジェネラル・ドゥ・ゴール通りからティエール通りへ、移民達のお店を覗きに出かけただけ。
フランスはおろか、街からも出てはいません。

実はここ最近、これまでの我が家の食生活とはちょっと違ったクレオール料理に熱中していまして、色々勉強している真っ最中。
勉強といっても、そもそもきっかけがフランスの海外県出身の人が経営するお惣菜屋さんで、あれこれお話を伺って興味膨らんだもので、早速着手して行き詰まり、再び舞い戻ってココナッツジュースなどご馳走になりつつ、お客さんの少ない時間帯に再びまた食材や郷土料理について話を聞き、暇を見ては読み物に熱中したり、同じような地域出身の別な人からも話を聞いたり・・・

クレオール料理については、フランス本土で知られる最も有名な数品を除いては、漠然とすらイメージ出来る程にも分かっていなくて、そもそも一体何処が発祥なの? なんて言っていたくらい。
ようやく、おおよそのところがつかめた程度です。

で、話を聞けばどうしても実際に着手してみたくなる私。
(加えて、何かに夢中になるとしばらく抜け出せない質)
まずは食材調達から。
折しもいくつか切らしていたスパイスの調達に出かけたかったので、閉店ギリギリに、移民がワンサカ居るHLM(アッシュ・エル・エム、国が援助する低家賃住宅)の足下の駐車場に広がるマルシェへいそいそと出かけ・・・



まずは、60〜70年代のフランスで労働者として呼び寄せた名残の移民一世からその次&更に次も含めて、今も多い北アフリカ系の馴染みの食材店にて、スパイスを物色。

最近なかなかマルシェへ行けず、彼等の所へ行くのもそろそろ半年振りになろうかというところなのですが、スパイスと言えば真っ先に出かける先。
北アフリカ系の彼等が使うスパイスとクレオール料理に使うスパイスは、ピッタリ一緒というわけではないけれど、共通するものも多く、案外種類豊富に揃えているので、北アフリカ料理だけでなくインド料理やフランス料理の中でも割と多くスパイスを用いる類のお菓子等にも活用しています。
スーパーマーケットで買うよりも遥かに安いし、まとめ買いするとオマケしてくれるし。
(ただ、物によっては、例えばシナモンなど、粒子がちょっと粗かったりするので、用途次第では他で探した方が良いものもアリ)。

何かとスパイスを使う我が家の食事は、彼等が居なかったら、二日に一日はキッチンで困り果ててしまうんじゃなかろうかというくらい。
和食材も置いている中華食材店よりも、遥かにお世話になっています。
お店(マルシェなので露天)で働く人達は男性ばかり(イスラム系だから?)でも、お客さんとして集う女性達から、食材の使い方のアドヴァイスや調理法を教わることも多くて、なかなか楽しい場所。 まだ知らない食材は残っていますが、それでも大分教わったものです。

折しもイスラム教徒達のラマダン(太陽があるうちは飲食しないという断食の期間)が始まったばかりとあって、ドライフルーツの量がワッと増える中、八角まではなかろうかと思いつつ尋ねてみると。
「アニス・エトワレ(Anis étoilé 八角)はある?」
「ああん? タニス・エトワレ? ない!」
ナイんじゃなくて、シラナイんじゃ?
「いえ、アニス。 コレ(グリーンアニス)に似た香りで、エトワール(星)の形した木の実なんだけど」
「ちょっと待て、見てみるから・・・(裏の大袋に頭を突っ込んでゴソゴソ) ない!」
(口調はやたらぶっきらぼうなお兄/オジさん、顔もいかつい割に、実はとってもフレンドリー)
「Bon, alors...」

粉末と粒状のクミン、クローヴ、コリアンダー、ターメリック、フレッシュミント等と共に、クレオール料理にも使えるお豆も調達。

続いて向かうは。



続いてもっとアフリカを南下して、アラブ系より肌の色濃いブラックアフリカンの食材店。
美容院も経営している食材店とあって、近頃どこの国出身なのやら凄まじく増えているブラック(黒人。近頃仏語で黒人という意味のノワールNoirよりも、英単語のブラックが用いられる傾向にある)が集うお店に紅一点ならぬ黄一点・・・

キャッサバ芋、そして上の写真のイニャム、タロ芋とハヤトウリも欲しかったのですが、あまり質が良く無かったのでひとまずお芋二つとオクラを買い求めて来ました。
こちらでは、レジにて:
「アハハ、またオクラ?」
「え?」
「いつもオクラばっかり買って行くじゃな〜い」
「(最後に来たの、もう2年近く前だと思うんだけど)よく覚えてるのね」
「日本にオクラがあるなんて初めて聞いたから」
「こちらこそ、アフリカにオクラがあるなんてそれまで知らなかったわよ」
「アッハッハ」
(よく知らないうちはさほどフレンドリーでもないけれど、妙に明るい人達・・・)

イニャムというのは日本で言う長芋。 ただ、ジャガイモにも色々あるように、長芋にも産地によって大分顔つきが違います。
今回買って来たのは、ブラジル産。 日本のとは随分違った顔色でずんぐりむっくりしたおデブさんで、1つ3kg前後がゴロゴロする中、極力小さいのを選んだらブラジル産になった、というだけで、他にはどこから来たのやら、3種類並んでいました。

この近辺でも、フランス本土では珍しく栽培しているところがあって、収穫時期が晩秋なのかしら、コートの襟を立てて歩くような寒さが到来すると、普段のマルシェにもチラホラ顔を出します。
ただ、日本のものよりももっと粉っぽい味わいで、よりアクが強いらしくて(日本のもアクはありますよ)、生でおかかとお醤油で食べるには、ちょっと消化が悪すぎるかな? といった質感。 でも、加熱調理する分にはほっくりしていて味わいは良いので、豚汁や煮込み等、日本料理にも使えます。

このアフリカ食材店で、モロヘイヤにそっくりの葉っぱを見つけて大喜びし、買う前に念のため尋ねてみたら、全くの別物でがっかり。
モロヘイヤの葉を乾燥させ粉末にしたものは、上の北アフリカ系の食材店で見つかるのですが、生は未だ見当たらず。
近年パリにエジプトからの移民が増えているから、首都なら見つかるのかしら。

芋&スパイス、早速、その日の晩にこの長芋を使おうとしたのですが、「アシ・パルモンティエに使うと美味しいのよ」と言われてその気になった筈なのに、作り始めて、「肉の風味付けには何か違ったスパイスを使うの?」の疑問が沸き、念のため知人に当たってみたら。
「何言ってるのよ、クレオール料理のパルモンティエは、魚で作るのよ!」
仕方ないので、フランスの家庭料理同様のパルモンティエ(ポトフの残りビーフ、或いは挽肉を煮て、マッシュポテトをのせて焼いたグラタンのようなもの)の、ジャガイモを長芋に置き換えた物に落ち着きました。

タピオカの原料となるキャッサバ芋の方は、やはり買って来た日のうちだったかその翌日だったか、ほぼ丸ごと一本使って海外県レユニオン島やマルティニーク島の郷土料理、「キャッサバ芋のケーキ:Gâteau de manioc」に。

追々、そんなレシピもサイトに追加します。
久しぶりに、新たな食の世界への冒険。 毎日さほど時間が取れるわけでもないので、今しばらくのんびり続きそうです。
その他のお料理はまた後日・・・


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by mmetomato | 2007-09-20 00:19 | 食材
if Rockin', don't Knockn'...



先週末土日2日間は、フランス全国で毎年9月半ば頃の1週末に開催される「Les Journées Patrimoines:文化遺産の日」。
ミュージアムの類に限らず、文化遺産指定された数々のモニュメントや施設が無料や割引料金で一般公開されるのに加えて、普段一般人の訪問を受け付けない私有地も
門を広げてくれる所が多い二日間。

国民達が(トゥーリストも含め)文化遺産に親しみ文化的・歴史的知識を育むこと、などを念頭に置いたような催し物です。

去年はトマト祭り(多分この週末だったと思う)を覗きに行き、今年は、数年前から狙っていた、一般公開していない、この地方南部にある個人所有のお城を見に出かけてきました。

そちらについてはまた後日書くことにして、今日はその道中で遭遇した「ビートル祭り」にて発見したちょっとしたジョークをば。



トゥールから目的地へ、トゥーレーヌ地方を南下する途中、トゥール市を抜けて間もなく出会すアンドルIndre川に接する小さな町Vignéヴィニエにて、何やら騒がしいスピーカーの声が聞こえて来て、道沿いから覗いて見たら、川沿いの草地に広がるは、「ビートル」の愛称で親しまれるVOLKSWAGENフォルクスワーゲン者の例の車、プラス、同社のやはり人気の高いバン。

上が、そんなバンの一つです。
多分皆さんどこかで一度は見かけたことがある筈。 日本にもファンがいますから。
(上のは、皮の覆面付き)



このバン、中はキャンピングカーとまでは行かないけれど、新幹線と大差ないような長椅子と小さなテーブルが備え付けられていまして、それを覗きこもうとしたところで遭遇し、吹き出したフレーズ。

「If the van's rockin', don't come knockin' !」

言わんとするところを日本語にするなら・・・ 否、あえて訳さないでおきましょう。

お子ちゃまが見ているといけないから。

小さな村祭りでしたが、ビートルがズラッと並んだところはなかなかの眺め。
いずれそちらの写真も掲載します。


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by mmetomato | 2007-09-19 04:45
オートミールケーキ



こういう素朴な感じのシンプルなケーキを朝食に楽しむのが私の好み。
とはいえ、のんびり朝食を摂る余裕があるならもう十分眠りたいのが朝食への食欲を上回る私は、本当はいけないのだけれど、しっかり朝食を摂るのはよほど時間のある週末くらいですが・・・
マフィンの類も、色々試作する毎に、朝のたっぷりのカフェと共に楽しんでいます。



タイトル通り、オートミールをたっぷり加えたケーキ。
既にサイトにレシピを掲載しているリンゴのコンポート入りの、もうちょっとずっしり&しっとりした仕上がりのオートミールケーキと共に、これらは元々、便秘に悩む義父用に試作したものでした。
勿論、私がオートミールが好きで作る、というのがそれより前に立つ理由ではありますけれど、元々真面目な性格で心配性の傾向強い義父が、近頃、便秘ノイローゼ?と(茶化しちゃいけませんが)横槍を入れたくなるくらい気にしていましてね。

オートミールはフランスでも勿論知られていますが、それを使ったお菓子というのはせいぜいチョコレートバーかアメリカンタイプのクッキーくらい。
繊維たっぷりのオートミールに、しっとり食べ易くと願いながら煮たリンゴを加え、「義父用に」と実家参りにいつものタルト型(直径22又は24cm)に焼いた半分を持参したら、味見した義母がすっかり気に入ってしまい、どこからそんな食欲が沸く?と目を剥く勢いでつまみ食いを繰り返し、お届けした午後のうちに1人で食べ尽くしてしまったものでした。

義父のお通じヘルプ第一回目は未遂に終わったので、次回また持って行こうと思いつつ、いきなり呼び出されるので作る間もないまま参上するか、あまりに頻繁で気まぐれな呼び出しに「郷に入れば郷に従え」、週末全てを捧げては身が持たないのでこの国式ストではないけれど実家参りを適当にボイコットする間、少しヴァリエーションを加えようといくつか試作していたうちのひとつです。
オートミールと共に、食物繊維と鉄分豊富なことが知られるドライプラムもたっぷり。 加熱したら効果はなくなりそうだけれど、牛乳でなくヨーグルトを加えて。
それだけだと少々ボンヤリするので、シナモンの香りをしっかりめに効かせています。

つい先日、急遽また相棒が呼び出されたので、私は同伴しないため「悪いけど勘弁してね」の思いを少々込めて、そして試作してあらかた分量の決まったこのケーキのレシピチェック用も兼ねて作ってお土産代わりに相棒に持たせたら。
翌日の晩義母からゴキゲンな声で電話があって、どうやらまたしてもよほど気に入った様子。
こういうお菓子ってこの国じゃ自分で作る他無くて、彼女にしてみればとても物珍しいのでしょう。
この程度でそこまで・・・? と驚くばかりの喜びようで、どうやら彼女の大好物を当ててしまった模様。
相棒曰く、「ママ、食事前なのにつまみ食いして食べ始めて、結局殆ど食べてたよ」だそうで(今回は半分じゃなくて丸ごと1個届けたのに)、「義父用」の願いはまた未遂に終わりましたが。

近日中に、サイトにレシピ追加予定です。


<本日の仏単語>
・オートミール flocons d'avoine フロコン・ダヴォワーヌ(pl)
・オート麦 avoine アヴォワーヌ
・ドライプラム pruneaux プリュノー(pl)
・タルト型 moule à tarte ムール・ア・タルトゥ
・シナモン cannelle カネル/キャネル


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by mmetomato | 2007-09-14 21:46 | デザート
残ったバゲットの使い道



地方によって多少違いはあろうかと思いますが、フランスの湿度は日本と逆で、夏は乾燥、冬は湿度が高め。
春から夏の終わり辺り迄の乾燥した気候の中、買ったバゲット(フランスパン)を裸で放置しておくと、翌日にはゴチゴチに固くなってしまいます。

アメリカや日本で言う「フレンチ・トースト」、仏語では「パン・ペルデュ」にしても良いけれど、それよりももっと手軽で人気の使い道といえば・・・



公園の池や川のほとりでよく遭遇するこんな風景。
こちらはトゥール市内の公園で写して来たものです。 残念ながら、パンの姿があまりよくわからないけれど、半バゲット3〜4本を抱えて池にかかる小さな橋めがけてまっしぐらにやって来た上のお兄さんが足の間に挟んでいるのが、コッチコチに固くなった残りパンです。



木の棒のように固くなった細長いバゲットを橋の手すりにゴンッとぶつけて小分けにしては、そのかけらを池に放って。
脇から覗き込んで眺めていたら、
「少しいる?:Vous en voulez un peu ?」
なんて子供相手のごときご親切な声と共にお裾分け頂いて、一緒に放る先は池です。



バゲットの落ちた水面で繰り広げられるは、その辺に住み着いたカモたちの大騒動。
ロワール川で鴨が居なくて流れが穏やかな場所なら、小魚がピラニアのごとく突つきに来るのを見ることもできます。

カモも慣れたもので、橋の上にしばらく人が立ち止まっていると、「バゲットが落ちて来るのを待ってるんですよ」とばかりに遠巻きに観察しながら次第にジリジリとにじり寄って来るもので、ひとかけら落としたらハト同様、仲間が続々集まって来ます。

これが、残ったバゲットの老若男女に最も人気の使い道。


<本日の仏単語>
・固くなったパン pain rassis パン・ラッスィ
・パン・ペルデュ pain perdu
・公園 parc / jardin パルク/ジャルダン


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by mmetomato | 2007-09-08 19:11 | 食材