カテゴリ:時事フランス( 13 )
オフィスのクリスマスプレゼント



職場の面々に配られたオフィスからのクリスマスプレゼントはこちら。
マカロンが有名な、でも世界的に知られるフランスはアルザス出身のパティシエ銘柄Pierre Hermé ピエール・エルメのマカロン。


© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO


本当は、クリスマス直前に日本の忘年会のノリで皆で美味しいレストランへ出掛けよう! と意気込んでいたのですが、各々他の仲間と同じような企画が先に決まっていたために、なかなか全員の都合が揃わず、「じゃ、年越してからひとしきり落ち着いた頃に(新年会のノリ)」ということになり、だけれどクリスマスを前にして何もないのも寂しいもんね、と太っ腹に。

とびっきり美味しいこれらマカロン、お値段もとびっきりです。 高い。
毎月のように新作が出て来て、12月頭に出たのは何だったかな。
薔薇風味が大のお気に入り。 他に抹茶風味、マロン(抹茶クリームもちょびっと加えられているのだけれど、私の好みではちょっと邪魔。 マロンが負けてしまう)、マルメロ(花梨に似たもの)、ショコラノワール(ブラックチョコレート)&カシス粒入り、白トリュフ風味もなかなか面白い。

1月25日に再びワサビ入りが登場予定とのこと。
舞い戻ること間違いなし。


© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO


各店舗宝石店のごとく丁重に袋や専用ボックスに詰めてくれるらしいのですが、皆散り散りになる金曜の晩に、月曜の朝買って来てくれる?との命で会社のカードを渡された私。
一番アクセスが便利な、シャンゼリゼの凱旋門目前にあるPublicisdrugstore(バー、レストラン、キオスク、雑貨、書店、薬局兼総菜&パン屋、ちょっと高級目コンビニみたいなもので、夜中の2時まで開いているので便利)にて購入。

数ダースのマカロンを抱えメトロへとエスカレーターを下りながら、「ああ、出勤するよりその辺のベンチに陣取って、ひと箱ペロッと平らげてしまいたい!」の誘惑が・・・


© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO


もちろん、皆の喜ぶ顔が見たいのも山々なので、きちんと遅刻もせず出勤しましたが。
私もひれ伏す食いしん坊の同僚一人、オフィスを留守にしていて夕方戻る予定の1人を待つため、まだ配っていないのに、ランチを終えた途端、
「デザートにマカロン〜」
と冷蔵庫へ走り、待った!の声もなんのその、頬張りながらデスクへ戻って来て。

夕方配った後、私もさすがに誘惑に負け、その晩帰宅した時は1ダースパックが10個入りということになっていました。

今年の私のクリスマスプレゼントは、もっぱらこのマカロンでした。
頂くほうじゃなくてあげる方ね。
そもそもオフィスでのクリスマスプレゼントがこのマカロンになったきっかけが、同僚の引っ越し祝いで彼女の新居に集った時に手土産に持って行ったのを彼女がいたく気に入ったためで、イヴの晩をすごした人のお宅にもこれを手土産に。


© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO


イヴ用に24日当日買いに行った際、1日家で保管しておくなんて酷すぎる! と、おやつ用に2つ3つ調達せずにはいられず、結局自分用プレゼントと甘やかしたことを呟きつつ、これまたペロッと平らげてしまって。


© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO


高いは高いけれど、ろくでもないチョコレートバーをかじるのに比べたら、遥かに嬉しいおやつです。
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by mmetomato | 2009-12-28 04:33 | 時事フランス
サンタクロースへの手紙


12月に入ったのね、と思ってひと呼吸したら、もうクリスマス前夜だった! という気分の今年。
毎年1年早いけれど、今年はまた更に加速した気がします。

子供の頃父によく、「おいTOMATO、大人になると1年はもっと早くなるんだぞ」としばしば言われたもので、果たして大人といのはいかなる次元に飛んで行くのだろうか? と不可解に首をかしげつつも、その首をブンブン真横に振っては、「これ以上早くなるわけないもんっ」と言い張ったものでした。



© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO

本当はクリスマス前にアップロードしたかったこの写真。
もう十年以上前から、「あの時の父は正しかった」と悔いつつも認めざるを得ず、と〜っくにクリスマスは終わってしまったのですが、恒例の子供達のサンタクロースへ送付用「リスト」。

「Cher Père Noël」
(シェール・ペール・ノエル:親愛なるサンタさんへ)
を冒頭に、ズラ〜ッと列挙された欲しいものリスト・・・
まったく近頃の子供ったら、両親共働いているのを良いことに(なのかしら?)、なんとまあ欲張りなこと!


© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO

私の子供時代は、「う〜ん、AにしようかBにしようか」と、たった1つだけのとっておきのプレゼントをサンタさんにお願いすべく、散々迷ったというのに。
一挙にリストしてサンタクロースに送りつけようなんて欲は全然無かったわ。

5歳と7歳だったかな、仕事仲間の3人息子のうち2人のリストでして、1ヶ月も前に用意して、「サンタさんに送ってね」とママに渡し、受け取ったママは忙しさにデスクの書類の山に突っ込んだまま、クリスマス近づく週末を前にして書類をひっくり返して掘り起こし、オモチャ屋へ走って戻った月曜、ひょこっと届くは、上の息子による2通目の「サンタさんへの手紙」。

「1通目のリストのトップにあったオモチャを買って来た直後、よりによってそれだけが最新リストに欠けてるのよ!」と彼女(ママ)。
「もうサンタさんに1通目を送っちゃったから、2通目は無効だって言っておけば?」と私。
「それがね、母(チビ君達の祖母)ったら、じゃあ2通目は急いでサンタさんにE-mailしてあげるからね、って!」

ウハハ、と仲間一同。
その晩「サンタ代理ママ」は、プレゼントチェンジに再びオモチャ屋へ走って行きました。
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by mmetomato | 2009-12-28 04:23 | 時事フランス
季節感?


8月から急に忙しくなって、この三ヶ月過ぎるのが恐ろしく早いような、でも後を見てみると色々やって来た分長くもあるような、妙な気分で居ますが、近頃しんしんと冷えるこの辺り。
ついにサマータイムも先週末に終了し、秋深まるどころか、まるで冬の初めの寒さです。

そんな折り、あったような無かったような夏からの写真を整理し初めて見つけた2枚、時間に忠実に並べると、次の通り。


上、8月半ばちょっと過ぎのパリにて。

下、10月近づく9月の終わり、近郊の町のロワール川のほとりにて。



8月に早々秋到来?と言いたいくらいに妙に寒い日があったかと思えば、9月末から10月頭ににインディアンサマーなんて言葉が行き交う暖かさになってみたり、時間を切り刻んで互い違いに置き換えたようなここ3ヶ月の気候。

このところお天気は悪いし、冬時間に入ったお陰で朝は薄暗いし夕暮れの訪れは早まってしまったしで「今」の写真が無いのですが、10月中既にトゥール界隈で朝の最低気温2度、日中最高気温4度なんて日もあり、10月末日時点で、1枚目の写真と全く同じ格好で外へ飛び出すと、両腕を前で組んでブルッとするくらい寒いです。

このページをご覧の方の中で、もしかして近々パリないしフランス旅行に来られる方がいらしたら、どうぞ暖かくして来られますように。
若しくは、ユーロに対して円が大分強くなっているらしいですから(為替レートの話よ)、暖かいコートやマフラー、手袋など、こちらで買い揃えるのも良いかも。

ついでに書き添えますと、今月6日(木)に、仏国鉄SNCFがストを予定しているそうです。利用者を捕虜に国鉄職員達、今度は何を訴えるんだか。 丁度出かける筈だったその日がアナウンスされてギョッとしていたので、何を求めてのストなのか聞きそびれました。 どうせまた労働条件にまつわることに決まってますが。

先月半ば辺りに私、皮の手袋を買い替えようとトゥールのギャルリー・ラファイエットへ物色に出かけたのですが、まあ大した品揃えじゃなくて、まだ入手できず。
どうも指の長さが足りなくて(手袋の方のね。特別私の指が長いわけじゃないと思うんだけど?)、ワンサイズだと今ひとつ、長さの足りないストッキングの如く指の間で遊んでいる縫い目が気持ち悪くて買う気になれなくて。
近々またパリ出張の予定があるので、週末にひっかけて選択肢の多い首都でお買い物三昧しようかと目論んでいます。
前回はもはや3ヶ月前、ブーツを揃えたので、今度は手袋含め冬物衣類と共に和食材も少々。


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by mmetomato | 2008-11-01 19:36 | 時事フランス
お花市:Marchés des fleurs


毎週水曜・土曜恒例の、トゥール市内のお花市。
市役所脇の広場から伸びる大通りの真ん中の、プラタナスに縁取られた広い歩道にワッとお花と緑が広がって、お天気が良いと大人気のマルシェ。


土曜から、フランスの秋休みことトゥーッサンToussaint(万聖祭)の短いヴァカンスに入った折り、1週間ほど前にも書いた通り、この時期のお墓参りの定番である小菊の鉢がワッと並んで、夏に負けず劣らず色とりどりで華やかな時期です。
間にチラホラとニチニチソウなのやらベゴニアなのやらも混じって。



大分寒くなって来たので、シクラメンの数も増えつつあります。



郊外住まいの人は、街の縁のショッピングセンター界隈にあるガーデニングショップへ出かけるので、このマルシェに集うお客さんの殆どは、中心街住まいの人達。 郊外から出て来て、通りすがりに切り花や小さな鉢を買い求める人ももちろん居ます。



街の家も、裏手にお庭を隠していたりするので、僅かなバルコニーや窓辺の彩りプラスαに楽しめるものや、観葉植物もちらほら売っています。
上の赤い実は、唐辛子の仲間。



もっとも、今の時期に菊じゃないお花を探そうとしたら、よくよく眼を凝らして歩かないと大分見落としてしまいそうです。

お天気に恵まれた週末、多肉植物を買い足そうと出かけたのですが、小菊の賑やかさに眼がくらんで、写真ばっかり撮って終わりました。



時期が時期だけに、年配の人が多かったのが印象的でした。
年の行った人の方が、まめにお墓参りするみたいで、「月曜にお墓に行くからねぇ、今買うとアパートに置き場所がないのよ」なんて、売り手さんにぼやいていたり、買ったばかりの大きな小菊の鉢を袋にぶら下げて「軽くないわね(=重たいわね)」なんて言うおば(あ)ちゃんとか。
一人で鉢を持って帰る年配の人の殆どが女性だったのに、ちょっとしんみり考え込んでしまいました。
確か未だにフランスは、平均寿命の男女の開きがかなり大きい国の筈だから。


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by mmetomato | 2008-10-29 03:04 | 時事フランス
14 juillet


去年の今日は、思い起こせばパリに居ました。
シャンゼリゼに恒例の行進を眺めに行こうかと思いながら起き抜けにラジオを点ければ、その場に出向くまでもなくその話ば〜っかり。 TVを点ければやっぱりその映像が流れ、朝からお天気が良くて暑そうだったので、大統領になりたてだったサルコズィを眺めに行くのはあっさり諦め(どうせ凄い人出で今頃でかけても遅いだろうとくじけ)。

遅い朝食のパンを買いに出かけ、バゲット片手に道を横切ろうとしたところで、思いがけず軍隊行進の「おこぼれ」にありつきました。
予期せぬ遭遇では、ちょっと怯む眺め・・・


7月14日は、日本では「パリ祭」とも呼ばれるフランスの「革命記念日」。
パリに限らず仏全国各地で、花火を上げたりコンサートを開催したりの前夜祭に始まり、当日はパリ市内の軍隊を主に消防士も含めいわば「制服の公務員」の行進が恒例行事です。

アメリカの独立記念日もしかりながら、なんとなくひっそりした日本の建国記念日に比べて遥かにお祭り気分高まるのは、2世紀ちょっと前の仏国民による革命の勢いが未だ仏人の血の中に残っているから? なんて思いたくなるくらい、国をあげてのお祭り度は、日本の建国記念日の比じゃありません。


トゥール市内も、土曜に市庁舎前を通りかかったらそこら中に国旗が並んで、月曜の祝日の準備がほぼ整っていました。

上の戦車の写真はいずれも去年のパリ、行進を終えて基地に帰るのか、お祭りメインのシャンゼリゼから外れたバスティーユ広場近くのRue Sainte Antoine サンタントワーヌ通りで遭遇したものです。
トゥールにも軍隊が居るので、希に、中心街の外れで見かける風景なんですけどね。
2〜3年前に近郊の森を散歩していたら、軍服が見事に風景に溶け込んだアーミーカラーの兵隊サンが木々の間からニッコリ顔を出してギョッとさせられたことも。 陸軍訓練中でミサイル紛いの銃を抱えているのに、走って逃げるにはジグザグか!?なんて思ったもので。
(昔アメリカで教わった、「ジャマイカ人に追われたらとにかく真っ直ぐ精一杯走れ、奴らはナイフを持っているから。アメリカ人に追われたらジグザグに走れ、奴らは銃を持っているから」なんて話を思い出してのこと)


戦争からは遠くに居る気がする日本、そして軍隊とは呼ばず「自衛」隊という呼び名の日本ではあまりピンと来ないけれど、イスラエルやイラク、アフガニスタンといった目下進行中の戦争ないし侵略と無関係でないこの国で出会うアーミーカラーは、私にとってはちっともお祭りじゃなくて不安をかき立てるものなので、お祭り気分の筈がのどかなパリの道端で次々に通り過ぎて行く戦車を眺めながら、「21世紀の今にあってまだ、こういう風景が日常という国があるのよねぇ」となんだか大真面目に思う余りTVで見るより他人事じゃない気がして、ちょっと悲しくなったものでした。

2年前には、大統領として最後の7月14日の行進に参加していた当時のシラク大統領暗殺失敗騒動がありましたが、今年は地中海連盟とでも訳すのかしら、トルコを筆頭にイスラエルやその近隣国総勢44カ国の首脳をパリに集めての会議直後の7月14日とあって、今年のパリ中心街は電流が流れていそうにピリピリしているらしいです。

比べてトゥールのなんとのどかなこと!
お昼前の今、家の辺りは車の行き来すら殆どなくてひっそりとした静かな祝日。
珍しく雲一つない青空が広がっています。

折角の快晴に恵まれた祝日だけど、フランスの祝日なんてどうでもいい近隣某国と電話打ち合わせがあって目下パソコンの前でスタンバイ中なので、終わり次第タルトを1つ仕込んでランチにして、午後からお散歩に出かける予定。


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by mmetomato | 2008-07-14 22:17 | 時事フランス
北の国へようこそ


あまりに右向け右と皆が揃って関心を持つものがあると、ついつい違う方を向きたくなる天の邪鬼の私ですが、今回は珍しくブームに乗りました。
土曜日、未だかつてトゥールで見た事が無いほどの、映画館の長い行列に加わって観て来たのは、

「Bienvenue chez les Ch'tis ビヤンヴニュー・シェ・レ・シュティ」。

12日に公開された、期待膨らむ別な作品(※1)が私にとっての最優先だったのだけれど、相棒が「シュティだよ、シュティ!」と主張するので、そちらへ譲って。

2月末の水曜日(※2)に全国で公開開始してから、フランス映画史上最高記録をマークするだろうと言われる勢いで人を集めている人気かつ話題の1作、フランス映画です。
15日、土曜日時点での国内でのこの映画鑑賞者数は9百万人だそうですから、ロードショーから20日ほどで仏人のおよそ6〜7人に一人は、この作品のために映画館へ足を運んだことになる筈。

意味は「“シュティ”の地元へようこそ」ないし「北の国へようこそ」。
「Ch'tis (Chetis) シュティ」のところ、つまり「北の国」は、外国でなく「北フランス」、ベルギー国境に近いノール・パ・ドゥ・カレ Nord-Pas de Calais。
「Ch'tis シュティ」或いは「Ch'timis シュティミ」は、そこの住民/原語(方言)を示します。 フランス人/フランス語をFrançais / français フランセと呼ぶのと一緒。

いつも曇り空・雨が多い→どんより灰色の風景、寒い・貧乏→酒飲み、よく分からない地元方言を話す といったイメージが全国的に知られるどうにもネガティヴなこの圏出身つまり自身も「Ch'tis シュティ」の一人であるコメディアン、Dany BOOM(ポスター右の人) ダニ・ブーンがシナリオを書いて監督・主演したコメディ。

やはりコミック(日本で言うならお笑い芸人)で役者のカド・メラド Kad Merad(ポスター左の人)演じる郵便局長が、その妻が望むコート・ダズュールへの赴任を狙って手を尽くして辞令を受け取ろうと頑張ったのが裏目に出て、人事部長に呼び出され、
「悪いニュースがある」
「ついにクビか!?」
「いや、それよりひどい・・・」
「?」
「北部に転勤だ」
に始まるドタバタ劇&ヒューマンドラマ。

ネガティヴなイメージ多い北部ですが、多くのフランス人に知れ渡るポジティヴな面は、風景こそ暗いけれど北の人は友好的で暖かい人柄という点。
南仏に根付いた郵便局長の妻にとっては地の果ての北フランスなので、「凍え死ぬような北極には住めないわ」と涙する妻を息子と共に南仏に残し単身赴任して乗り込んでみれば、わけのわからない外国語のようなシュティミを話す人達の大歓迎を受け、土地の人が「この地に来た人は、着いた時、そしてここを去る時と2度泣く」と言われる通り、人々の暖かさに触れる、というコメディドラマです。
映画の発端となったダニ・ブーンが、「僕の地元とママに捧げる映画」と言う通り、そしてご当人も予想していなかった人気沸騰のお陰で、公開した週から続々と、実際にシュティの国にある町には、フランス国内あちこちからの観光客が詰め寄っているのだとか。

そんな大成功がTV、ラジオ、雑誌で話題になる最中、ネット上の右派ブロガーの間でまことしやかに語られているアナライズがまた興味深い。
それは、ここ数年フランス国内で大人気となった国産映画の共通点は、いずれも、
「極一般的なフランス人が共感を覚える作品が大ヒットする」
それだけなら、ほぼどこの国にも共通しそうな話で、そりゃそうでしょうよ、のひと言で片付けることができるのだけれど、
「大ヒット映画の共通点は、いずれも“古き良きフランス”。言い換えれば、仏語がろくに話せないような移民や不法滞在者といった部類が登場しない、移民問題に世間が揉まれる前の時代の話、或いは、そういう話題が全く出て来ないドラマを好む。つまり、今のフランス人達は“自身のアイデンティティ”求めているのダ」
という意見。

「Le Fabuleux destin d'Amélie Poulain アメリ (2001)」
「Les Choristes コーラス (2004)」
といったここ数年で大ヒットを遂げた国産映画を挙げてみると、「なるほど、一理あるわ」と思いたくなるテオリーです。

「シュティ」の映画は、あまりに話題になる余り、そして主演ダニ・ブーンのスケッチ(舞台:ココで一部観られます)で既に観たエピソードも出て来るので、期待しすぎたのか、予想した程までは笑えなかったけれど、観て後悔はしていない、といったところ。
舞台となった町の風景が、フランスよりもベルギーに近いので、少なからずノスタルジックな気分をそそられて、泣き笑いしそうになりながら笑っていたためもありますが・・・

国内の土地による文化の違いを笑うコメディは、言葉遊びの点でまず輸出には躓くことと思うので、日本で例え細々でも公開される可能性はかなり薄いのではないかと思います。
もしも日本で公開されたなら、どんな訳が添えられるのか、観てみたいものだわ。


(※1)オリヴィエ・マルシャル監督映画「RM 73」。
12日水曜にロードショーされて、本当は週末に観に行くつもりだったもの。 元本物の刑事だったマルシャルは俳優に転職し、TVドラマ出演や監督、映画監督もこなし、前作「36 quai des Orfèvre (2004)(邦題:あるいは裏切りという名の犬)」が素晴らしかったので、ロードショーを心待ちにしていた作品。
また刑事物、今回も立派にフィルム・ノワールに仕上がっている模様で、月曜の晩に行ければ、月曜が無理でもDVDを待たずに劇場へ観に行くつもり。

(※2)フランスでは、映画の封切りは、先行上映を除いて、週末でなくいつも水曜日です。


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by mmetomato | 2008-03-16 23:51 | 時事フランス
バラ色の・・・


「La vie en rose:ラ・ヴィ・アン・ローズ」と言えば、
エディット・ピアフEdith PIAF !
と答えられる人は、そう少なくないと思います。 邦題は「バラ色の人生」。
去年公開されたピアフの映画で主演したマリオン・コティヤールMarion COTILLARDが、仏国内はおろかオスカー主演女優賞までさらった今年は、全国市長選挙の年。

9日、日曜に開催、即日開票されました。



主要都市の結果が出揃ったところでの私の呟きは。
「Les villes en rose...:レ・ヴィル・オン・ローズ」

そこら中のチャンネルでやっていた選挙特集番組で続々公開された、最初の「結果傾向」では、全国的な傾向の目安となると言われた都市で、ことごとく社会党が勝利していたから。
Les villes:街(の複数形、冠詞付)、そしてフランスの政界で「Rose:ローズ(ピンク、バラの花の意味)」と言えば、社会党の代名詞。 ロゴマークが赤いバラの花の政党で、開票途中での傾向提示段階では、まるで社会党圧勝といった印象だったので、正に現政府(サルコズィ/サルコジ大統領率いる政府には他党も居るけれど与党はUMP)に国民が中指を一本を突き立てた結果となったのね、と。
同社会党は、去年の大統領選で女性候補者として日本でも報道されていたセゴレーヌ・ロワイヤルの居る党です。

丁度同じ日曜日に、スペインで総選挙が行われていたのと、今回のフランスでの投票は県議会&市長選だったので、日本での注目度は低くて大したニュースにもならなかったのではないかと思います。

あまりローカルすぎる話をしても仕方ないけれど一応付け加えますと。
トゥールは、前々回の市長選挙で社会党派が政権を奪って以来、社会党のジョン・ジェルマンJean GERMAIN氏が市長の座を動かず、今回も案の定トップで第一次投票を突破し、来週末の第二投票で再選されることでしょう。
会うと不愛想でちょっと感じの悪い人だけど、市長としては比較的好評です。

首都パリも現職市長ドゥラノエDELANOËは社会党で、ここも変化無し。 トラムウェイを導入するだのバスや自転車専用道路がどうのと、市内あちこちで工事が最も盛んだった頃には不満の声も高まったけれど、それでも「パリをより良くしてくれる市長」としての人気は根強いので、驚くには至りません。

多少こういう傾向になるだろうと思ったものの、これほど顕著に野党第一政党に傾く結果となるとは思っていなかったので、「バラ色の街・・・」とこぼした次第。
でも、すっかり開票を終えて一夜明けた月曜のニュースでは、「ローズ」の党の圧勝っぷりはさほどのことでもなかったらしいです。 全国的に見ると、辛うじて社会党優勢、といった程度。

上の写真は、毎回投票日には恒例の、市内の投票所の一つ、トゥール市役所(旧館)の「祭りの間:La salle des fêtes」。
去年の大統領選の時にも書いたかと思いますが、日本みたいに×を付けて(○でしたっけ?)投票するのではなくて、各候補者の名が記された1枚ずつの紙全てを集めて、「Isoloire:イゾロワール」と呼ばれる服屋の試着室のような所にこもって、他人の眼に触れないところで1枚選び出して封筒に入れて、投票箱に放り込みます。
その投票用紙がズラッと並んだところで、これから投票する人が紙を集めている様子。



こちらは、投票直前にかな〜り迷っている風だった女性。
市役所前の広場に面して張り出されている選挙ポスターの一覧です。
一枚ずつ湛然に端から眺めて行った末、このマダム、また全部逆に辿って、丹念に眺めていました。
よっぽど迷ったのか、或いは単に誰かと待ち合わせ中の暇つぶしだったのか・・・?

ちなみに、当選のルールは、第一回投票で過半数つまり50%を超える票を獲得した人は、第二回目の決選投票なしに新市長に即決します。
49%以下なら、二位との格差が大きくても、第二回目の投票に向かいます。
トゥールの厳密な結果は分かりませんが、現職市長がトップ、第二位に、私が冷やかしにNom de dieu de vabreと茶化している、「今回の不人気政党」であるUMPの人物が大分引けを取って後を追う形。
元文部大臣経験者のその2位の人、全国的には今じゃ殆ど見向きもしてもらえず、全国放送の選挙特番でも全く話題にのぼりませんでした。
お陰で、厳密な票獲得率は不明(地元新聞でも買えば良いのだけど、大雑把なところは地元TVでチラッと言っていたのでそれ以上私は探さず。だいたい予想通りだし)。
現職市長再当選は、間違いないことでしょう。


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by mmetomato | 2008-03-11 20:43 | 時事フランス
誤字脱字注意報


日本人って、比較的根深い誇りを持つ割には、国外(主に欧米、荒っぽい言い方をするとリッチな白人主体の先進国)に対しては、なんだか態度がちっちゃくなる。 なんて、一概に言っては語弊があるのは認めますが、ザックリと大雑把に眺めるとそんな傾向が見られるのは否めないと思います。
同時に、「神に選ばれし民」だったか、神道の、ユダヤ教みたいなフレーズが何かと浸透している気配も、一部の知識人(?)だかの間ではもう忘れられ行くように語られていながら、まだまだ残っている。 誇れるものは多々あるんだからもっと具体的に誇ったら良いのになぁと思うことしばしば。

中国文化から取り入れられた漢字と日本で出来た平仮名カタカナ、複雑な文字を使う日本なのに、読み書きが出来る率では世界レベルでかなりいい線を行っているんじゃなかろうかと思います。
漢字が苦手、という人は多いかもしれないけれど、小学生でも高学年にでもなれば、ちょっと背伸びして新聞くらい読めますよね。
大人と文通できるだけの文章力もあるし。

ところが、フランスには「読み書きできないフランス人」がかなり居ます。
日本と違って国籍取得が簡単なので(注1)、「元外国人のフランス人」が多い、というのも大きな理由なのですが、生まれも育ちもフランス、国はおろか地元からすら離れたことがない、なんてフランス人にも、読み書きの怪しい人がかな〜り居ます。

朝一番に歯医者を出た後、毎年たっぷりとアプリコット(あんず)の実を付けるお庭がその近くだったので、丁度今が咲き頃で満開であろうお花を写して行こうと裏道を通ったら、民家の前で、パネルを添えた無人ガレージセールに遭遇すると共に見つけた一例をこの下に。



車を買い替えたい人が自分のだったりお友達の車だったりの窓に「プジョーX 〜モデル車検OK 走行距離〜km 価格応相談」なんて紙を貼付けているのは、日常茶飯事。
同じ感覚で、先日は「お野菜一掃セール」ならぬ「お持ち帰りください」のお野菜カゴがあったように、こういう「売ります! 電話xxx」というのはそこら中でよく見かけます。
時々興味深い物に出会すこともあるので、見かけるとひとまず何を売りたいのか、ついつい読んでみずにいられぬ私。

ここでは現物らしきものが添えてあったものの、この錆びに覆われたメタルの用途は一体何ぞ?と近づいてみたところ、パネル曰く「Traiteau 3つで30ユーロ、ピンポン台1つ20ユーロ」。
危うく「ふぅん」でやり過ごしてしまいそうだったところでハタと気付くは、「でた、間違い綴り!」。
こんなの、日本語のブログに書いてもしょうがないのだけど・・・ このところ外を歩き回っているのに悪天候でろくな写真が撮れずにいまして。

ただし、この程度は可愛いものです。 私もこう書きたくなるのがよ〜く分かる綴りですし。



「À VENDRE ア・ヴォンドゥル」は「売ります」の意味。
問題はこの「TRAITEAU(X) トゥレトー」。 Maçon マソンと追記されているところを見ると、石工さんか何かが工事現場やアトリエで使う特殊な道具なのだろうと思います。 日本語名称不明。
一般家庭でよく見られるのは、二つにパカッと開く木製ないしメタル製の「テーブルの足代わり」のようなもの。 そのトレトー Tréteau2つを左右に並べて板を渡した簡易テーブルないしデスク。 そういうデザインのデスクも売られています(下、Habitatのもの)。





しかしこの「Traiteau(x) トゥレトー」、本当の綴りは「Tréteau(x) トゥレトー(音は一緒)」(x付は複数形)。
微々たることなんですけどね。 自分のことは完全に棚に上げて他人の漢字の間違いが気になってしょうがないのと全く一緒で、他人の綴り間違いって気になるもので。

読み書きが全くできないフランス人はさておいたとしても、近頃のフランス人、綴りを殆ど間違えない人を見つける方が難しいんじゃないかと思います。 会社の社長なんて程々大きな所は秘書頼みで秘書の間違いにはすぐ気付く癖に自分の間違いには無頓着(こういうのは世界共通かな)、グランゼコール在籍なのダなんてちょっと鼻を高くしている学生だって結構怪しい。
オマケに言うなら、ボキャブラリーもどんどん乏しくなっている気がします。 いつも同じような単語ばかり使っていて、語彙が少ない人、類義語が見つけられない人が多い。

ひとえに責任転嫁されるは、携帯電話を使ったSMSと呼ばれるショートメッセージシステム。 フランスでは、SMSにあまりに親しむあまりに、日本のように携帯電話でE-mailというのはさほど浸透していません。
そしてこのSMSが若者に大人気。
日本語にも携帯電話メールを手早く送れるように略語が横行しているのと同じように、仏語の綴りも、電話の小さな文字盤で素早く打って一刻も早く送信できるように、様々な略語が使われています。
それが、そうでなくても仏語力の弱い仏人のフランス語力を奪っているのダ! とは、インテリ界がSMSに向ける後ろ指。
サイトの脱線カテゴリにちょっとだけそんなSMS字典を載せていますが、例を挙げると。

・明日 demain(ドゥマン) と書くところを「2M1(ドゥ・エム・アン、勢い良く音にして読むとドゥマンっぽく・・・ならないけど)」
・電車 train(トゥラン) → 「tr1(トゥル・アン、同上トゥラン)」
・一人称単数過去形の一つ J'ai(ジェ) → 「Gé(音は一緒)」
といった調子。
フレーズにすると、「明日来る?=Tu viens demain ? → Tu vi1 2m1 ? テュヴィアンドゥマン?」といった風。 ここ最近は、ネット上のデスカッションフォーラムにもこんな記述が増えています。

仏語には、ごちゃごちゃ綴っても音に現れない文字が沢山あります。 そういうのを徹底的に端折るのもSMS語の特徴で、インテリの言葉はさておいたとしても、今や普通のE-mailにもこのSMS語が使われることも増えています。 ビジネス関連の連絡でも、人によっては平気で。
更には学校の授業のノートも、昔からある省略筆記に加えてSMS語化しているそうで、なるほど確かに綴りが分からなくなるのも、分からなくもない。
だからといって周囲の仏人達が外国人の綴り間違いに甘いかというと、全くそんなことはないので、やっぱり油断禁物なのには変わりナシ。
まあ、パソコンの誤綴りチェックにも時々怪しいのが残っていますから、そこら中のフランス人が一本指打法で打つメールへの返信くらいなら、5行に1語くらいの綴りミスは求人広告への応募でもない限り、適当に見逃してくれるかもしれませんけれど・・・


注1)フランスは重国籍OK。日本人の場合、日本が重国籍を認めないため、今は仏国籍を取得すると日本側から日本国籍を取り上げられてしまう。


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by mmetomato | 2008-03-01 19:25 | 時事フランス
ペリゴール土産その1:ワイロ



つい先日、厳密には1月8日(火)、毎年恒例の仏大統領のConférence de presse(カタカナ語にするとプレスカンフェランス)、TV、新聞、Radio等メディアのジャーナリストを600人から集めての新年の大統領演説で、「公共TVからコマーシャルをなくす」発言が飛び出し、目下物議をかもしています。
NHKと違って、現在、この国の国営ラジオ&TV共に、納付金を徴収しておきながらCMは民放並に入れています。 各グループには、専用のコマーシャル部門もあります。
国からお金を受け取って運営している筈の国営メディアながらも、そうした収入源を持つところを、コマーシャルをを無くして、「民放からの税徴収をアップ、或いはその他メディアの使用料を国民に負担させて補う」などという発言。
運営資金減少を恐れ、当然、国営メディアは膨れっ面の真っただ中に居て、即座に「それじゃ、最近作った新しいTVチャンネルは民間に売りさばくのか?」なんて言い出すくらい。 政府としては、「そんなことはありません。広告収入が減った分は国がちゃんと手当します」と言い張っているものの、「そんなことをしたら大統領ご贔屓の民放最大手TVの株が上昇するに決まっている、また友達ひいきなのか」なんて非難も囂々。

そんな折、一見、上記とは何の脈略も無い、でも実はウラのあるプレゼントが家にやって来ました。
何やら重たい、でも両手でヒョイと持てる細長いボール紙の箱を「これは君にピッタリな筈」と受け取った中身がこちら。



真っ先に連想したのは、日本のカツオ節削りでした。 まさかそんな筈はないので、続いて思ったのが「チーズカッター?」。
素材は何なのやら、結構重たいこの黒い物体、贈り主はとあるジャーナリスト。

仕事柄貰い物が多くて、たまに会うとそのお裾分けに預かることがあり、大抵腕時計や置き時計といった傾向なので、殆どは相棒が独占しています。 腕時計なんて、ことごとく男性向きばかりですし。
今回は珍しく「君にピッタリ」と私宛のお土産で、だけどきっと電子機器、目覚ましラジオや録音機の部類かしら?などとと思いつつ開けてみると、出て来たのは持ち手のような金具付きの黒くてのっぺりした長方形。

「モノリス(※)? 私に知恵を付けろって?」

(※「2001年宇宙の旅/アーサー・C・クラーク著」に出て来る、猿に知恵を付けた黒くて四角い巨大な謎の物体)

黒い物体と共に、外包みより更に細長い箱が入っていて、彼の家で使っているのを見て既に物が何かを知っているのだ、と言う相棒がせせら笑うのを横目に、そちらも開けて見たら。

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by mmetomato | 2008-01-16 02:12 | 時事フランス
2008 ヌーヴォーテ in France


新年を迎えた翌日、つまり1月2日から、この国に新しい法律が適用されました。
今後フランス旅行を予定している方は用注意。

それは、コレ( ↓ )。



その昔、日本で「カフェで平気で床に吸い殻を踏み潰す。掃除する人に仕事を与えてやっているんだってさ」なんて皮肉られたこの国ですが、「本来なら」2008年1月1日から、でも年越しのパーティイーの真っ最中に「ハイ、イマカラダメデス」とは言えないからと24時間の猶予を与えて実質2日から、国内全てのカフェとレストランが禁煙になりました。



代わりにきっと馬鹿売れするであろうと思われるのがコチラ。



口寂しいからとキャンディーやガムに頼ってディスコやカフェで仲間と過ごす人がドッと増えた中で、これまで以上によく見るのがチュッパチャップス。
単に口に放り込むだけのキャンディーと違って、棒が突き出していて「くわえる」気分を味わえるからなのかしら。

人工甘味料を使ったお砂糖抜きヴァージョンも確か同じ銘柄から出ていたのではなかったかと思いますが、皆さんあまり気にしないようで、今後益々歯医者さんが繁盛することでしょう・・・


大分前に浮世絵パロディーを作って楽しんでいたシリーズの出番が、思いがけないところで到来しましたわ。
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by mmetomato | 2008-01-07 20:56 | 時事フランス