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大麦のケーキ


サイトにレシピを掲載している、アラブの「セモリナ小麦のケーキ」の応用です。
モロッコ、アルジェリア、チュニジア、北アフリカの、いわゆるマグレブ諸国で親しまれるポピュラーなお料理「Couscous クスクス」の、粒パスタのようなものの元でもあるセモリナ小麦は、パスタやパンの他に、お菓子にも使えます。

小麦粉とちょっと違って、コーングリッツのような粒子の粗いざらっとした粉(それにも粒大きめと小さめとある)と、やはり小麦粉よりも少々粒子は大きめながらもほぼ粉末状のもの、色々な形で売られる小麦の一種です。

数週間前に、スーパーマーケットの北アフリカ辺りからの輸入食材コーナーで大麦を細かく砕いたパックを見つけて、割と珍しい食材なので「使い道は後で考えよう」とひとまず買って来たのを、ようやく開いて作ったのがこのケーキ。



粉末でなく、粒が見える粗挽きというか細かく砕いただけのざらっとした粒状なので、仕上がりもほろほろっと粒が見える、やや崩れ易い生地になります。
マグレブ国で割とポピュラーらしいセモリナ粉のケーキの応用、でも、セモリナ小麦よりも独特の風味ある素朴な大麦なので、仕上がりの色も風味も、ちょっと違います。

北アフリカのお菓子というと、大抵はベタ甘。 お砂糖を加えて焼いたところに、蜂蜜やシロップをかけたり染み込ませたりするものが多いためで、このケーキも、ほろっとした焼き上がりの熱々に、同じように熱々のシロップを染み込ませて仕上げます。
ただし、家で作れば、甘味が好きなように加減出来るので、我が家のは多少甘味控えめ。
それでも、一般的なフランス菓子に比べたら、もう少し甘味強めにしてあります。 そうでないとアラブのお菓子らしくないから。

セモリナ小麦ではよく作るのだけれど、始めて作った大麦版が、思いの外大好評。
相棒を筆頭に、毒味というか、味見実験台になってもらった周囲からリクエストが届き、この週末またいそいそと仕込んでいます。


by mmetomato | 2008-04-26 06:02 | デザート


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