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早春の花:ミモザ


先月末、早々に見つけた早春のお花二つよりももっと早くに咲くお花があります。
早春というよりももっと早いのではないかと思う「ミモザ」。



さほど寒さの厳しくないこの辺り(*1)では、12月中に早々につぼみを付けて、年越しの頃にはまだ花は咲かなくても、この木を知らなくても「黄色い花が咲きそう」と見て取れるくらいにつぼみが色づいて、早い年には1月中に、遅くても2月中に陽当たりの良い所から順に花をほころばせ始めます。

日本ではミモザアカシアとも呼ばれる通り、アカシアの仲間。 つまりマメ科の樹木で、ユーカリの葉と同じように銀色がかった灰色を帯びた葉は冬にも落ちることがないため、お庭の木として根強い人気があります。



花は房になって咲き、まばらなもの、密なものといくつも種類があって、冬の切り花としても人気。
独特の香りは好きずきで、香りは違うものの、好き嫌いが分かれるという点で私が思うのは菜の花の香り。 胸にムッと来る、どう表現したものなのやら適当な言葉が思い当たらなくて、言い表せないのがもどかしいけれど。

房になった花が根元から順に咲いて行くため割と花期が長く、月の満ち欠けによって時期が変わるカトリックの宗教行事「カーニヴァル」の頃を挟んで、しばらくの間あちこちのお庭やお花屋さんで楽しむことができます。
春らしいポカポカ陽気の強い陽射しを受けて、明るく眩しいほどの金色の茂みに見えることもあるくらい、フワフワとした小粒の丸い花は、早春の可憐なお花の中でもとってもハッピーな気分にしてくれるもの。

2月に入ってここしばらく青空と太陽に恵まれている上、「全国的に例年を3〜5度上回る気温」と言われるここ1週間ほどで、ほころび始めだったつぼみが一斉に開き始めています。



暑さ寒さ、雨や雪、時候のご挨拶だけでなく色々気にかけて下さる方もいらして嬉しい限り。
この冬は適当に寒さもあって湖の上を歩けたこともあったけれど、全体的に見れば極端なものではなく、幸いにもこの辺り(*1)はパリに比べても比較的空が安定している上、折りに触れしばしば書いている通り、全国ネットのお天気予報が良い方向に外れることが多くて、南仏の一部のとびきり太陽に恵まれた土地と同じものを望まない限りは、割と天候に恵まれています。

川、しかもヨーロッパ一大きな天然の流れと言われるロワール川を挟んで、同じトゥール市内でも北と南でお天気が違ったりするくらいなので、「フランスは」とか「トゥーレーヌ(トゥールを中心とするこの辺りの地方)は」と一概に言えませんが、少なくともこの辺りでは、もう冬は後ろ姿のようです。

上は、先週の金曜だったかな、郊外へお買い物に出かけた帰りに見かけた、沈み行く夕日です。
ロワール川が雲の流れを狂わせるため、丁度川近くの上空でサックリ切られた雲に映る夕日特有の暖かいオレンジが綺麗だったので。


注釈 (*1):
この辺りと言っても、中心街と街外れだけでも、日中も夜も気温が2〜3度違うことがよくあります。 家の近所で日中すっかり霜が解けても、街外れでは夜露が凍ったままの地面が真っ白だったり。 マルシェで隣町に畑を持つ人とお天気の話になると、これまた中心街とは大分違った空模様だったりして、一口に「トゥール(街の名)」だったり「トゥーレーヌ(この辺りの地方名)」と言っても、厳密には気温は大分違ってきます。 夏もしかり。
ちなみに明日の予報は朝0度、日中12度だそうです。 オマケに書き添えますと、日本と逆で夏はカラリとしていて冬は湿度が高め。
同じCNTRE圏に区分されるオルレアンなど、トゥールよりも内陸なため海からの影響がトゥールに比べて少ないのか、今時分だけを見ても、ここよりも1〜2度気温が下ということが多々あります。
更に「フランス」と枠を広げれば、日本では北海道と東京、沖縄を比べたら全く気温が違うのと同じことで、暑さ寒さにかなり幅がありますので、例えば「この辺りは今暖かい/寒いですよ」と言っても他の地方では違うことがままあります。国外から旅行に来られる方はお出かけ先に該当する土地の気候をその都度確認しましょうね。


<本日のMusique>



Alice Cooper の「School's out」
 from 「School's Out」
Publicité(こんなCMに出演していたなんて!)
a Clip ...(こんなことまでしていたなんて!)
Alice Cooperの数々のヒット曲のひとつ。彼の歌で一番気に入っているのは別なタイトルなので、そちらはまたいずれ。


by mmetomato | 2008-02-13 21:00 | Nature


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