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“キャラメル”のタルト


「キャラメルチーズタルト」は、既にサイトにレシピを掲載していますが、今日のタルトは正に、文字通り「キャラメル」のタルト。
「カラメルソース」ではなく、“ボンボン(キャンディー)”のように口に放り込んで、しばらく香ばしく甘い風味を楽しめる、あのキャラメル入りのタルトです。





そう言われてみれば、そんな色をしているでしょう?

原材料はコチラ ↓




フランス人にとっての「10円ガム」や「5円チョコ」的存在の「Carambar:カロンバー」。
駄菓子のような感覚で、フランス全国、煙草屋やプレス(Press、日本の駅構内のキオスクのような、新聞雑誌と雑貨少々の販売店)、パン屋等のレジカウンタによく見かける、小さなコインで買えるキャンディー類の一つです。

今では、Carambar銘柄にも、グリコだか森永だかのハイチューのようなフルーツフレーヴァーも色々出ていますが、上は、焦げ茶の「Original オリジナル」こと、ベーシックなキャラメル。

いずれのカロンバーにも共通するのは、10円ガムの包みを裏返すと、アタリ/ハズレと書いてあるのと同じ感覚で、でも、アタリが出たらもう一個! ではなくて、クイズや駄洒落がプリントされていること。
この裏側のプリントが、たまには程々まともなものもあるのですが、大半が、それはもうとんでもなく下らない。
例えば・・・

3つの法則シリーズ:昆虫と友達になるには。
Dans la série : 3 bonnes raisons ... de devenir l'ami des insectes.
1)Tu n'auras jamais de fourmis dans les jambes:決して足がしびれない。
 (仏語で、足がしびれることを「足の中に蟻fourmisがいる」と言う)
2)Tu n'auras jamais le cafard.決して気が滅入らない。
 (同、気が滅入ることを「ゴキブリを持つavoir le cafard」と言う)
3)Tu ne te feras jamais moucher:決してやられない。
 (同、se faire moucherは「してやられる」といった意味。moucheだとハエ)


このくらいならまだ、3つの日常的によく使う表現を覚えられて良かろうかと言えそうなので、あまり良い例ではなかったかな。
開いた包み紙が今手元に他に無いのですが、大分前に出会した、すさまじく馬鹿げたクイズは確か、「甘くて毛むくじゃらなのはなんだ? 答え:絨毯に落っこちた、ジャムトースト」といったようなものでした。

いずれにせよ、大人が読んで笑えるようなものは、まず期待できず、小学校の低学年の子が、仲間達とふざけている真っ最中に開けばどうにか「ハハハッ」程度の笑いが発生するかどうか、でしょう。

・・・と書いている今、写真に写っているナゾナゾを読んでみたところ、生まれて初めてカロンバーの包み紙で笑いました。
不覚にも。

君にはまず見抜けないだろうシリーズ:
Qu'est-il écrit dans les bus italiens ?:イタリアのバスの中には、どんな張紙がある?
Réponse:Ne parlez pas au chauffeur, il a besoin de ses mains.
答え:運転手に話しかけないでください、彼は両手が必要です。

※あまり知的なイメージない現代イタリア人ですが(私の個人的な印象でしかありませんよ)、なにかと「手で話す」のは、イタリア人ばかりでもなく、フランス人も凄いですけどね。


実は、欲しかったのがその包み紙だった今回。
工作に使おうと思ってのことで、夜な夜なチョコチョコと作ったモノについては、また後日(多分次回)触れるとして、包み紙を集めるために、小学校近くのパン屋で張って小学生から取り立てる! というワケにも行かないし、駄菓子としてのばら売りではとんでもなく高くつくので、スーパーマーケットでお徳用パックをGET。
1袋では、欲しいだけの包み紙を得られそうにないので、2袋買って来て、せっせと包みを開いて残ったキャラメルを、タルトに作り替えた次第です。

甘いものはデザートで、或いはたまに摂るおやつでしっかり楽しみたい私は、甘い飲み物は殆ど口にしないのと同じく、キャンディーの類も、ガムを除いてはまず滅多に食べないので、キャラメルのままでは、相棒の肥やし(ホントにすぐ肥える)になるのがオチとあって、そのままにしてはおけず。
加えて、大分前のことですが、TVで、グミキャンディーの類を溶かしてデザートを作るパティシエが居る、なんてレポートを見かけたので、しからばキャラメルをお菓子に使ってもよかろうかと。

結果は上々!
こってり甘いけれど、濃厚なキャラメル味で、ねっちりテクスチャの、食べ応えたっぷりのデザートになりました。
かなりヘヴィなので、デザートには、普通のタルトよりも小さめカット。
でも、カロリーを思うと、エネルギー消費率が高そうな朝食べた方が良さそうだと、朝食代わりにもここ数日少しずつ楽しんでいます。

まだもう一回作れるキャラメルが残っているので、もう一度、分量チェックしてから、レシピページを作る予定。


<本日の仏単語>
・friandises フリアンディーズ:一口菓子といったところ。キャンディー類だけでなく、小さな焼き菓子も含められる。
・confiseries コンフィズリー:砂糖菓子。 キャンディーやフルーツの砂糖漬け、その他、砂糖を多様したマジパン、マシュマロ等も含まれる。 グミキャンディーの類もこの一種。
・bonbons ボンボン:飴玉、キャンディー
・sucette スュセットゥ:ぺろぺろキャンディー、棒付きキャンディーの類。
・足がしびれる avoir des fourmis dans les jambes アヴォワール・デ・フゥルミ・ドン・レ・ジョンブ
・気が滅入る avoir le cafard アヴォワール・ル・キャファール/カファール
・洟をかむ se moucher ス・ムシェ
・してやられる/負ける(スポーツ) se faire moucher ス・フェール・ムシェ
・蟻(アリ)fourmis フゥルミ
・ゴキブリ cafard キャファール/カファール
・ハエ mouche ムゥッシュ


<本日のバックミュージック(French)>
Patricia Kaasパトリシア・カースのAlbum

Scène de vie(セーヌ・ドゥ・ヴィ)

日本で大人気の(過去形?)パトリシア、いつしかすっかりアルバムの数も増えましたが、中でもこの一枚はやや異色。
ヨーロピアン受けしても、この感覚が他国に通じるのやら今ひとつつかみきれず、各アルバムの売れ行き数字はどんな風なのだろう?と変な興味をそそる1枚。
アルバム1つで1作品、という作りなので、これはばらさず(パソコンに取り込んで順番を変えたりせ)大抵丸ごと通して聴いています。


by mmetomato | 2007-05-24 06:44 | デザート


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